2006/12/31 - 2007/01/01
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ぱんぱーすさん
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クエストも後半に入った。俺はここで「初日の出」を拝んで身を清めなければならない。しかしそれには沢山の難関が待ち受けているだろう。でも俺は立ち止まるわけにはいかないのだ。何故なら、既にチケットを買ってしまっている上に、電車に乗り込んでしまっているのだから。
という事で廬山編です。廬山というと俺の世代で思い出すのは「廬山昇龍覇」!この1点に尽きます。廬山会議とか言われても全然興味な〜い。全てはドラゴンの聖衣を手に入れるため、俺は行きます。
※廬山昇龍覇とは、1980年代を代表する漫画&アニメ「聖闘士星矢」に出てくるドラゴン紫龍の必殺技です。彼はここ廬山で修行し、龍座を模った「聖衣」と呼ばれる鎧兜を手に入れるのです。
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 1万円未満
- 交通手段
- 鉄道 タクシー
-
いきなりですが、電車の中で見つけたものを1つ。車内の禁止事項を列挙した表示です。
上のはすぐわかりますね。「喫煙禁止」マークです。これは比較的守られている方で、喫煙者は客室を出て列車と列車の間のスペース(トイレや洗面所の前あたり)で吸っているのを見かけます。
下のは「ポイ捨て禁止」マークですが、中国ではこれが意外と守られていません。厳密に言えばポイ捨てはしないのですが、乗車中に出たゴミを全部置きっぱなしで下車していくのです。これは日中の文化の違いもあるので何ともいえません(マック等でも、日本では各自がダストBOXまで運ぶのに対し、中国では置きっ放しで行ってしまい、後でフロア担当者が片付けている)が、生もののゴミ等をほっぽらかしていかれるのは余り気分のいいものではありません。
そして問題の真ん中。これは「唾・痰吐き禁止」のマークなのです。現在の日本の感覚からすればこれは当然ありえない事で、そもそもこんな表示が出てる事自体異常なのですが、中国ではこの唾・痰吐きはごくごく一般的に行われているのです。車の窓を開けて「かぁ〜っ、ペっ」、歩きながら「かぁ〜っ、ぺっ」……(汚い表現でスミマセン)……以前よりも若干減ってきてはいますが、今でも日常茶飯事に見る光景です。これがもっとも守られておらず、電車内でも時々足元にぺっぺっしている姿を見かけます。これだけはいつまで経とうが全く慣れません。もっとモラルの水準を上げてほしいものです。ねぇ中国共産党さん。 -
そんなこんなで午後7時半、廬山に到着。この廬山という街、駅からなんと40キロ以上も離れたところにあるのだ。じゃあ廬山駅なんて名前つけるなよ。
駅前で宿を取ろうかと思ったが、駅前を起点にしていては初日の出は拝めないと思い、タクシーで廬山の街まで行く事にした。ちなみにこの時間、廬山の駅からだとタクシー以外の手段はない。
つーか、お前らどう見ても白タクじゃねーのか?仕方ないので180元で乗り込む。すると車は山道をひとしきり走り、何もないカーブで止まった。ををい、俺を陥れるつもりか?不信感MAXになったところへ、廬山方面から別のタクシーがやってきた。聞けば、廬山の入り口には入山料を払うゲートがあって、白タクではそこを通過できないから正規のタクシーと組んでやっているとの事。げー、正規のタクシーまで白タクと組んでやってるのかよ、もうメチャクチャ! -
これがそのゲート。入山料として閑期は1人135元、繁忙期は200元もとられるらしい。こればっかりはしょうがない。きっちり払ってゲートを開いてもらう。
他にあても無かったので、タクシーの運ちゃんに明日の足になってくれるようお願いする。結局250元で廬山周遊&廬山駅まで送ってもらう事で合意した。 -
廬山ホテルに泊まろうかどうかかなり悩んだ。このホテルは外国人観光客や日本からのツアー客が集まっているホテルで、何か情報交換ができないかと考えていたのだ。しかし部屋が残っているかどうかは不透明との事。おまけに入り口まで来てみたら既にレセプションがクローズしていた。仕方ないので、運ちゃん推薦(契約してるんだろ?)の雲龍賓館というホテルに宿をとる事にする。
陽暦の大晦日という事で、レセプションには「1泊200元」の掲示が出ていたが、運ちゃんの紹介という事で100元に負けてもらった。よっしゃ!見ると外国人観光客もいるようだし、お湯も出るし、そろそろ運ちゃん達への警戒心を少し緩めてもいいかな。
ここから実家へ国際電話した。「あけましておめでとう!」 -
いよいよ2007年1月1日。新年の幕開けだ。初日の出を山頂で拝むため、俺は行動を開始した。こんな早い時間から悪いね、運ちゃん。
6時半。雲龍賓館の前にて。フラッシュ焚いてもほとんど写らないくらい真っ暗だ。 -
7時前に含鄱口というところに到着。廬山風景名勝区の中ではもっとも南にあたる場所だ。ここから初日の出を拝む事にする。
-
まだ太陽が昇るには少し早いようだ。周辺を散策しつつ、時が来るのを待つ。
さすが世界遺産登録されているだけあって、管理がしっかりと行き届いている。中国にありがちなゴミの山といったものが全く無い。正直見直したぞ、中国。 -
徐々に明るくなってくる。俺も服を脱ぎ、素の自分を日の光の下にさらけ出して禊を行う……なんて事はないが、太陽を見るのが待ち遠しい。
下の方にロープウェーが見えたが、止まっていた。宙ぶらりんで動かないゴンドラもまた、日の光の登場を待ちわびているかのように見える。 -
ここから五老峰に向けて、シャッターを切る。
五老峰は絶壁のように聳え立っている。雄大な緑に包まれ、悠然とそこにあるかのように、彼らもまた静かに新しい1年の訪れを待っている。
ちょっと感動しちゃった。 -
大分明るくなってきた。南東に向き、太陽が姿を現すのを待つ。
下の盆地のような部分は、霧なのか雲なのか、白い気体にすっぽり覆われている。闇から解放され、徐々に光を与えられていく、何とも幻想的な光景である。まさに雲の上の仙人境といった風情の廬山である。とすると今の俺は、山々を飛び回りつつ霞を食べて暮らす仙人そのものか?
ちょっと嬉しい。早く太陽出てきて〜! -
っと!!!!!!!!!!!!!!!
何と、太陽の熱が廬山の空気を温めだすと同時に、山頂付近から一斉にガスが湧き始めた。こ、これでは……これでは初日の出が見えな〜〜〜い!!
日の出るはずの方向にいくら目をこらそうと、もともと曇りがちの天気の上にガスまで出てきたとあってはもはや手の施しようがない。
太陽、見えませんでした。うええぇぇぇん★ -
五老峰方面もいつの間にかガス満載。これじゃあ山に入るのも危険なんじゃないのか?くっそぉ、俺は一体ここへ何しに来たんだよ〜(><)
-
ほんの十数分で、山腹は雲の池のようになり、山頂はガス雲で覆われ、廬山は雲と雲の隙間にすっぽり閉じ込められてしまいました。
結局この日、太陽が姿を見せる事はありませんでした。む、無念……
→こんてぃにゅー -
含鄱口にあった展望台兼土産物屋。誰もいないのかと思っていたら、店番の女の子が1人、眠そうな目をこすりながら周辺を掃除していました。
「早上好!」
中国では陰暦を使用しており、1月1日は彼らにとってほとんど何の意味も持ちません。従ってここでは「新年好!」は必ずしも適切ではありません。 -
初日の出を諦め、本来の観光主体に戻る事にする。
ここは三畳泉のケーブルカー乗り場。ここから約10分で三畳泉の谷の入り口に到着するのだが……
俺はあえて歩いて行く事を選んだ!歩いていけるなら、この雄大な自然を満喫しながら行こうじゃないか!三畳泉を見るのも勿論1つの目的だけど、この自然を全身で感じながら散歩するのだって立派な旅の1つじゃないか!
三畳泉の門票、51元(だからこの「1」元は何やっちゅうねん)、ケーブルカーは片道30元、往復50元。 -
ケーブルカーの駅の傍には、いくつかの売店らしきお宅が並んでいるが、まだ朝の8時前、こんな時間から開けている売店はそうそうない。門票売り場で水分を購入しておいて大正解。何しろ、ケーブルカーだってまだ動いてないんだから。
-
ここが散策路へ降りる入り口。さぁて、快調に歩くぞー!
ゴミ箱が木の切り株を模したデザインになっている。意外なところで気が効いているものだ、どうやら中国では、世界遺産など世界的に有名な場所については、こういった細かなところまで行き届いたサービスをしているようだ。この点は日本も見習いたいところだ。 -
折からの小雨にくわえ、足元は滑りやすい石ばかり。下りに限れば、整えられた散策路が逆にあだとなる。トレッキング用の丈夫なハーフブーツで来たのでまだ対応できたが、普通のスニーカーで来た日には、あっという間にすっ転んでしまっていた事でしょう。事実、自分も1度転びましたから。
散策路途中から、歩いてきた方向を撮る。川の上流中の上流だけあって、大岩がごろごろしているのが目立つ。 -
散策路の途中。仙人が渡っていきそうな橋がかけられている。足元には天上を流れる川のせせらぎ。深々とした清清しい空気の中に俺1人。この全ての瞬間を目に焼き付ける。
今、この瞬間、この全ての自然を1人占めだぁ!感激!! -
散策路。こんな造りをしている。いかにも滑って下さいといわんばかりの路。確かに普通に歩く分には非常によくできた道なんだが……歩きやすい道と滑らない道は両立しにくいかな、さすがに。
-
頭の上にそびえる奇岩の山。色々な山が上に見えてきた。大分降りたようだ。しかし長い道のりだな。モノレールのレールもまだ続いているし、どこまで下れば三畳泉の滝に着くのだろうか。
RPGのキャラクターはいつまでも体力無視で歩いていられるが、俺の体力は有限だ。これを歩いて帰ってくるのはちょいとしんどいかも……。 -
中国らしい、山肌にびっしり松の木が生えているのを目にするようになった頃、ようやく三畳泉側のケーブルカーの駅が見えてきた。地図によれば、これで総距離の3分の2くらいは来ているようで、もうすぐ三畳泉に到着するものだと思っていた。
ここまでは。 -
ピンボケして申し訳ありません。
三畳泉では、ここまで来た記念として特製バッヂをプレゼントしてくれる(3元だったかも)。ドラえもん映画の特典じゃないんだから……と言いつつ、しっかり俺もGETしてきました! -
ケーブルカー駅の先からは、先ほどまでの緩やかな下りとは一転、急勾配に敷かれた急な階段を転がり落ちるように進んでいく。ここは危ない。やはり足が滑りやすい上に、ここで滑ろうものなら一気に下まで転落してしまうおそれがあるのだ。細心の注意が必要!
おーい、先が全然見えないし、滝の水が落ちていく音も全く聞こえないのですが……もしかしてまだまだ先?平面的な距離だけ見ると3分の2は来てるが、残りの3分の1はものすごい落差のある谷の道?うわあぁぁ…… -
野生の木の簾に隠されたかのような山。厳しい姿でそびえている。この試練を乗り越えねば、三畳泉には辿り着けんという事か!
ケーブルカーの走る時間まで待てば良かったかなぁ。もう脚が疲れてきてる。 -
遥か眼下に散策路が続いているのが見える。ひ、ひえぇ、あそこまで歩いていかなきゃならんのか。ざっと見ても高低差30mはあるぞ。今までだけでも100mくらいは降りてきてるのに、まだまだ先は長いのか……
脚がプルプルしてきてます。 -
三畳泉には写真のようなかごがあり、3元で次のポイントまで運んでいってくれます。が、多分このかごは登り専用なんでしょうし、何せ俺自身が100キロを超す巨漢なのだから、こんなモン使った日にはかごを担ぐ連中が集団でぶっ倒れてもおかしくない。運んでる途中によろけて倒れられたりしたら、俺自身も危険だ。それに、俺はこんな苦労に負けたくはねぇ!
強がってはみたものの、プルプルはかなりヤバイ状態です。 -
もうどれだけ下ったのでしょうか……
ふと、水の流れる音が聞こえたような気がした。もう1度耳を澄ましてよく聞く。
しゃあああぁぁぁ……
ま、間違いない、水の流れる音だ!滝は近いぞ、ようやく到着のようだ!最後の気力を振り絞り、階段を慎重に下る。 -
木々の隙間から滝らしき光景が見て取れた。周囲の空気も湿っぽくなり、滝から舞い上がった水分が、細かい霧となって髪や服を少しずつ濡らしてゆく。
着ていた服は、ここに来る以前から汗だくでドロドロになっていた。冬の真っ只中なのに、Tシャツ1枚にリュック、手には脱いだものの放り出す事もできないダウンジャケット。ああぅ、ダウン邪魔すぎる……。 -
そしてついに、ついに三畳泉に到着。あーっ、やぁぁっと着いたぁ!もうダメ、もう歩きたくない。へたり込むように傍の売店のベンチに座り込み、しばし呆然。
わかりにくいと思いますが、一番手前が第3滝、上の滝が第2滝、更に右上の小さく見える白い線が第1滝です。下からでは、モデル写真みたいに3滝ともがっちり写すなんて無理ですよ〜。 -
今まで降りてきた道を写そうと、山に向かってカメラを構えたのだが……
見えない。木が生い茂っている事もあるが、道そのものが山向こうに消えている。俺は今からこの道をひたすら登らねばならんのか。
脚、既に限界。 -
下を写せば、まだまだ先まで道が続いている。写真の奥の方に小さく石造りの回廊が写っているのが見えるだろうか。
俺は気づかなかったのだが、俺の後ろを1人の男が通り過ぎて行ったらしい。 -
結局、三畳泉の下にあったあずまやまで降りたところで下りを終了する事にした。さて、これからはひたすら、ただひたすら上らねばならないのか……脚のプルプルは臨界状態に入っている。今なら核燃料でも造れちゃうんじゃないかと疑うばかりに膝がガクガクしている。
三畳泉の売店で、30分ばかり息と体力を整え、いざ地獄の上りに出発。 -
滝と大岩は、黙って俺の背中を押してくれた、ように感じた。さようなら、三畳泉。
そしてここから地獄が始まる。その地獄、ざっと1300段。俺は、ざっと60階建てのビル(池袋のサンシャインシティがいい例かな)を自力で下り(その前にはやたら長い遊歩道も歩いている)、今度はそれを上りなおさねばならないのだ。どれくらいの辛さか、想像していただきましょう! -
ぜえぜえ、はあはあ、ひいひい、ふうふう……
げほっ、げほげほっ、はあーはあーはあー……
上りの辛さは想像を遥かに超えていた。
ここでの俺の疲労度は筆舌に尽くしがたい。いや、体力のあるヤツならばまだ大丈夫かもしれないが、そんな鍛錬してない俺には、地獄の上りだった。大体100キロを上に運ぶの、どれだけエネルギー使うかわかります?
踊り場に着くごとにへたり込んで体力を少しでも回復し、上ってはへたり込み、上ってはへたり込み……それでもかごだけは決して使わん!この信念だけで上っていました。Tシャツはドロドロを通り越してただの重りと化し、ジーパンは太ももに纏わりつき、ダウンジャケットはいたずらに俺の少ない体力を奪い……ぐぁー、一体何の修行だこれわぁ〜〜!! -
何とか階段を上りきったところでギブアップ!不本意ながらもケーブルカーに乗る事にする。というよりも最初から最後まで全部歩こうという試み自体が無謀だったに違いない。
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ケーブルカーは滑るように走り出す。右下に散策路が見えるが、ここを通ったのが遥か昔の事のように思える。まだたった2時間ほどしか経っていないのに。
目の前を通り過ぎてゆく風景が、目に優しくて気持ちよい。窓にもたれかかりながら、思いを馳せる。 -
ケーブルカーはあっという間に上の駅へ到着した。速いな〜しかし。ここからタクシーの運ちゃんの待つ駐車場まで行くのもしんどいが、そうも行ってられない。もはやどんな道を歩いても疲労以外感じなくなった脚を引きずりながら、まさにほうほうのていといった感じでタクシーまで辿り着いた。
だが、本当の地獄はまだこれからなのであった……
廬山編? 完結
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