１９７６年３月０日<br /><br />なぜ日本人はヨーロッパ人以上に、ザイール社会でいじめに会うのか。<br />ここに長く住んでいる人は、「基盤の差」という。<br /><br />しかし、私はそれだけではないような気がする。<br /><br />日本人のものの生き方や考え方そのものにも、問題はないだろうか。<br />日本人は他人に頼る傾向があり、自分で運命を拓いてゆこうとする気概に、乏しいのではないだろうか。<br /><br />ザイール人が日本人の文化や気質を理解していないのも、問題点だろう。<br />日本人はもっと、相手に理解されようと、努力することが必要と思われる。<br /><br />もっと尊敬され、一目置かれるようにならなければならない。<br /><br />そのためには、自らが日本人はどんな文化を持ち、世界の中でどんな特徴があるのかを、知らさなければならない。<br /><br />そもそも日本人は、世界における自分の存在理由を、知らないのでは、あるいは知ろうとしていないのではないだろうか。<br />相手に理解されようとするとき、何をアピールすればいいのだろうかを知ることが出発点である。<br /><br />同時に、相手を理解しようとする努力は、もちろん必要である。<br />彼らの欠点を追う以前に、その良さを発見しなければならないのだろう。<br /><br />ザイールに住むからには、ザイール社会に対する責任感も持たなければならない。

片瀬貴文キンシャサ日記【４３１】ザイール社会をもっと良くしようとする責任感

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1976/03 - 1976/03

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#美術館・博物館

ソフィさん

１９７６年３月０日

なぜ日本人はヨーロッパ人以上に、ザイール社会でいじめに会うのか。
ここに長く住んでいる人は、「基盤の差」という。

しかし、私はそれだけではないような気がする。

日本人のものの生き方や考え方そのものにも、問題はないだろうか。
日本人は他人に頼る傾向があり、自分で運命を拓いてゆこうとする気概に、乏しいのではないだろうか。

ザイール人が日本人の文化や気質を理解していないのも、問題点だろう。
日本人はもっと、相手に理解されようと、努力することが必要と思われる。

もっと尊敬され、一目置かれるようにならなければならない。

そのためには、自らが日本人はどんな文化を持ち、世界の中でどんな特徴があるのかを、知らさなければならない。

そもそも日本人は、世界における自分の存在理由を、知らないのでは、あるいは知ろうとしていないのではないだろうか。
相手に理解されようとするとき、何をアピールすればいいのだろうかを知ることが出発点である。

同時に、相手を理解しようとする努力は、もちろん必要である。
彼らの欠点を追う以前に、その良さを発見しなければならないのだろう。

ザイールに住むからには、ザイール社会に対する責任感も持たなければならない。