2007/01/01 - 2007/01/03
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ぱんぱーすさん
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長かったような短かったような俺のクエストもついに最終目的地へ到達。その名も南昌……ってどこだ?すまぬ、俺も全く聞いた事のない土地だ。日本じゃ全く馴染みのないトコなんじゃないか?誰も馴染みのない土地……魔王が棲んでるにゃあぴったりだ!
もともと「中国三大名楼」とやらを見に来たのであって、街自体に興味は無かったのですが……うーむ、よくも悪くも興味深い旅行でした。ま、どうぞ。
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 1万円 - 3万円
- 交通手段
- 鉄道 高速・路線バス タクシー
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程よく混んでいる電車に揺られ、夜7時前に南昌の駅に到着。江西省の省都らしいが、どうも馴染みが無い。こんな正月1日から俺はこんなトコで何してるんだろう。現時点で南昌という街にイマイチ魅力を見出せない俺がいました。
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乗ってきた電車はこれ。合肥から東莞東なるトコまで行く電車らしいが、俺はどっちも行った事ない。
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歩きながら宿を探す事にする。
南昌の街は建設ラッシュなのか、駅前広場を大掛かりに工事していた。煤けた空気があたりに漂い、お世辞にも住み着きやすくはない。そのうち巨大なバスロータリーができるようだが、省都の駅らしく大規模なものを造っているため、完成はまだまだ先になりそうだとのこと。いつできるんだ?
写真の場所は駅前の歩道の一角。高層ビルの建設現場でよく見かけるような鉄骨の足場と布ですっぽり覆われていた。 -
ぶらぶら歩いているうちに、街角に「投宿」と看板を掲げている店がちらほら目に付いたので入ってみる。すぐ近くには立派なホテルのような建物も並んでいるのだが、俺は今回、絶対こーゆートコには泊まらん。
店のおっちゃんに同行しておよそ10分、俺は駅の近くの公営住宅のような古いマンションの門をくぐっていた。これ、明らかに違法の宿なんじゃないかい?でも不安半分、好奇心半分で覗いてみることにする。
一般の方は、こういった場所に連れてこられる際は結構な確率で危険が伴いますので、やめた方がいいと思います。俺の場合はほら、人並みはずれてガタイがいいので。 -
郵便受けとか自転車とか、生活感出まくりのこの棟。うわー、こりゃまたすごいトコに来ちゃったなぁ。こんなトコで中国生活の裏事情に踏み込めるなんて思ってもみなかったよ。せっかくだから色々観察しておこう。
そしてここでも雨に祟られる俺。ついに今回、俺は1度も太陽を見ることなく、そして毎日雨に負われるように旅行していた事をここに記しておきます。うぅ、今回の俺って雨男。 -
上を見上げると、吹き抜けになったマンションとマンションの間から、しとしとと雨粒が降り落ちてくる。すぐ傍の部屋からは、テレビを見ている音が聞こえ、その隣の部屋からは何やら熱く語り合っている声が聞こえてくるなど、昭和中期の日本に戻ったかのような、狭苦しくも人の臭いのある、場末だけれど人情は忘れていないような、そんな感覚にしばし浸る。
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案内のおっちゃんに連れられ、階段をひたすら上っていく。そして5階。他の場所と違い入り口に鉄の門が据付けられた踊り場に出た。どうやらここが今日の俺の宿らしい。
1番安い部屋をとる。1泊20元。多分もうちょっと安くできたはずだがまぁいい。狭い部屋に1台のテレビと4つのベッドが並ぶドミトリーともいえないようなスペース。既に2人の中国人が先客として泊まっていた。携帯の充電を気にしつつ、とっとと寝る事にする。正月1日夜8時。雨の降る中を晩飯探しになんか行きたくない。
トイレとシャワーは廊下にある共用のものが1つだけ。つーか中国式便器の真上にシャワーノズルが据付けられてるモンだから、スリッパを履いて足を開いた状態でないとシャワーを浴びられない。タオルや石鹸をうっかり落としたり足を滑らせたりしたら最後である。足が便器内にINしようものなら、俺はきっと自分の足を切断するだろう……日本人からすればありえない事この上ない状況の中で唯一の救いだったのは、意外や意外、温かいお湯がふんだんに使えることでした。 -
2日朝。セーフティロッカーすらない部屋で全ての荷物を枕元に置き、貴重品については身につけて厳重警戒態勢で寝た割にはよく眠れました。寝覚めよく、表の水道で顔を洗って歯を磨き、どこへ行っていいかよくわかっていない南昌の街へ繰り出す事にする。
写真は宿の入り口。午前9時だというのにほとんど光が差し込んでこない。当然泊まっていた部屋にも光は一筋も差してこないので、起きた時一瞬時間の感覚がおかしくなった。隣のベッドの中国人は爆睡してました。けどやはり油断はならんので、荷物には鍵をかけ、貴重品は全て身につけ、盗られても諦めがつく物だけを残して出発! -
俺が泊まったトコの入り口はこんなトコ。フツーの日本人なら1000%行かない場所です。俺はフツーじゃないのか?
今日もしとしと雨が降る。 -
バスで行ってもよかったが、あんまり停留所や路線を確認する気分じゃなかったので、そこらを走ってたタクシーを早々にゲット。一路、中国三大名楼の最後の1つ、騰王閣とやらを目指すことにする。
およそ20分程で騰王閣のゲート前に到着。周辺には中華レストランや民芸品店が並び、完全に観光地化してしまっている。三大名楼の中でも最も観光地化されている雰囲気だ。うーん、騰王閣に賭ける南昌市の意気込みが感じられるねぇ……中国お決まりの空回りを演じていなければいいけど。
さて、入る事にしましょうか。入場料は、何故かここのチケットだけ失くしてしまったので不明。60〜70元前後だったと記憶しているが。 -
この旅行記の表紙にもした1枚。おぉ……なるほど、これはなかなか立派な楼閣じゃないですか。空模様が相変わらずぐずついているのが玉に瑕ですが、これなら俺の満足感を満たしてくれる……かな?
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楼閣前にいて我々を威嚇するように待ち構えていたのは、暴れ狛犬ではなく、狛犬の像でした。何か沖縄のシーサーを彷彿とさせる造形です。このへんを見ると、やはり日本という国は中国の文化の影響を強く受けた国家なんだなぁという事が窺い知れます。
バトルしようかと思ったが、足元が濡れているのでパス。とっとと楼閣まで行って雨宿りする事にする。 -
上部の階に掲げられた「騰王閣」の文字が眩しく映えている。鮮やかだなぁ、修復してからあまり経ってないようだ。修復で一瞬頭をよぎったのは黄鶴楼での思い出。あの塔も修復されたのはいいが、職人さんが造りたいように建て替えてしまい、元々の塔に似せようという素振りさえ感じられなかったあの1件だ。ここは大丈夫か……
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階段を上ろうというところで目にしたのは……出た、出やがった、黄鶴楼でも見た、胡散臭すぎる鐘だ!しかもご丁寧に「1回衝くごとに〜〜の幸せがあなたに与えられる」の説明書きも健在だ〜!
「1回衝くと平安 2回で健康 3回で幸運 4回で仕事運 5回で財運 6回で昇進 7回で相思相愛 8回で子供誕生 9回で幸福が満ち溢れ 10回で完全なる幸福」を手に入れる事ができるそうだ。まぁ俺は除夜の鐘を1発衝かせてくれれば十分なのだが。
黄鶴楼の鐘よりも若干小さいが、装飾はむしろこっちの方がレベル高い。しかし龍好きだね〜、しっかり装飾に入り込んでやがる。 -
騰王閣の両サイドは、羽を広げたように左右に楼閣が続いている。この塔を上り終わったら、あっちにも行ってみよう。
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まずは1階。いきなり正面に、大きな大きな彫刻画が現れました。何かの伝説を表してでもいるのでしょうか?残念ながら、南昌の伝説はよく知らないのですが……
えーとですね、1階は実はめぼしいものはこれだけ。残りの部分は土産物屋になっちゃってます。 -
続いて2階。何でも明代末期から清代初期頃に彫られた、江西省のあたりを描いた彫刻画だそうだ。「神童王勃」と説明書きにはあったのだが、王勃という名の作者の通称が神童だった、とでもいう事なのだろうか。
えーとですね、2階は実はめぼしいものはこれだけ。残りの部分は土産物屋になっちゃってます。 -
「南昌特技 工芸絶倫 雅俗共賞 宜蔵宜贈」
要約すると「南昌特産の素晴らしい工芸品があります。高いものから安いものまであり、しっかり保存してあるので確かな質のものをお渡しできます」とでも訳すのだろうか。をい、ここで「絶倫」かぁ!
と、中国語でちょっとツボに入ったワンカットでした。
ちなみにここは3階です。 -
3階。壁の裏にはこんな彫刻画が張られていたのだが……何か現代アートっぽい匂いがしてきた。決して現代アートを否定するつもりはないが、歴史的建造物という事が売り物のはずのここに、現代アートはあんまりそぐわないんじゃないのか?ここが美術館ならともかく、そうじゃないだろ?!ここは楼閣だろ?あいやー、これはまたまた何でもかんでもひっくるめてしまう中国人の悪い癖が出始めているような気がするなぁ。
下に鎮座している恵比寿様か大黒様だかの像が寂しそうに見切れていた。以上で3階は終了。
どの階にも必ず2つか3つ、売店や土産物屋が並んでいるぞ。ここはショッピングセンターじゃないだろ?何かもう、ムードがまるで無し。完全に利を得るために商売に力を入れている南昌市の政策が見え隠れしてしまっている。これは上に行っても期待できないんじゃないかなぁ…… -
3階で、1度外廊下に出て歩いてみる事にした。
贛江の遊覧船乗り場が目の前に見えるが、これだけ雨が降って水が濁っていると、乗る客は少ない。おまけに対岸側は開発区になっていて、ビルや工場の建設ラッシュ状態であり、見どころも多くない。観光資源にはどうも乏しい街のようだ。確かにこの騰王閣では、国内の観光客はちらほら呼べても、海外から騰王閣目当てに南昌を訪れる観光客はまずいないだろう。南昌市政府の苦慮している様子が俺にも何となく想像できた。 -
4階には中国中世の歴史書が安置されていたが、写真撮影禁止となっていたので写真はスルー。5階へやって参りました。
俺は決して現代アートを否定するわけではないが、もう少し空気を読めよ中国人。歴史感覚溢れる外見の建造物の中に現代チックばりばりの絵画や彫刻なんぞあったら完全にミスマッチだろーが。せめて現代アートにはそれ専用の場所を造れよ、土地余ってるだろーが。
絵は古代中世中国の栄華を表している……のかな。中国にしては珍しく落ち着きのある絵画だった。 -
5階。こちらには騰王閣や南昌関連の詩や伝説といったものを記した板がいくつも掲示されている。これならまだ空気の読めてるいい展示物だと思うぞ。
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そしてここ最上階の6階には、催しを開くステージが設置されていた。何もこんなところにステージ造らんでもええがな。キャパめっちゃ小さいで。200人も入ればすし詰め状態の満杯やがな。
どうも工事中のようで、職人さんがステージ上でガリガリゴリゴリやっていた。これは何?何かの演目のためにセットを造っているのか、まだステージ自体が完成していないのか…… -
最上階の壁面は、こんな妙な絵で覆われている。犬か獅子かシーサーかは知りませんが、もうちょっと落ち着いて下さい。
という訳で、騰王閣へのイメージは最悪。俺は旅行書の作成者なんかじゃないので、いいカッコして何とかよく見せようなんて考えていません。ひどいと思ったものには容赦なく酷評します。
ここは来るべきじゃなかったかも知れない。 -
そんな中で、騰王閣最上部の中華風シャンデリア?の細工だけは凝っていて感心した。いかにも中国が好きそうな細工だが、やはり線対称・点対称といったものや円形のものは調和が取れているように見える。こちらも心落ち着かせて見られる。
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最上階から下の広場を撮ると、でかでかと道教(陰陽道?)のマークが描かれているのが見えた。歩いてた時には全然気づかなかったが、ここって魔術系のお寺扱いの建造物なのか?キョンシーでも出てきて、尚且つそれを封印できたら、俺も陰陽道の存在を認めよう。
さて、そろそろ下に下りるとしましょうか。うーん、俺的にはここは全くもって不満足な観光地でした。
これは山東省の蓬莱閣に中国三大名楼の座を奪われても文句言えないなぁ。 -
お粗末な部分を発見。
騰王閣内の階段を下りている時に、あまりに目に飛び込んでくるので撮ってしまった1枚。色の塗り方が適当すぎです!柱の赤色ははみ出してるわ、非常灯裏の壁は塗ってないわ、塗ったら塗ったで色が違うわ、もうやってる事がムチャクチャやー!
後で中国人の友人に建築について色々聞いてみたら、「中国では安く上げる事が何より最優先。他人の見た目とか使い勝手の良し悪しなんて二の次三の次。とにかく与えられた事に対して、いかに工期を短く金をかけずに仕上げるかが重要なんだ。これはもう中国という国の体質になっちゃってるから、おいそれとは直らないよ」と言ってました。この国には職人のプライドなんてものはなく、出資者のメンツは見栄えではなく早く使用可能になる事で満たされるものだとはっきりしました。建造後の耐震試験制度とか諸々の建築検査なんか無いようですし。あーあ、もっと質にこだわれよ、中国。 -
1階に戻ってきて、天井の柄があまりに綺麗だったので1枚。
こーゆーきちんとしたものも作れるんだから、もっと細部までこだわってくれよ、中国人!合理化合理化と効率や採算ばかり重視して業務の精度や満足度をおろそかにしてる限り、文化水準は上がりませんよ!
ったく、バブル期の日本の悪い部分を見てるようだ。 -
騰王閣を出て、左隣の庭園スペースにやってきた。これはまた、味わいのある庭園だ。お約束といっちゃあお約束だが。もう少し手前の水辺が大きかったらいい調和が取れていたのだろうが、奥の楼閣が少し派手に自己主張しすぎている気がする。俺的には60点だが、さっきの騰王閣の内外のギャップに比べれば随分マシだ。
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誰でしょう?そしてここに設置する意味は?中世南昌の有名人なのかな?
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庭園内部。ふむ、ここはなかなかに趣のあるところだ。真ん中の石の柱の意味がイマイチよくわからんが、全体としては遊び心に富んだいい場所のようだ。
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庭園内の灯篭。おぉ〜、龍が絡み付いてますよ、よく彫ったなコレ。中国芸術のレベルの高さが滲み出ている瞬間でした。
だから、これ作れるんだったら騰王閣だってもっとしっかり建てられたはずだろーが。 -
という事で、騰王閣観光はこれにて終了。最後に表の門を撮って、名残を惜しみつつも次の目的地へ向かいます。
マックへ。だって朝飯まだ食べてないんだもん。うぅ〜、この雨やんでくれないかな〜。 -
南昌の目抜き通り。騰王閣からタクシーで5分くらい。さすがに朝10時という事で、人もそれ程多くは無い。マックもすぐに見つかったし、入るとしますか〜。
赤いエアアーチにスローガンやら宣伝やらを貼り付けて道に立てるのは、中国ではどこでもお目にかかる光景。ホテルや大きなマッサージ店の入り口には立ってることが多いし、結婚式が行われている場所では高確率で使われている。「○○新郎 ○○小姐」と記載されている事が多い。
写真左側のテントは、全て結婚用写真撮影の受付。はっきり言って多すぎ。中国では結婚前に2人で写真集を作る事が一般的で、自己陶酔入っちまってるぜ〜と苦笑するような写真を見せ付けられる事もしばしば。 -
その繁華街のはずれでこんなものを発見。
うーん、おっしゃりたいことの意味合いは重々承知できるのですが、俺だったらこんな名前の中学校、恥ずかしくて入れねー!何が「一流的完全中学校」だ!ココを作ったヤツのネーミングセンスと、こんなトコに子供を通わせる親の精神を疑いたくなります。 -
同じく、繁華街の尽きる場所にあったのが、南昌における数少ない観光地の1つ、その名も「南昌八一起義紀念館」。何でも南昌は中国共産党の蜂起した場所らしく、それが1927年8月1日だったことから、何でもかんでも「八一」なのだ。そういえば、八一チームってスポーツ全般で強かったような気がする。共産党が肩入れしているのかな……などと考えつつもまぁ覗いていこうかなぁと思い足を向けたのだが……
「本館は1月2日より改修工事に入っており、一般観光客の内部観覧は行っておりません」
おいっ!!!!!!!!
今日からか?今日からなのか?まるで俺が来るのを見計らったかのように今日から休むのか?!それよりその中途半端な「1月2日から」とは何だ!?1日から休んでくれた方がまだ諦めがつくわ!!
という事で残念ながら門構えだけ撮って退散。 -
その南昌八一起義紀念館の、道を挟んでお隣にあったのが何と日本料理屋。その名も大阪城!さっきマックを食ったばかりだけど、コレはちょっと味見しておかねば!るんるん気分で階段を下りると、何とまぁ、大阪城のミニチュアディスプレイが店内中央にどど〜んと飾られているではありませんか!こ、こいつはやる気だ!きっとここが最後のオアシスだ!この後はラスボス戦を残すのみなんだ!勢い込んでメニューを見たのだが……
あれー?
メニューには僅かな日本料理に混じって「チャーハン定食」の文字が。あのー、チャーハンって中国が起源じゃなかったっけ?というかむしろ沢山の多国籍料理の中に日本料理の残骸らしきものが混ざっている感じだ。な、何じゃこりゃあ!
それでも俺は決して動揺せず、余裕たっぷりにチャーハン定食と焼きおにぎり(こっちはまぁ悪くない)をたいらげ、従業員に社長の国籍を聞いてみたところ、やっぱり中国人でした……をい、間違った日本料理を紹介すんな! -
「八一」起義紀念館を離れ、「八一」大街へやってきました!目の前に広がるのは「八一」広場、その真ん中にそびえているのは「八一」南昌起義紀念塔!……すみません、もう「八一」はお腹一杯です。
どうやらこの「八一」連続攻撃を凌ぐ事が、俺の今回の旅の最後の目的らしい。しっかり見据えてつっこみを入れてやりましょう!
塔の下部には「1927.8.1」の数字が刻印されている。 -
塔を横から見た絵。
五星紅旗がてっぺんに翻っている。と思いきや、共産党を表すデカ星以外は無く、替わりに「八一」の文字が躍っていらっしゃる。さしずめ八一星旗とでもいったところか。 -
塔の下には、国の礎ともいうべき国民が、共産主義の下で団結している様子が彫り込まれている。ここもか、ホントにどこの街にいっても共産主義賞賛の像やら塔やらがあるモンだな。
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続いては、どうやら1927年8月1日を表したと思われる彫刻画を発見。全部で8枚あり、この日から第2次世界大戦の終戦までを描き出している。
多くの連中が軍服らしき服を着ている中、真ん中あたりにYシャツ姿の男が1人。どうやら彼が周恩来らしい。中国の体質なんだろうが、もうどこを見ても「団結」という感じがひしひしと伝わってくる1枚です。 -
お次は国共合作の一幕と思われる画。人々は故郷に愛する家族や友人を残しつつ戦場へ向かい、残された人々は戦場へ向かった同胞のために作物を作り、下支えする……中国の考え方がよく表されている1枚です。大日本帝国時代の「一億火の魂」とは言いませんが、中国でも民衆を鼓舞するスローガン的なものは盛んに掲げられていたようです。
そして、その習慣は現在も続いています。どこに行ってもスローガンらしき垂れ幕が掲げられているのを見ます。国の政策なんでしょうけど、あまりに画一的すぎるので逆に怖いです。見てる俺からすると「中国人民ってみんな洗脳されてるんじゃないか?」そんな考えさえよぎってしまいます。 -
そして、これが今回の旅のラスボスに間違いありません!
「打倒日本帝国主義」
彫刻画のうちの1つに描かれていた文字です。
うーん……やっぱり中国人の反日感情って根深いのね……日本が大東亜共栄圏なんていう夢物語を本気で目指していたのかどうかは今となってはわかりませんが、どのような思考があったにせよ、その中途で多くの中国人を殺した事は事実なんですよね……死者の数について一部中国側の誇張が入っている事はよく言われていますが、その事は中国では勿論教えられていず、日本でもまた真実の歴史は覆い隠されている部分がまだまだあるように思えます。世界中の人間が共通の意識として歴史を見ることができるようになる日は来るのでしょうか……
まぁ共産党発祥の地なら特に、ホントだろうが眉唾だろうが人民の意欲を向上させるスローガンが必要なのでしょうね。でも中国もそうですしお隣の韓国もそうですが、「反日」という思想の基に成り立っている部分は大きいと思う。もしこの思想が無くなる時がきたら、この国はやって行けるのだろうか……他国を怨恨の対象とするしか自国の安寧を保てないのは、いささか寂しすぎる気がしました。 -
最後は八一広場と八一大街、そして周辺のデパート群で締めくくります。
ちゃっかり騰王閣の扇もGETしてました。これで今回所望したアイテムは全てGET!家に飾ろうっと。
中国の色々な一面を垣間見る事のできた旅でした。いい部分、悪い?部分、積極的に対外アピールしている部分、できるだけ他国に知られたくない部分……この国は調べれば調べただけ埃も光も出てきそうな不思議な国です。たまには日本にあまり好ましくない中国を見てみるのも、勉強になって見識が広がるのではないかと思いました。
さて、お土産買出しに行かなくっちゃ。明日は朝早い電車で瀋陽まで帰らなくちゃならないから、今買わないと時間ない〜。もう見どころも無さそうだし。旅行はまだもう少しだけ続きますが、旅行記としてはここまでのようです。
皆様、ひと味違った旅行記のページを開いていただいてありがとうございました!
南昌編 及び 中国中南部クエスト 完結
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