2004/03 - 2004/03
34位(同エリア40件中)
漣さん
ドイツ中部の都市デッサウを訪れた。目的はバウハウスの建造物群を見ることにあったが、周囲に庭園史上有名な古典主義庭園があると情報を得て、駅前のバス停に並んだ。
PR
-
庭園の入り口にて発見した世界遺産の碑。当時の流行を反映し、世界中の庭園設計に影響を与えたデッサウ=ヴェルリッツ庭園王国は以下の基準で世界遺産に登録されている。
()デッサウ=ヴェルリッツ庭園王国は啓蒙時代の哲学原理を景観設計に盛り込んだ顕著な例であり、芸術・教養・秩序が見事に調和している。
()18世紀は景観設計にとって重要な時代であり、デッサウ=ヴェルリッツ庭園王国のそれは広範囲に及ぶ優れた例証である。
※ユネスコのHPに記載されているものの私訳です。 -
イギリス式の風景庭園の影響も強く受けたヴェルリッツ庭園はドイツに芽生えつつあった新古典主義の流行も取り込んで廃墟風の建造物も所々に見受けられる。
現在ではデッサウ=ヴェルリッツ庭園王国こそ欧州初の古典主義発祥の地として見る意見さえある。実際、ワイマール、ベルリン、ポツダム等の世界遺産に登録されている庭園や建築もこれらの影響を強く受けている。 -
18世紀に全盛期を迎えた旧弊を打破し人間的・自然的特性の尊重を特徴とする啓蒙思想の原理を受けた、英国留学経験のある小国アンハルト・デッサウの領主、レオポルド3世フリードリッヒ=フランツ候による風景の旧態打破により全く新しい姿に生まれ変わった庭園群。
実際に歩いてみると気持ちの良い道が遥かに続く。自然と人工物の調和が見事に取れている。 -
以降数十年に渡り造営が続いた小国の庭園は周囲の庭園設計に深い影響を与えることとなる。それだけではなく各個の建造物もそれぞれに趣深い。
ゴシックハウスは中欧におけるゴシック・リバイバルの波及に影響を及ぼしたとされる。 -
ゴシック・ハウスの裏に何故か放し飼いにされている孔雀が一羽。
-
パンテオン風に設計された東屋は古典主義庭園では典型的な建造物。自然的要素と人工物が完全に調和して見えるのはどちらにも共通に存在する黄金比によるものなのか。
-
新古典主義の風景庭園は人的要素も重要な構成要素と考えられている。庭園と庭園とを繋ぐ農業用地も訪問者の目を楽しませてくれる。
-
さて、最も重要かつ見応えがあると特筆されるヴェルリッツ庭園だが、この物件の登録名はデッサウ=ヴェルリッツ庭園王国である。何故デッサウの名があるかというと実はデッサウ市内の庭園群も登録範囲内である。
駅からも近いゲオルギウム庭園。一見するとただの地方公園と変わらないが、ヴェルリッツ庭園と同時期に発展した英国式風景庭園である。 -
その中で唯一入場料が取られる場所が教育公園と称されるミニ動物園。あまり見応えはないのだが奥に見える大建造物に近づく為にはここに入らないといけない。客寄せの罠か?
-
訪問時はドイツの人がぽつぽつと散歩を楽しむ程度だった。ドイツ観光の穴場、庭園。世界六大庭園にも数えられるドイツ庭園はお勧め。
この旅行記のタグ
利用規約に違反している投稿は、報告する事ができます。
コメントを投稿する前に
十分に確認の上、ご投稿ください。 コメントの内容は攻撃的ではなく、相手の気持ちに寄り添ったものになっていますか?
サイト共通ガイドライン(利用上のお願い)報道機関・マスメディアの方へ 画像提供などに関するお問い合わせは、専用のお問い合わせフォームからお願いいたします。
旅の計画・記録
マイルに交換できるフォートラベルポイントが貯まる
フォートラベルポイントって?
0
10