2006/04 - 2006/05
189位(同エリア253件中)
漣さん
太陽王と呼ばれた皇帝の時代、一大勢力を誇ったフランス。
築城家、戦略参謀、人文主義者と多彩な才能を時代に刻み付けた稀代の軍事技術者の誕生。彼が築き上げ発展させた精緻な要塞の数々。
没後300周年を機に世界遺産登録の運動が本格化した、フランス中に散らばった推薦物件の内5つを訪れてみた。
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セバスティアン=ル=プレストル=ド=ヴォーバン。
群雄割拠の時代に貧乏貴族の家に生まれ、教会の保護を得て数学、幾何学、理学、兵法とあらゆる知識を吸収し、フランスの元帥にまで上り詰めた軍人。
彼はそれまでに存在していた要塞の方式を緻密な体系に纏め上げ、難攻不落の要塞を幾つも築き上げた。
彼の遺体の一部はパリのアンヴァリッドに納められている。ナポレオンの棺に向かって右を向けば、彼はいる。興味がある人は是非。 -
フランス北東部、アラスの要塞。第一方式と呼ばれる基本的な星型要塞。
稜堡を等間隔に設定し、見た目にも美しい形状になっている。 -
現在においても現役で、フランス軍が使用しているアラスの要塞は限られた期間しか見学することは出来ない。
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6月半ばから9月半ばの日曜に1日1回だけ開催されるガイドツアーは市庁舎に併設の観光案内所で申し込み可能、5ユーロ程。
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ちなみに5月の特定の日だけ、一般人でも自由見学可能な日があり、自分はたまたまこの日に当たったので隅々まで見てまわる事が出来た。
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この日は軍人も家族を呼び寄せ、和やかムード満点だった。
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フランス東部、ブザンソンの要塞。おそらく推薦された物件の中では最も訪れやすいであろう物件。まあ、駅からはもう見学する気力が無いと言うくらい歩いたところにあるんですが。
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山岳地形に適応させた要塞としての高い価値が見出されたブザンソンの要塞は観光用にほぼ全面が開放されていて博物館、動物園、レストランとアトラクション満載。家族連れが多く訪れていた。
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山頂に築かれているので急斜面になっており登るのも一苦労、駅からあんなに歩いたっていうのに。
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見張り台からは抜群の眺望が開けており、足の疲れも吹っ飛ぶ(といいんですが)。
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城下に広がるブザンソンは情緒たっぷり、中世そのままの町並みが広がる。
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フランス西部、河口に築かれたブライの要塞。ボルドーからバスで40分程。
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要塞の中には小規模ながら町が築かれ、レストラン、B&B等、中々雰囲気がいい。
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ここでフランス人のツアー旅行客を発見。ヴォーバンの要塞はフランスでも屈指の観光地として親しまれているようだ。
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海風を受けながらゆっくりと散策。心地良い時間の訪れ。
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ボルドーから少し北上したラ・ロッシュからバスで40分程の島の上に築かれたサン・マルタン・ド・レの要塞。ここも軍の使用なのか門には鍵が掛かり入ること叶わず。まあ、訪れた時間が夕刻だったからなのかもしれないですが・・・。
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海洋沿いに広がる要塞は周囲に深い堀を築き、自然と人の二重の脅威に備えている。
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赤と黒の交代の時間。要塞は両方の色を吸収し、魅力的な光を放っている。
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サン・マルタン・ド・レの町に夜が訪れる。
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ヌフ=ブリザック。ヴォーバン要塞の最高傑作にして、彼が提唱した第三方式による唯一の要塞。訪問難易度も一級品。
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ストラスブール南部の都市コルマールからバスで3〜40分程で着くのだが、いかんせん帰りのバスが無い。一方通行なのである。自分の足が無いと帰ることが出来ない。ドイツへの道しか残されてはいないのだ。
これにはまったら最後、タクシー代35ユーロは覚悟しないといけない。 -
そんなこととは露知らず、着いた瞬間喜び勇んで要塞周辺を遊び尽くす。
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ヌフ=ブリザックは碁盤目状に区切られた街の周辺に幾重にも張り巡らされた稜堡により平地でありながら徹底抗戦が可能な要塞都市となっている。
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現在はピクニックに訪れる家族連れや要塞周辺を牧草地にして羊を放し飼いするなど非常に牧歌的な風景が見られる。
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ヴォーバンの要塞網は2008年7月の世界遺産委員会において、ニュー・カレドニアと共に正式に登録された。
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