2006/08/05 - 2006/08/05
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SUR SHANGHAIさん
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前日は、寧波郊外に散らばる≪保国寺≫、≪天童寺≫、≪阿育(アショカ)王寺≫を回ってみたSUR SHANGHAI。
この日は寧波市街の≪慶安会館≫周辺へ。
≪慶安会館≫は、航海の守護神≪天后媽祖≫を祀る場所。
かつての船舶商の会合場所でもあったので、港町として栄えた寧波の歴史、寧波から出入りした遣唐船や日本の僧侶などに関する展示品もある所。
そのほかにも、明や清、民国の時代に寧波一帯の花嫁が持参したと言う婚礼家財道具≪十里紅妝≫の数々まであって、民俗資料館的な存在。
その≪慶安会館≫の周辺を含めてご紹介します。
表紙の画像は、≪十里紅妝≫が展示されている≪慶安会館≫の屋内
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≪慶安会館≫は、寧波の市街地を流れる姚江、奉化江、甬江が交わる三江口の江東区側のほとり、江東北路の≪甬江大橋≫寄りにあります。
寧波市内の見所の一つで、地図にも出ていますよ。
この画像だと、手前の建物がそう。
開発が進んでいる地区なので、その向こうには高層ビルも見える不思議な眺め。 -
入場料10元で、建物自体の建築や展示品も楽しめます。
-
これは、中庭に面した戯台。
航海の守護神≪天后媽祖≫を祀るためのいろいろな催し物が行われた舞台のようなもの。
60年代に破壊され、現在のものは01年に再建された姿。 -
…とは言え、再建された戯台のこの緻密な造りが見事。
ちょっと暗くて見えにくいのですが、その天井が圧巻。 -
戯台で行われる催し物を見下ろしたに違いない二階の通路。
今は、それらをはるかに上回る高さから見下ろす金光中心ビル。 -
これはまた別の戯台。
こういう高層ビルが出来るなんて、昔の人たちは想像もしなかったんだろうな。
新旧二つの建物を見られる今の時代は、時の狭間のよう。 -
昔の建物部分を集めた一画があった。
こういうものにも説明をつけて欲しいなあ。
骨董家具屋さんは、こういう家具の脚を≪獅子腿≫と呼んでいたっけ。
ヨーロッパの猫脚家具のごつい版。 -
この石柱にも説明がついていない…。
瑞雲らしき渦巻き模様の浮き彫りがきれい。 -
あ、これと同じ赤っぽい石でできた窓枠は、寧波に戻ってくる前に行った≪前童鎮≫や≪石浦古城≫でもよく見た。
これは二匹の龍が絡み合ったデザイン。 -
これも説明が無いので、元の用途がよく分からない。
その半立体の彫刻が美しい石材。 -
≪慶安会館≫自体の石柱や壁も、実用を超えた装飾の彫刻が見事。
これは鳳凰みたい。 -
いくつにも分かれた屋内の展示室には、遣唐船や寧波から中国に出入した日本の僧侶、港町寧波の歴史も紹介してあります。
撮影禁止の所もあるので、標識にご注意。 -
≪天后媽祖≫は荒れる海を鎮めてくれる航海の守護神で、道教の女神です。
≪慶安会館≫の中にも、荒れ狂う海を行く船の帆先に立つ≪天后媽祖≫の由来展示がありました。
台湾に住んでいた時には、あちこちで媽祖を祀る廟や祭礼をを見て、海に囲まれた土地というのを感じたなあ。
話は変わって、この段々の白壁は江南でよく見かけるスタイル。 -
≪天后媽祖≫の由来展示があった棟の二階には、≪十里紅妝≫の数々が。
管理のおじさんが付いて来て、≪十里紅妝≫の説明をしてくれました。
そこへの通路に並ぶ燈籠の赤。 -
燈籠一つ一つの表情と、暗い屋内に灯るこの色の風情。
中国映画の≪大紅燈籠高高掛(紅夢)≫を思い出す…。 -
映画≪大紅燈籠高高掛(紅夢)≫と言うのは、うら若い娘が封建的な家に4番目の妻として嫁がされたものの…、という出だし。
ストーリーはここでは内緒。
その映画の中でも、大きな燈籠の赤が不吉なくらいの迫力だった。 -
≪十里紅妝≫と言うのは、明や清、民国の時代に寧波一帯の花嫁が持参したと言う種々の婚礼家具や道具のこと。
中国ではおめでたい色とされる赤で全ての家具が統一されています。
十里もその豪勢な行列が続く、と言う意味で名付けられたのだそうです。 -
ある程度以上の大きさの家具は全て赤なので、そこに置かれた小物がパッと引き立って見える。
-
重々しい朱色がかったチャイナ・レッドの洪水。
う〜ん、見てるうちに目がクラクラ。
実際にこんな家具に囲まれて生活したら、心理状態にはどんな影響があるんだろう。 -
長持ちのような箱が積み重ねられた一角。
左側は、楕円形の小さい鏡もはめられた洗面台。
身長が160cmあるかないかのSUR SHANGHAIも、これだと腰を折り曲げないと顔が洗えない。
昔の人はやっぱり小柄だったんだ。 -
人形だと分かっていても、真っ赤な仕切りの陰に座っていられると…、ドッキリ。
管理のおじさんも、夕暮れにふと見るとドキッとするとか。 -
これらと同じような真っ赤な嫁入り家具に囲まれて暮らした女性たちは、皆幸せになっただろうか。
家具の後から、溜息も聞こえてきそうな赤い部屋。 -
しつこいようですが、最後に一つだけ、燈籠の写真。
-
中庭に出てくると、風も通ってフウッと解放感。
重い赤の代わりの白壁がま・ぶ・し・い!! -
≪慶安会館≫の外に出ると、三江口の江東北路。
遊歩道が付いているので、いいお散歩になります。
遠くに見えるのは、≪甬江大橋≫。
≪甬≫というのは寧波の略称。
この橋は歩道が付いているので、歩いて渡れますよ。
数分で渡れる距離です。 -
≪甬江大橋≫は、夜のライトアップがきれい。
そのライトアップの様子は次編でご紹介することにして、これは昼の様子。
雨がザアッと来そうだなあ。
橋の向こうは、新名所≪老外灘≫がある三江口の江北区側。 -
橋の上は風があるので、帽子を被っている人はご用心。
江北区側に渡り終えて振り返る≪甬江大橋≫。 -
三江口の江北区から見た江東区。
何かの工場の廃墟がポツリと残る所も。
ここもそのうちに取り壊されて、ビルが建つんだろうな。 -
秋に行く予定の寧波→普陀山の高速艇のチケット売り場と乗り場のチェック。
チケット売り場は、三江口の江北区、新名所の≪老外灘≫から徒歩数分の画像に出ているこの建物。
中馬路288号にある華港賓館の下に入っている≪寧波港大榭客運站≫がそう。
≪候船大庁≫と書かれた入口から入って左手に窓口があります。
いろいろ聞いてみたところ、
乗り場はチケット売り場から続く待合室から。
目の前にある甬江から直接船が出るわけではなく、まずはバスで大榭と言う港へ移動して、船に乗るのだそうです。
所要時間はバス1時間+高速艇1時間。乗り換え時間も含めて2時間半。チケットは片道65元。
この建物の外側にも、寧波⇔普陀山のチケットを扱う小さいお店がいくつかありましたが、そちらは別の船会社でした。
-
この高速艇スケジュールは通年のもの。
画像をクリックすると、拡大表示されます。
左側が航路。≪甬普≫と書かれたものが寧波→普陀山の航路。甬は寧波の略称。
≪甬桃≫と言うのは、寧波→桃花島への航路。
スケジュール表一番上は寧波出発が06:00、その後船に乗り換えて大榭出発が07:10という意味です。普陀山までは1時間の船の旅。
●06年8月上旬現在の夏季スケジュールでは、寧波始発05:40、最終15:40で、22便あり、これとは別に窓口に貼り出されていました。
●注意●
通年のスケジュールも季節性のスケジュールも、種々の原因で変動するようです。
≪寧波港大榭客運站≫の?は、
0574−27691132、0574−86762971、0574−87356332、0574−86762810 -
普陀山行きの高速艇の情報もつかんで、ホッ。
さっき、橋を渡る時にはザアッと通り雨が来そうだった空も持ち直して、これもホッ。
SUR SHANGHAIが歩いているのは、≪老外灘≫の辺り。
この辺も夜景がきれいなところ。 -
≪老外灘≫は、お洒落な石造りの西洋風建築に入ったレストランやカフェ・バーが多い、上海で言うと≪新天地≫のような一画。
06年8月上旬は、これからまだまだお店も増える、といった感じで、昼より夜のほうが賑やかでした。
そんな西洋風建築を背に、結婚記念写真を撮ってもらうカップル。
SUR SHANGHAIもカメラを向けると、花婿さんが
「あんた、誰?」みたいな表情。 -
≪甬江大橋≫が見える川沿いのバーも、明るいうちはちょっと精彩を欠く眺め。
-
さっきは、この螺旋通路で≪甬江大橋≫を下りた。
ちょっと離れて見ると、てっぺんに不思議な造形が乗っているのに気が付いた。 -
ここから、もう一つの新名所≪天一広場≫までは歩いても10分位だから行ってみようっと。
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≪老外灘≫から≪天一広場≫へ向かう途中の川沿いは緑地化された公園風の遊歩道。
姚江、奉化江、甬江が交わる三江口。
江東区側に建つ金光中心の高層ビル。
さっきあれこれ見学した≪慶安会館≫は、その左端の方に写っているんだけど、この画像じゃ見えないかな。 -
≪老外灘≫のある江北区と≪天一広場≫のある海曙区を結ぶ新江橋を渡った所も緑地化された小公園。
金光中心のビルがぐっと近く見える場所。
このあとは、寧波はお寺さんばっかり、の印象を変える夜景編で締めくくります。
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この旅行記へのコメント (2)
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- Rockyさん 2006/09/22 22:27:44
- ドキッとする
- SUR SHANGHAIさん、こんばんわ
>管理のおじさんも、夕暮れにふと見るとドキッとするとか
繊細な描写がリアル的
見てて楽しい解説です!M.Rocky 1票
- SUR SHANGHAIさん からの返信 2006/09/24 11:27:40
- RE: ドキッとする
- お久しぶりです。m(__)m
真っ赤な部屋の衝立の陰で、鏡に見入る女性の等身大の人形…。
私が行った時には、ほかにお客さんがいなかったので、シンと静まり返った中で見たこの人形にはドキッ!!
黄昏の中で見たら…、管理のおじさんが言うように怖いくらいドキッとするかも、です。
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