リラの僧院

2005/04 - 2005/04

ブルガリアとの国際版画展がソフィアで開催され出品し出席してきました。ソフィアから１００ｋｍ以上離れた所の山の中にひっそりとたたずんでいるリラの僧院を観光してきました。

エリア ブルガリア

ソフィアから南へ約１２０ｋｍの所にリラの僧院があります。我々が訪れたのは４月の初旬で、遠くの山々には残雪がありました。地元の若い観光客がわずか見られただけで、実にひっそりとしたたたずまいでした。一体、誰が何時このような立派な僧院を建てたのでしょうか？

建物の周囲には回廊が巡らされており、この回廊で宿泊できるとのことです。１０世紀の頃、イヴァン・リルスキという僧が、隠遁の地としてこの場所に小さな寺院を建立したもので、それがやがて中世の宗教と文化の中心になっていったのです。現在の形になったのは１４世紀の頃です。
オスマントルコの支配下にあった頃でも、この僧院だけはキリスト教の信仰が黙認されていました。

わずかばかりの観光客の姿が見えます。この僧院の建物は１８３３年に火事で燃えてしまい、その後復旧され、現在では世界文化遺産に登録されています。

僧院の周囲には４階建ての外陣に、まるでガードされるかのように囲まれています。この４階まで階段で上ると僧院全体が見下ろせます。

残雪の見られる回廊です。とても静かですが、夏のハイシーズンの頃には、沢山の観光客で賑わうそうです。

物静かな回廊です。

回廊には展望台が張り出しています。

展望台で地元の若者と仲良く。

展望台から回廊を見ています。

回廊の一部が展望台になっています。

回廊と展望台です。

回廊からの教会の眺めです。

聖母誕生教会のはずれに高い塔が建っています。フレリョの塔と言い、１８３３年の火災を免れています。

フレリョの塔の１階には、売店になっています。いろいろなお土産物が並べてあります。

フレリョの塔の１階のお土産物店です。明るいおばさんが店番をしていました。

聖母誕生教会の外壁や天井に立派なフレスコ画が色彩豊かに描かれています。アーチの白と黒の横縞模様とのコントラストが印象的です。

聖母誕生教会の外壁に描かれている色鮮やかなフレスコ画です。

フレスコ画には時代の様子が描かれています。

きれいなフレスコ画です。

天井にもフレスコ画があります。

天井のフレスコ画です。

昔、この僧院で生活していた鍋、釜などが展示されています。

当時、使っていた炊事場には落書きが沢山ありました。

当時、使っていた炊事場の煙突です。

僧院内の水場です。

僧院で水を汲んでいる女性です。

売店に立ち寄る僧侶です。

バルカンツーリストのバスでソフィアからリラの僧院に向かいました。

バスを降りてから、この門をくぐってリラの僧院に着きます。

リラの僧院の前の広場で、向こうには門が見えます。

リラの僧院に入る門には、よく見ると「眼」があります。この「眼」というものが大事なのです。教会内部には大きな「眼」が描かれていて、聖人の「眼」を意味しているのです。その「眼」がこの門にも描かれているというわけです。ブルガリアの食器には、この「眼」が必ず描かれています。今、自宅でお土産に買って帰った数個の食器にもこの「眼」が描かれているのですが、「丸い白い部分」が「眼」を表現されているそうです。

ブルガリアで買って帰った食器の一つです。直径約３０ｃｍのグラタンをつくるのに丁度いい具合の食器です。周囲には「眼」が描かれています。この「眼」のデザインがブルガリアの食器の特徴なのです。普段、愛用しています。

ブルガリアで買って帰った食器の一つです。直径約１５ｃｍの器で、毎朝、ヨーグルトを盛るのに使用しています。周囲の白い丸が並んでいますが、これが「眼」を表現しているのです。

日本・ブルガリア国際版画展に参加した日本の作家の方々です。

この旅行記へのコメント （2）

• まみさん 2007/05/18 08:44:47

  丁寧な旅行記

  はじめまして。
  
  リラの僧院の旅行記はいくつか見ましたが、ここまで丁寧なのは初めてです。
  回廊の写真や教会その他のフレスコ画。
  入口の「目」など。
  リラの僧院がもっと身近に感じられました。
  
  それから版画展で出展のために訪れたなんて、すてきな理由ですね。
  

  murainobuhiroさん からの返信 2007/05/22 04:34:56

  RE: 丁寧な旅行記

  僕の旅行記を見ていただき有難うございました。ブルガリア・ソフィアで「日本・ブルガリア国際版画展」が開催され、その展覧会に僕も出品することが出来て、日本の偉い版画作家の先生方と一緒にブルガリアを旅行する機会がありました。そのついでに、ブルガリアの国内を観光旅行した旅行記です。版画は趣味で５０歳くらいから始め、今ではボケ防止と趣味を兼ねてシルクスクリーン版画を楽しんでおります。また、時々覗いて観てくださいね。