2006/10/31 - 2006/10/31
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satoshi.sさん
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天気が良かったので世界遺産「平等院」&宇治周辺を観光して来ました。
平等院前の駐車場に車を置き、徒歩で平等院〜宇治神社〜宇治上神社〜三室戸寺〜宇治十帖古跡巡りを楽しんできました。
宇治十帖古跡巡り
宇治十帖古跡は物語の順番通りに回ると、とっても時間がかかるので、写真が登録されている順番で見て回るのがお勧めです。ゆっくり見て回ると2時間から2時間半のコースです。なお、浮舟の古跡は三室戸寺境内にあるので拝観料が必要です。
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 1万円未満
- 交通手段
- 自家用車
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東屋
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東屋
宇治橋東詰から府道沿いを先に進むと左手に東屋(あずまや)の古跡の東屋観音があります。なぜこの観音像が東屋の古跡になったのかはわかっていませんが、いつ見ても必ず花と水が供えられていて、地元の人たちの厚い信仰が伺えます。
花崗岩に厚肉彫りされていて、風化がかなり進んではいますが、表情は穏やかで左手に蓮の花を持ち右手は両手の指を様々に組み合わせ結んでいるのがわかります。頭が大きくなで肩の藤原様式ですが、鎌倉後期の作と伝えられていて、宇治市の重要文化財にも指定されています。 -
東屋
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東屋
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東屋
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椎本
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椎本
宇治橋東詰から府道沿いを進み、東屋の古跡を通りすぎた少し先に椎本(しいがもと)の古跡の彼方(おちかた)神社があります。「彼方」の名前の由来は、川の流れ落ちる「落方(おちかた)」だという説があり、宇治十帖の中では「おち」という言葉が度々使われています。特に椎本の巻では「おち」を取り入れた歌が二首詠まれているので、彼方神社が椎本の古跡になった由縁はこの辺りにあるのではないかとも考えられています。鳥居の前の石碑の「式内(しきない)」というのは、「延喜式(えんぎしき)」の中にある、祈年祭に関わった神社名を記載した「神名帳」に載っている神社のことです。このことから、今は小さな祠(ほこら)の彼方神社も、平安時代にはかなり立派な神社であったことが伺えます。
彼方神社の祭神は風と水の神の「諏訪明神」で、それ以前は海神の「宗像神」が祭られていたと伝えられていて、水の信仰と関わりの深い神社でもあります。 -
椎本
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椎本
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手習
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手習
宇治橋から府道京都宇治線を三室戸の方向に500mほど進むと「手習(てならい)の杜」と彫られた石碑があります。浮舟は宇治川に身を投げたあと、宇治院の森の大木の下で比叡山横川(よかわ)の僧都(そうず)に助けられたのですが、この辺りがその場所として想定され、「手習の杜」とよばれていました。その昔、手習の杜には観音堂があり、安置されていた木造聖観音立像は「手習観音」とよばれ、地域の信仰を集めていたようです。平安時代後期の作品であるこの観音像は、江戸時代初期に興聖寺に施入され、今は宇治市の指定文化財になっています。
手習の杜の石碑は昭和45年に建てられたものですが、大きな梛(なぎ)の木に寄り添うように建っている姿に、大木の下で助けられた浮舟を連想させられます。 -
手習
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総角
さわらびの道の、宇治上神社から源氏物語ミュージアムにかけての山手、仏徳山(大吉山)ハイキングコース入り口付近に総角(あげまき)之古蹟碑が建っています。この石碑自体は昭和45年に建てられたものですが、近くの宇治神社と宇治上神社には八の宮のモデルではないかといわれている莵道稚郎子(うじのわきいらつこ)が祭られていて、平等院の対岸でもあることから、付近一帯が八宮邸跡と想定され、総角の古跡とされてきたと思われます。
すぐ近くには与謝野晶子の宇治十帖歌碑もあり、ハイキングコース入り口ということもあってか、辺りは休憩もできる公園風に整備されています。宇治十帖古跡めぐりの途中、ちょっとした森林浴も楽しめます。 -
蜻蛉
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蜻蛉
源氏物語ミュージアム北側住宅地の北東に伸びる道を進み、私立高校の手前の道を右折すると「蜻蛉(かげろう)」の古跡のかげろう石があります。かげろう石は高さ2メートルほどの自然石で、それぞれの面には阿弥陀如来、観音菩薩、勢至菩薩と阿弥陀如来を拝む十二単を着た女性が彫られていて、平安後期の作と伝えられています。
かげろう石の前の道は、古くから宇治橋と三室戸寺の近道として利用され、今は住宅地となっている辺り一帯の耕野は「蜻蛉野」とよばれていました。「宇治名所図会」(宇治市歴史資料館編)を見るといくつかの名所図(いずれも描かれたのは江戸時代)に、原っぱの中の一本道とその道沿いにぽつんと立っているかげろう石をみつけることができます。かげろう石の前には、いつも柏木などのお供え物があり、地元の人の信仰を集めていることが伺えます。 -
浮舟
春から秋にかけて美しい花に彩られる三室戸寺境内の鐘楼横に、浮舟(うきふね)之古蹟碑があります。もともと浮舟之古蹟碑は、「浮舟の杜」とよばれていた「莵道稚郎子(うじのわきいらつこ)の墓」辺りにあったのですが、明治の中頃以降、移転を繰り返した後、現在の場所に移されました。
昔から宇治川は水上交通が盛んであったため、浮舟の杜には近くの三室津の守護神が祭られていて、宇治十帖の影響からか、いつの間にか「浮舟社」とよばれるようになったと言われています。江戸時代の中頃に浮舟社の建物は廃絶し、跡地の浮舟の杜に浮舟之古蹟碑が建てられたそうですが、浮舟の杜は明治の中頃に当時の宮内省によって「莵道稚郎子の墓」とされました。浮舟之古蹟碑は、物語の中の浮舟と同じように、その居場所を宇治川河畔から御仏に仕える場所へ移すこととなったのです。 -
早蕨
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早蕨
宇治神社北東角のさわらびの道沿いに「早蕨(さわらび)之古蹟碑」があります。江戸時代から明治にかけて、早蕨の古跡はその所在地を転々とし、奈良鉄道(現在のJR奈良線)の工事に伴い、今の場所に移ったものと思われています。石碑自体は昭和63年に建てられたものです。
早蕨の巻も、その大半は八宮(はちのみや)邸が舞台となっています。現在の古跡の所在地は、すぐそばの宇治神社、宇治上神社に八宮のモデルではないかといわれている莵道稚郎子(うじのわきいらつこ)が祭られていることと、平等院の対岸であることから付近一帯が八宮邸跡と想定されていて、早蕨の古跡にふさわしいものとなっています。 -
宿木
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宿木
府道大津南郷宇治線が宇治川に沿い始める辺りに宿木(やどりぎ)之古跡碑があります。江戸時代には、藤原寛子が建立した金色院の跡地で知られる白川にありましたが、その後、槇の尾山の麓に移り、それよりもう少し川下の現在の場所には平成6年に移転しました。
物語の中では、薫は宇治を立ち去る前に、「やどり木と思いいでずばこのもとの 旅寝もいかにさびしからまし」という歌を紅葉した蔦(つた)に添えて中君に届けています。、宇治川沿いでよく見られる「宿り木」(下写真)とはまったく別のものと考えられているこの歌の「やどり木」とは、届けた蔦、あるいは蔦がからまっていた木のことを指し、「宿りき(以前、ここに泊まりましたという意味)」との掛詞(かけことば)だと考えられています。 -
宿木
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橋姫
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橋姫
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橋姫
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橋姫
宇治橋西詰の鳥居をくぐり、しばらく行くと左手にある小さな神社が橋姫神社です。境内には同じ水の神の住吉神社が並んで祭られています。(写真の向かって左側が橋姫神社、右側が住吉神社です。) もとは宇治橋の西詰にありましたが、明治3年の洪水で流され、今の場所に移されました。
境内に入ってすぐ正面の壁にある由緒記には、宇治橋が架けられたとき、瀬織津比め(せおりつひめ:「め」の漢字は「口へん」に「羊」と書きます)という川の女神を橋の上に祭ったと記されています。地元の昔話の「橋姫さん」で橋姫神社は縁切りの神様とされているのですが、これはこの女神が川の汚れを河口まで運 ぶ役割を受け持っていたので、「この世の苦しみや悪縁も一緒に流し去ってもらいたい」と人々がお参りするようになったためだと思われます。
宇治橋が架けられたとされる大化2年(646年)から今日に至るまで、橋姫神社は宇治橋の守り神として、橋と地域の人々を見守ってきました。宇治十帖の第一帖は「橋姫」と題されています。紫式部は、物語の舞台が橋とともに歴史を歩んできた宇治へと移り変わるのを見事に演出しています。
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夢浮橋
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夢浮橋
宇治橋西詰の観光案内所の向かって右側横に「夢浮橋(ゆめのうきはし)之古蹟碑」があります。昭和63年に現在の場所に石碑が建てられ、それまでは石柱だけが向側ビルのパイプの柵の中に建っていました。この辺りは平等院の表参道入り口付近で人通りが多いにもかかわらず、夢浮橋之古蹟碑は忘れられたかのように目立たずひっそりと建っています。しかし、夢浮橋の古跡が宇治橋の袂(たもと)である現在の場所にあるのは、「橋」に始まり「橋」に終わる宇治十帖最後の巻の古跡であるがゆえのことと思われます。
「浮橋」とは、筏(いかだ)や舟を水上に浮かべ、その上に板を渡しただけの橋です。いつ流されるかわからない「はかない橋」は、源氏物語の根底に流れる「無常感」を象徴しているようでもあります。 -
夢浮橋
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夢浮橋
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夢浮橋の側に
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