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1976年4月<br /><br />キンシャサ・マタディ鉄道の終点マタディは、人口10万人。<br />バ・ザイール州の州都で、中心都市でもある。<br /><br />ザイールでただひとつの、海洋船が入る港町であり、それだけに活気に溢れ、山に囲まれて海を見下ろす坂が多く、美しい。<br /><br />独立前後の混乱期に、「私が当選したら白人の女性を自由に扱わせる」との物騒な公約を掲げる大統領候補者がいたと伝えられる。<br /><br />白人たちは身辺の危機を感じ、国外に逃げるべくマタディに集まった。<br />船待ちのため、マタディのホテルは満室となり、そこを暴徒が襲った。<br /><br />「そのホテルに泊まると、今でも深夜に呻き声が聞こえる」と、怪談めいた話が伝わっている。<br /><br />港の周辺は、以前の白人居住区で、フランボワイアンの樹が多い。<br />フランボワイアンは、日本語に訳せば火炎樹で、花盛りには樹木全体が炎に包まれたように、真っ赤になる。<br /><br />ここのフランボワイアンは、キンシャサと比べひときわ色鮮やかで、いっせいに開花したときには、町全体が炎に包まれたように、浮き立つ。<br /><br />シテと呼ばれるザイール人の居住区は、裏山一帯に、張り付いている。<br />いずれマタディ・バナナ間の鉄道工事が始まれば、ここが基地となるであろう。<br /><br />1971年の暮れに調査で来たときに、州知事を表敬訪問した。<br />州知事からは、ザイールの画家が書いたという大きなライオンの絵が贈られ、われわれを歓迎する言葉があった。<br /><br />「早く日本人がたくさんやってきて、ザイールに新たな血をもたらして欲しい」<br />とのことだった。<br />

キンシャサ日記【506】火炎樹の華やかな港町マタディ

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1976/04 - 1976/04

21位(同エリア17件中)

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ソフィ

ソフィさん

1976年4月

キンシャサ・マタディ鉄道の終点マタディは、人口10万人。
バ・ザイール州の州都で、中心都市でもある。

ザイールでただひとつの、海洋船が入る港町であり、それだけに活気に溢れ、山に囲まれて海を見下ろす坂が多く、美しい。

独立前後の混乱期に、「私が当選したら白人の女性を自由に扱わせる」との物騒な公約を掲げる大統領候補者がいたと伝えられる。

白人たちは身辺の危機を感じ、国外に逃げるべくマタディに集まった。
船待ちのため、マタディのホテルは満室となり、そこを暴徒が襲った。

「そのホテルに泊まると、今でも深夜に呻き声が聞こえる」と、怪談めいた話が伝わっている。

港の周辺は、以前の白人居住区で、フランボワイアンの樹が多い。
フランボワイアンは、日本語に訳せば火炎樹で、花盛りには樹木全体が炎に包まれたように、真っ赤になる。

ここのフランボワイアンは、キンシャサと比べひときわ色鮮やかで、いっせいに開花したときには、町全体が炎に包まれたように、浮き立つ。

シテと呼ばれるザイール人の居住区は、裏山一帯に、張り付いている。
いずれマタディ・バナナ間の鉄道工事が始まれば、ここが基地となるであろう。

1971年の暮れに調査で来たときに、州知事を表敬訪問した。
州知事からは、ザイールの画家が書いたという大きなライオンの絵が贈られ、われわれを歓迎する言葉があった。

「早く日本人がたくさんやってきて、ザイールに新たな血をもたらして欲しい」
とのことだった。

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