2007/01/01 - 2007/01/01
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ぱんぱーすさん
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三畳泉で疲れきった俺。久しぶりに「もうマジで歩きたくない」と体中(特に両脚)が悲鳴をあげている。しかし、そんな俺の体たらくをよそに、タクシーの運ちゃんは更なる試練を俺に課すのだった。
廬山編Part2です。いよいよ五老峰へ乗り込みます。果たして老師はいるのか?大滝と大岩は存在するのか?そして、春麗は本当にいるのか?!合言葉は「廬山昇龍覇」。どうぞお楽しみ下さい。ちなみに私ぱんぱーすは、これでもかと言うほど苦しんできました(;;)でも綺麗でしたよ!
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 1万円 - 3万円
- 交通手段
- 鉄道 タクシー
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三畳泉をどうにかくぐり抜け、放心状態でタクシーのシートに揺られていたのだが、非情な運ちゃんは僅か5分ほど走っただけで、何の変哲もないカーブの一角で車を止め、俺に車から出るように言ってきた。何だよー、もうちょっと休ませてくれたっていいだろーと思っていたら。
よく見ると、カーブの奥に何やら山門らしき建物が見えるじゃないですか。ここは……五老峰って書いてないか?三畳泉に来る前に通った時は何も見かけなかった気がしたが……
つーか、もう休憩終わり?陸上部や駅伝部のトレーニングじゃないんだから!シャツだけ着替えて、無理やり旅立たされてしまう。五老峰、到着。 -
いよいよ足を踏み入れる。と、門をくぐったところに現れたのが注意書き。なになに……
ふむふむ、理解できそうで理解できない何とも不思議な日本語だ。てにをはがもう少ししっかりしてれば完璧だったんだがな。まぁ心意気はばっちり伝わったぜ!
ところで、目の前に遊歩道(登山道?)が続いているが、消失点というか何というか、先が全く見えない。俺は生きて帰る事ができるのだろうか。 -
こんな階段が、延々延延々延延々え〜んえ〜ん……
教えておくれ、春麗はこんな山野を日々駆け巡って生活していたのか?す、凄すぎるよ春麗!どんだけ体力あるんだよ春麗!アンタが聖闘士になっても今の俺には何の違和感もないね!
もう上りたくね〜〜!! -
登ってる最中にて。
霊峰五老峰を下界から覆い隠すように、雲が眼下に敷かれている。雲のところどころから顔を出す他の峰の姿がまたいい。本当、翼があれば飛んでいきたいような風景だ。
一方、体力はあっという間に底をついた。また踊り場でのヘタレ込み生活が始まる。最早トレッキング用の靴ですら重りのように感じる。次第に景色に目をやる余裕はなくなり、前の上り階段だけを視界に入れて歩くようになってくる。 -
清々しい雲海と重々しい脚のコントラストが見事に映える……訳がないが、綺麗なものは綺麗だ。
正月1日から山歩きなんて、日本にいた頃の俺の生活じゃ考えられない。何とも優雅で自適な生活を送れるようになったものだ。
そういえば、ニューイヤー駅伝、そろそろ始まってるよな〜。 -
いつまでも終わらない階段を喘ぎつつ上る事30分、不意に大きな広場が現れた。そしてそこに見えるは……
売店!売店がこんな山の奥にあるよ!こんな険しい?山中に売店があるなんて、砂漠の中のオアシスくらい驚きだ。あ、そういえばまだ朝飯すら食ってなかったっけ……
こんな場所だから値段が高いのは目に見えてるが、フランクフルト2本と羊肉串、それにスポーツドリンクという物凄い組み合わせの朝飯をたいらげる。フランクフルト1本5元(下界では2〜3元)、串1本3元(下界では1元程度)、ドリンク1本5元(下界では2〜3元)という事で、さすが仙境、軽く散在したが、それでも日本の物価よりはまだ安い。地獄で仏とはまさにこの事か。苦行中のゴータマ・シッダールタ(ブッダ)にミルクを差し入れてくれたスジャータみたいなものか! -
売店のそばのあずまや。その名も「待晴亭」。確かに、こうも曇ってばかりじゃあ、晴れを待ちたくもなるわな。ただ、今の天気を見るからに一向に晴れる気配は無いわけだが、いつまで待とうか。
俺、ここで完全にダウン。このあずまやの下で荷物をほっぽり、ゴロンとぶっ倒れる。お、お願いだから休ませてくれ……
ここの売店の2人はとても気さくな方々で「好きなだけ休んでいきな」とか「もう少し食べたいか?」とか色々親切にしてくれた。くぅー、優しさが心に染みる。
また山独特のひんやりとした空気が肌に心地よい。汗だくで上っている時にはべちゃべちゃとした湿気のようにしか感じられなかったものが、こうやって落ち着いて感じると実に爽快なのだ。肌寒いほどなのだろうが、火照っている今の俺の身体には丁度よい。
しかも食事をしたおかげで元気もかなり復活してきた。食事は人間の燃料である事を今ほど感じた事はない。要はホテルを出る際にきっちり食わなかった俺が悪いという事か……?
何はともあれ、ガッツが回復してきたので再び歩き出す。 -
待晴亭のすぐ脇にあった、何かの石文。石碑というにはあまりに大きすぎる。ガッツは回復したものの、頭は相変わらずぼーっとしていたので、この文章を解読する元気がありませんでした。すいません。
売店のおっちゃん達が「もうすぐ第一峰の頂上に辿り着くよ」と言っていたので、また元気を取り戻す。さて、盧山の大瀑布とか老師の小屋とかは近いのかな? -
雲海と峰の頂上部。
昔TBSで放映していた「漫画にほんむかし話」のオープニングを思い出してしまった。「坊や〜よい子だ寝んねしな〜♪」というあの歌に合わせて、どこの馬の骨ともわからん子供が龍の背中に乗って山や雲の上を駆け巡るあのオープニングだ。でんでん太鼓を持っていた気がしたが、勘違いだろうか。
なお、驚いた事に廬山の売店でもでんでん太鼓を売っていた。それ、何の意味があるちゅうねん。 -
ついに到着、第一峰の頂上だ!
ってあれ?何も見えな〜い!晴れていれば眼下から壮大な自然の息吹が聞こえてくるような景色が望めたのでしょうが、足元に広がるはただただ白い空間のみ。そして身を乗り出せないほどに怖い断崖絶壁!
石に描かれている黄色い線は、一応警戒線を意味しており、これ以上先へ行ってはいけないという表示なのだが、ご覧の通り柵も何もない場所なので、非常に危険である。ただでさえ足場も悪く、いつバランスを崩すか知れないような場所なのに、誰がその線を越えるもんか!
とこの時点ではそう思っていたのですが…… -
第二峰頂上より、第三峰を撮る。
第一峰より更に足場が悪い。第二峰へと続く坂は舗装されておらず、剥き出しの岩をぴょんぴょん跳ねながら辿り着くような感じで、これを踏み外すと全くブレーキの効かない砂地の坂が待っている。俺も足をとられて危うく滑り落ちてしまうところでした。
更に頂上も岩がぼこぼこ突出している場所で、ロクに立っている場所も見つからない。
遥か遠くに見える第三峰。あぁ、俺今からアソコまで行かにゃあならんのか……景色は悪いし滝も大岩も無いし、うーん……
まぁ、いいか。 -
第三峰に向かう途中にて。
この階段はともかく、この岩のトンネルはどうやって形成されたのかな。かのエベレスト(チョモランマ、サガルマータ)も元々は海底だったというし、不思議な地形はまだまだ続きます。 -
第三峰に到着。ようやく雲が少し晴れてきたのか、太陽の姿は見えないものの、幾分明るくなってきた。南の空の色が、明るい白色に染まっていく。
「五老峰」と聞くと、5つの山がずんずんと聳えているような印象を受けるが、実際は連なっている尾根の中で10mほど高く飛び出している5つの部分を指して「五老峰」と呼んでいることがわかった。ちょっと意外な事実。 -
第三峰頂上にて面白いものを発見。
ご丁寧に、日本語で「落雷に注意」と書いてある。
日本人、そんなにたくさんここに来るのかな?
つーか、雷雲なんか来てくれるなよ、晴れるかなと思ってたら、小雨がぱらついてきやがって。 -
第三峰から更に進む事……10秒!
「おぉ、よく来たよく来た」と声をかけてくる人物が。見ると売店もある。ここで一息つくとしますか。
「あー、疲れた。お茶一杯くれ」
「あいよー。あ、お前さっき三畳泉にいただろ」
「え?何でそんな事知ってるの?」
「お前を三畳泉で見かけたんだよ」
……え?
「お前、三畳泉でぶっ倒れてただろ。俺はお前のすぐ後ろを通ったんだぜ(廬山編?のコメント参照)」
「え?でも俺、あの後すぐ戻ってタクシーに乗って、ここまで来たんだぜ?おっちゃんどうやって来たんだ?」
「三畳泉の道はそのまま五老峰の第五峰に繋がってるんだよ」
「……え?」
ええええええええええーーーー!!何だよそりゃーー!!それじゃ、あの後へーこら三畳泉の急階段を上りなおした俺がバカみたいじゃないかー! -
「な、なるほど。それならおっちゃんが俺を見たってのも頷けるな。ところで第四峰って向こうに見えるアレ?」
「何言ってるんだ。ここが第四峰だよ」
「えー?でも、すぐそこに第三峰って書いてあるよ」
「そのちっこい岩の向こうが第三峰、こっちが第四峰だよ。ちなみに第四峰は五老峰で一番高いんだ」
「……(これでいいのか五老峰(;^^))」
という事で感慨ゼロのうちに最高峰の第四峰に到着していました。ここでは、南京錠に願いを彫り込み、何故かここにだけ設置されている柵に括りつけ、その鍵を柵の向こうの断崖に向けてぶん投げるのが流行っているそうです、というか産業化しています。
俺も「人生平安」と彫り込んで、鍵を放り投げましたが、数十m下の松の木に引っかかったのが見えてしまいました。うーん、ロマンが無い。 -
第四峰より第五峰を撮る。
あそこまで行こうかと思ったが、タクシーの運ちゃんとの約束の時間もあるし、売店のおっちゃんも「あっちまで行っても面白くねぇよ、多分」と言うので、ここで五老峰の旅を終える事にした。お堂が建っているのが小さく見える。ちょっと惜しかったかな。
さて、この売店のおっちゃん、俺に第三峰まで来いという。何事かと思いつつ一緒に行くと、何とこのおっちゃん、黄色い警戒線を越えて、山側に向かって落ち込んでいる平たい岩の上に立ったではないか!おい!そいつぁマジで危ねぇ!俺の心配をよそに、おっちゃんはポーズを決めたり片足で立ったりやりたい放題。ゴムの滑らない靴を履いてるらしいが、初めて見る奴はやっぱりど肝を抜かれる。客のこの顔を見るのが楽しくて、おっちゃんはしょっちゅうコレをやってるようだ、くそっ、やられた。見事に策略にハマりました。
しかし、無邪気やねぇおっちゃん。 -
五老峰の遊歩道。
帰りはひたすら下りなので楽々だ。
気分も良かったので、開けたところで「やあぁぁぁっほおおぉぉぉぉぉ〜〜〜〜♪」と思いっきり叫んでみたところ、「やぁぁぁっほぉぉぉぉ〜〜〜♪」と、こだまではなく別の何処かを歩いていた登山客の返事が聞こえてきた。がくっ。
しかも後々すれ違ったのだが、どう見ても中国人。日本人ではない。中国でも山へ来たら「ヤッホー」なのか?そんな事を考えつつ、ひんやりした空気を肌に感じながら五老峰を一気に下った。
ところで、五老峰ではついに滝や大岩を見つけることができなかった。廬山全体を見渡せばあるのかも知れないが、紫龍が「廬山の大瀑布を逆流させる事はあっても、五老峰でそれを行った訳ではない」事が判明した。聖闘士星矢は虚構だ〜!ついでに言うと、こんな観光地化されたトコで、こそこそ修行をやる場所もねぇ! -
五老峰を出、更にタクシーを走らせると……
不意に小さい駐車場のような場所に出た。傍にあるゲートには「大口瀑布」と書かれている。そういえば、三畳泉は大瀑布という感じじゃないし、もしかしたらここが大瀑布なのかも知れない。多少時間に余裕もあったので、運ちゃんに待っててくれるよう頼み、ここから1人遊歩道を下っていく事にする。 -
うーん、ここも結構歩くなぁ。五老峰の売店のおっちゃんみたいに毎日歩き回ってれば大した事はないんだろうが、優良不健康児のオイラにゃ、ちぃっとばかし厳しいですぜ。
向こうの山肌に何やら建っているのが見えてきた。よく見ると、人もいるようだ。頭の上にはゴンドラ(含鄱口から出ている)も通ってるし、大口瀑布は近そうだ。 -
木の合間から、滝らしき姿を見ることができる。水音も聞こえてくるし、いよいよ近そうだな。
-
いかにも中国らしい、丸く抜いた石の門をくぐり、目の前に飛び込んできたのは……
「龍」
全国1000万人の聖闘士星矢ファンの、特に紫龍ファンの皆さん、お待たせしました!どうやらここが、ここが紫龍の修行した盧山の現地点のもようです!きっとこの先に、眼もくらむような大瀑布があるのでしょう!大岩があって老師が鎮座ましましているのでしょう!春麗は可憐にお祈りをする春麗でしょうか?はたまた百裂脚を使いこなすCAPC○M(←匿名になってない)製のチュン・リーでしょうか?期待は高まるばかりです!! -
これが先ほど書いた丸抜きゲート。
傍ではいかにも高名そうな(インチキそうな?)先生が達筆に書いた書道の掛け軸を売っていたり、盧山独特のよく当たる姓名恋愛占いをしていたり、訳のわからん出店が数件軒を連ねている。恋愛占いは少しだけ興味があったが、多分俺の苗字は中国にない苗字だろうし、第一中国語で解説されてもきっと訳わからないだろうと直感が走ったので、覗いてみるのはやめておいた。 -
そして……ついに到着!!
……ん?何か水量が足りなく感じるのは気のせいですか?聖闘士星矢の描写では、まさしく「大瀑布」という言葉がしっくりくるような、イグアスの滝……とは言わないが、華厳の滝ばりの水量で水がガンガンに落ちていたはずだが……そしてその滝壺には、長年大滝に打たれ続けたおかげで、ダイヤモンドを凌ぐ硬度を身に付けた龍座の聖衣が眠っているはずなのだが……うーんおかしい。もう少し近寄ってみよう。何かの見間違いかもしれない。 -
ほら、ここが紫龍の修行地という証拠だってあるぞ!
確かコミックス2巻くらいでかの盧山昇龍覇を出す際に紫龍自身がのたまってましたよね!
原文「飛流直下三千尺 疑是銀河落九天」
直訳「飛流直下三千尺、疑うらくは是れ銀河の九天より落つるかと」
意訳「飛んで直下に流れ落ちること三千尺。まこと天の川が天空から落下するのかと見まがうばかり」
やっぱ間違いねー。ここだ!
一応間違えの無いように。上記の詩は李白の詩です。 -
滝の傍まで近づき、撮ってみる。
うーん、凄くないとは言わないが、聖闘士星矢のイメージを持ってここまで来た者には、いささか物足りなく見えるだろう。そもそも大岩も無いし、ほったて小屋だってない。何より、やっぱりこんな観光地じゃ修行なんておちおちしてられ〜ん! -
これをご覧下さい。華厳の滝をも遥かに凌ぐ水量だと思っていたら、「は〜るの小川はさ〜ら〜さ〜ら〜ゆ〜く〜よ〜♪」と軽く歌でも歌えそうな流れです。これは冬だからなんですか?それとも季節に関係なくこの水量なんですか?期待してただけに、軽い逆ショックを受けました。
-
はい、これが紫龍の修行地の全貌です(泣)!
滝壺は覗くには覗いてみましたが、ダイヤモンドを凌ぐ硬度の聖衣など見当たらないどころか、水着で泳げてしまいそうな穏やかな、それはそれは穏やかなものでした……
もう、フィクションなんて信じない。 -
そんな俺の軽い失望など全く気に留めることも無く、悠久の中国は今日も緩々と流れていくのでした……。
写真は、盧山の下流を撮ったもの。 -
さて、大口瀑布を抜け、次の目的地「天橋」に向かう俺だったが……何じゃあ〜この大雨わぁ〜〜!!霧と雨のツープラトンアタックに、視界ほぼゼロの盧山市街地。写真見るとゼロじゃねぇじゃん、と突っ込む方もおられようが、これはうまく視界が現れた神のタイミングを見計らって撮ったもので、ひどい時は前の車のテールランプすら見えなかったのだ!山の天気よ、ちょっと変わりすぎなんじゃないのか?
-
盧山市街地。1月1日の昼間っからこんな天気じゃ、俺がかわいそうだと思わないのか?空よ。
土産物屋などを覗こうかと思ったが、この天気じゃ車から降りたくもない。土産物に思い入れも特に無いので素通り、一路天橋を目指す。 -
ちょっと、ちょっとちょっと(ざ・たっち風)!
この場所は見覚えがありますよ、えーと、えーと、確か北京で見た!盧山の紹介をしていたあの写真(http://4travel.jp/traveler/fantasista_00/pict/10762601/)の場所だ!(意味がわからない人は、北京編の旅行記も見てネ☆)
いやぁ、花は咲き乱れ、緑の息吹が辺りを包み、人は大自然の雄大さの前に言葉を失う……はずが、霧は入り乱れ、ぱらつく雨と吹き付ける寒風が辺りを包み、人は視界の悪さに行先を見失っているようです。 -
天橋に到着。
写真を見て「これが老師の大岩の元ネタか?」とわくわくしていました。確かに人が乗っても大丈夫な岩でした。しかし……
規模が小さすぎるんじゃっ!人1人が立つのがやっとの大きさではないか!こんなトコで聖闘士がどったんばったんやったら、こんな岩あっという間に粉々になってしまいよるでぇ!それに、滝がどこにも無いじゃんか〜!
ちなみに写真はせいいっぱい大きく見えるように遠近法を利用して撮った、いわばだまし写真です。 -
天橋付近の様子。これまたうまい事霧が晴れてくれたので、何とか撮った神の1枚。
晴れてれば、もっと綺麗なんだろうなぁ……ついてないなぁ、今回の俺。 -
天橋付近の小高い丘。ドラゴンボールにでも出てきそうな、チャイナチックな丘だ。松の生え具合や岩場のむき出し具合など、そっくりではないか。この遥か下には四星球あたり眠っているのではないだろうか。
-
天橋付近の遊歩道。道が霧の向こうへ消えている。
少し前を歩く他の旅行者の姿も、少し離れればすうっと霧の向こうへ消えてしまう。
自然を1人占めにしてる気分だ。 -
これは人工なのか、それとも自然にこの形になったのか?石の門を通らされる俺。
ところで、出口はまだかいな。 -
ん?どうやら土産物屋のようだ。
盧山の土産物屋で面白いのは、観光客が歩き詰めであろうことを見越して、カップ麺やパンなどのすぐに食べられる(即食)食品を置いている事だ。他にも魚肉ソーセージやひまわりの種など、お前ココ近所のスーパーちゃうやろ?!といわんばかりの品々が所狭しと並べられているのである。 -
さて、天橋の最終部、仙人洞へ到着だ。
仙人洞は、その昔道教の偉い人が修行した場所か何からしく、道教の信者には結構な聖地であるらしい。
ところで、道教とは陰陽道のあの白黒のおたまじゃくしがからみあってるような印がトレードマークだという事を、ここで始めて知った。 -
仙人洞にあった、トイレ。
このメーカーは一体なんだ?GLLO?グロ?どう見てもT○TO製なのですが……少なくともINAX製ではないようです。
パチもんですか?
つーか俺は一体何を撮ってんだ orz OTZ -
仙人洞のお堂。中には、道教最高位の神、大上老君が祭られている……大上老君、だと?もしかして道教って、封神演義の世界なのだろうか。
という事で、そろそろ時間がきた。盧山に別れを告げ、一路盧山駅へ急ぐ事にする。
という訳でこのあたりでネタを少しバラします。聖闘士星矢で紫龍の修行地のモデルとなったのは、おそらく「開先瀑布」か「秀峰瀑布」のどちらかだと思われる。理由として、かなり上の方に書いた李白の詩が挙げられる。聖闘士星矢では下半分の句しか使われていなかったが、実際はもう上半分の句があり、そこには「日照香爐生紫煙 遥看瀑布挂長川」(日が香爐峰に当たり紫色の煙が立ちのぼる。はるかに見やれば滝が見える。長い川を掛けているかのようだ)とある。ここの香爐峰(香炉峰)とは盧山を代表する山の1つで、かの清少納言の枕草子にも、中宮定子との掛け合いで香炉峰が登場するほど有名。で、香炉峰を望める滝であり、なおかつ漫画にでてきたような巨大な滝となると、この2つに限られてくるのだ。では何故大口瀑布の下に例の李白の詩の碑文があったのか。それはいかにも中国らしく「李白が盧山で詠んだ歌なんだから、俺達んトコの滝も李白が詠んだって事にしちまおう!」という中国的合理主義の観点から、あの碑文を設置したものと考えられる。孔子の出身地では猫も杓子もみな孔姓を名乗っていたりするのと同じ感覚なのだろう。はぁ……これだから訳わからん。 -
という事で、盧山のワインディングロードを下り、盧山駅へ向かおうとするのだが、またしても折からの大雨に祟られ、ご覧の通り洒落にならない状況。おーい、頼むから安全運転で頼むよー、山の上の台地に造られた盧山市街地と違って、俺らが今走ってるのはまさに山肌なんだから、ちょっと滑ったりするとあっという間に谷底へまっさかさまだよー!気をつけてー!
前の車もテールランプを赤く輝かせながらそろりそろりと走っている。 -
ところでこの道、ホントにくねくねしている。緩いカーブもあればスプーンに近いカーブもあり……こ、この高まりはまさか、「頭文字D」の世界?!
中国にも頭文字Dのアニメは流出している(主に海賊版だが)し、中国で映画も製作されたし、知ってるんじゃないかと思って運ちゃんに尋ねてみたら、「勿論知ってるさ!」との回答が。全長約20キロ、あらゆるタイプのカーブが存在し、緩急ある坂、ところどころにあるストレート区間、峠の走り屋からすれば垂涎の設定がここにはある。俺も運ちゃんに「盧山で頭文字Dをやれば、中国中から客が来て、ますます儲かるんじゃない?」と助言してみたら、運ちゃんは「あれは映画の話だから俺には無理だよ」といいながらも、まんざらでもない様子だった。誰か、車持って盧山まで行って挑戦するヤツぁいないか?ちなみにここは盧山の入山前の箇所だから、入山料はかからないぞ! -
ダウンヒルを下りきり、一路盧山駅を目指す俺。雨もあがり、いよいよ盧山ともお別れかと思ったら!
-
………………おいぃっ!!!
盧山と盧山駅を結ぶたった1本の路上で、バスとトラックが見事にごっつんこしてくれてました。あーあー、バスなんて側溝に突っ込んじゃってるじゃん。どーすんのよ、コレ?
ちなみに、中国で事故を起こした場合、どんなに往来の邪魔をしていようとも、警察がくるまでは絶対に車を動かしてはいけません。動かすと責任の所在がはっきりしなくなる上に、現場検証も難しくなるからなんだとか。で今回、バスとトラックは見事に道を完全封鎖。さながらフランス革命時のバリケードのように行く手を阻んでくれておりました。このヴァッカヤロー!!1本しかない路線を塞ぐんじゃねぇ〜!!通れねぇだろこのすっとこどっこいが!どーせお前ら中国人によくある「車線を譲らない」とか「スピードを落とさない」とか、そんな原因での事故なんだろーが!ッントにドタマにきちゃう、ぷんぷん。
おかげで来た道を逆戻り。あと10分程で駅に到着するはずが、隣町まで迂回する45分コースに化けてくれました。電車、間に合うかな……。 -
中国の警察(&法律)はもっと効率ってモンを考えろよ、とか日本だとこんな場合はとりあえず車を路肩などの邪魔にならない場所まで移動させるのが一般的なのに、などなど運ちゃんにブツクサ文句を垂れながら、ようやくにして盧山駅に到着。ちょっとだけ名残惜しいが、運ちゃんともこれでお別れだ。
写真は運ちゃん(左)と、その奥さんで昨日色々手配してくれたツアコン?さん。世話になりましたー!
げー、電車の発車4分前ー!急げー! -
昨日は夜遅くて、真っ暗で撮れなかった駅の様子。最後の最後で撮る事ができました。
16時を回った。16時02分の電車なのに、駅の表でうろついてていいのか?ひー、遠くから汽笛の音が聞こえてきてるー!改札へ全力ダッシュ!ちなみに中国国鉄では、発車5分前くらいになると切符の販売や改札を打ち切ってしまう場合がある(始発駅だけかもしれませんが)ので、こんなギリギリな旅はしない事をオススメします。
それでは、次の街へレッツゴー。最後の目的地は南昌。日本人にはほとんど馴染みの無い(俺にもない)場所だが、果たしてどんな大冒険が俺を待ち構えているのだろうか?!
盧山編 終幕
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この旅行記へのコメント (2)
-
- momoyukiさん 2007/05/19 18:39:44
- 廬山編Part2は作成中??
- ぱんぱーす様
こんにちは(*^_^*)
先日は、お気に入りの認証&登録、ありがとうございました。
お礼が遅くなってしまい、申しわけありません(>_<)
廬山編Part2、わくわくしながら読み進めておりますが・・・
まだ作成中でしょうか??
ぱんぱーすさんのコメントが何より楽しいので
また時期をずらして見に来ますね(*^_^*)
momoyukiより
- ぱんぱーすさん からの返信 2007/05/20 09:49:56
- RE: 廬山編Part2は作成中??
- 御来店真にありがとうございます。ぱんぱーすです。
昨日は比較的ヒマだったので、とりあえずできるところまで完成させました。
ただいかんせん仕事が忙しかったり(本日も)、諸々の事情がありまして、
ほふく前進で進んでいるような状況です。
今後は南昌編、その後ハルピン氷雪祭、丹東北朝鮮紀行と続く予定です。
更新遅くてホント申し訳ありません。
という事で、盧山編?は完成しました。いつものごとく、物事を天邪鬼にとらえたコメントばかりです(;;)どうぞ。
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