2006/06/22 - 2006/06/23
337位(同エリア532件中)
EMUさん
2006年6月、礼文島に行ってきた。
礼文島に行こうと思ったきっかけは、これまでの旅先で出会った人たちの多くが礼文島を勧めていたからだった。
礼文島の自然は美しく、食事はおいしい、今回泊まったユースホステルの桃岩荘も良かった。
この宿、色々なところで色々な噂のある宿で、 ある人は勧めるが、ある人は酷評する。 そんな宿だ。
しかし、私は気に入った。
礼文島と桃岩荘は、再度行ってみたいと思う島であり、宿である。
旅程:
6月22日 東京→(飛行機)→札幌→(夜行バス)→稚内
6月23日 稚内→(船)→礼文島
6月24〜26日 礼文島
6月27日 礼文島→(船)→稚内→(飛行機)→東京
礼文島行きを決めるに当たって、当初、礼文島だけではもったいないので、
隣の利尻島もまわるという計画だった。
しかしながら、途中でもっと礼文島を満喫したい、やりたい事がある、食べたいものがある等々の理由により、礼文島のみに4泊5日した。
また、礼文島への行き帰りの方法について迷ったが、以下のようにした。
行き:東京→(飛行機)→札幌→(夜行バス)→稚内→(船)→礼文島
帰り:礼文島→(船)→稚内→(飛行機)→東京
・東京→稚内を飛行機。
1日2便。どちらの便に乗っても礼文行き最終のフェリーにしか乗れない。
島への到着が、17時以降になってしまう。
1日が無駄になってしまう気がする。
また、稚内空港に霧で降りる事ができない場合もあるらしい。
・東京→札幌を飛行機、札幌→稚内を夜行バス。
羽田を21時頃までに出れば、札幌発の夜行バス23時発に間に合う。
会社終わりで行く事も可能。
また、早い便に乗れば、札幌市内で少し遊ぶ事もできる。
バスは、宗谷バスが5500円だったので安かった。
電車もあるようだが、この日は運行しておらず、かつ1万位した。
稚内到着も礼文島行きの船6時20分発の一番早いものに間に合う。
この方法で、行く事にした。
帰りも同様に札幌を経由する案もあったが、
・翌日仕事がある事。
・ANAの株主優待券が手に入った事。
から、稚内→東京の飛行機で帰ることにした。
参考までに:
JAL:http://www.jal.co.jp/
ANA:http://www.ana.co.jp/
宗谷バス:http://www.soyabus.co.jp/
東日本海フェリー:http://www.kaiferry.co.jp/index.html
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 5万円 - 10万円
- 交通手段
- 高速・路線バス 船 JALグループ ANAグループ 私鉄
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-
仕事終わりに羽田空港に向かい、18:30発の便に乗り、札幌に21時頃到着した。
羽田空港では、この日、サッカーW杯の日本対ブラジル戦があったので、JALの地上職員が日本代表のユニフォームを着ていた。
普段と違う雰囲気で良かった。
バスの時間が23時であった為、薄野で軽くジンギスカンを食べて、街をふらふらとしていた。
湿度が高く暑い東京に比べ、夜の札幌の街は、涼しく非常に気持ち良かった。 -
稚内行きのバス。
センチュリーロイヤルホテルにバス乗り場がある。
バスは、3列シートでゆったりとしていた。
この日は、サッカーW杯の日本対ブラジル戦なので、車内についているラジオで戦況を聴けるかなと期待したが、ラジオの電源を切っていたみたいで使えなかった。
友人からのメールで戦況を知る事はできたが、結果は、、、だった。 -
バスから撮った稚内駅。
ここを過ぎれば、すぐにフェリーターミナル。 -
稚内のフェリーターミナル。
途中休憩を挟みながら、朝5時30分頃到着。
降りてみると無茶苦茶寒かった。
朝と言うのもあるが、札幌とは比べ物にならないくらい寒かった。
いよいよここから礼文島行きのフェリーに乗る。 -
フェリーターミナルの中。テレビはW杯の試合。
中に入ると早速チケットを買う。
2等2200円。
ターミナルではW杯の日本戦をやっていた。
このテレビで日本の予選敗退を確認する事になった。 -
チケット売り場にかかっていたポスター
「欧州に一番近い街 稚内
あなたもサハリンへ行ってみませんか」
と書いてある。
確かにロシアは欧州だけど、何となく違和感。
でも、サハリン行きの船がでており、日本の端に来たとしみじみ思ってしまうポスターだった。 -
礼文島 香深行きのフェリー。
沖縄の離島を航行している船とは規模が違った。
与那国フェリーの2倍以上はあったと思う。
甲板の座席になると無茶苦茶寒いらしいので、早めに並んで前の方を確保した。
すると、後ろから年配の方の観光ツアーの集団がどんどんやってきた。 -
フェリーの中。
前の方に並んでいたおかげで、何とかフェリー船室内の席を確保する事に成功。
この中にすし詰め状態にされる。
周りを観光ツアーのお年寄りに囲まれ、居心地が悪かった。
まるで難民の護送船状態となっていた。 -
船が出港し、岸から離れていく。
-
航行中は、かもめや海ねこがたくさん船に寄ってくる。
観光客が与える餌が目当てのよう。
でも、何だか出迎えてくれているようでうれしくなった。 -
2時間の航海の後、いよいよ到着。
-
港で旗を振っている人たちがいる。
あれが噂にきく桃岩荘の出迎えか。
礼文島での宿は、ここになる。 -
桃岩荘の車「ブルーサンダー号エース」
船を降りて、この車に近寄っていき、
「今晩、桃岩荘にお世話になります。よろしくお願いします。」
と挨拶をした。
すると、ありえないガラガラ声で返答がきた。
「お帰りなさい。お名前は?」
大学時代の応援部以来に聞くガラガラ声。ちょっと驚いた。
さすが歌と踊りの桃岩荘と言われるだけあって、毎日歌っているとこういう声になるのかと思った。
しかも「いらっしゃい」ではなく、「お帰りなさい」と言っている。
少し違和感を感じたが、これはこれでいいかなと思った。
次に「今日の予定は?」と聞かれたので、
「特にないです。」と答えた。
すると、「歩くの好きですか?花は好きですか?」と聞かれたので、
とりあえず、「はい。」と答えた。
「では、宿までこのコースを歩いてきて下さい。」
と言われ、ウォーキングコースの地図を渡された。 -
ウォーキングマップの写真。
これを使って、コースの説明を軽くしてもらい、
ついでにお勧めのウニ丼屋も教えてもらった。
最後に「これでどれくらいの時間かかります?」
と聞いてみた。
予想では、1時間くらいでさくっと歩けると想像していた。
返ってきた答えは「4時間くらいです。」
一瞬、目が点になった。
前日仕事が終わって、飛行機に乗り、夜行バスで来て、朝一に到着して、いきなり4時間のウォーキングである。
正直、朝飯も食べていなかったので、まずはウニ丼って思っていたから驚いた。
まあ、歩くのはいいとして、腹減った。
今更断りにくいし、とりあえず歩くという覚悟をこの時決めた。 -
ウォーキングコースをスタートしようとしたら、見送りが始まった。
私と入れ替わりで島を出る人の見送りだ。
この時初めて桃岩荘の「歌と踊り」に触れた。
おおやっている、これが噂の見送りかぁと見ていた。
「本当に歌って踊っているよぉ〜〜」というのがこの時の素直な感想。
2日後、自分もこの中で歌って踊っているとは、この時まだ想像さえしなかった。 -
朝9時。気温12.4度。
香深のフェリーターミナルを出発する。
コースは、海岸線、フラワーロードを歩き、桃岩荘まで行く。 -
島の海岸線を沿って、フラワーロードの入り口の集落「知床」まで歩く。
約1時間。
島の民家や小さな港の前を通っていくので、少し生活を感じる事ができた。
でも、いつになったらつくのかなぁ〜とも思ってた。 -
知床の集落からフラワーロードへ入る為、
登っている途中の道。
晴れていると利尻富士とかも見えるのだろうけど、厚い雲がかかっていた。 -
元地灯台。
知床集落から50分くらいで到着。
この近くから花が咲いているエリアに入る。
霧がかかって、遠くの景色は見えないが、所々に咲く花がきれいだった。 -
フラワロードから見た元地集落。
この日は、この集落まで歩き、ウニ丼を食べる。 -
フラワーロード。
霧がかかっていて、道の先が見えない。
まるで、天国のよう。
フラワーロードが天国の花畑状態だった。 -
フラワーロード。
霧がかかり、足場が悪い。
晴れていれば、景色もきれいだろう。
晴れている時にもう一度来たい。 -
フラワーロード。
道の脇にはところどころ、花が咲いている。 -
フラワーロード。
黄色い花は、レブンキンバイソウ。
ちょうど咲く時期でたくさん咲いていた。 -
フラワーロードで撮った花。
レブンキンバイソウ。 -
フラワーロードで撮った花。
エゾノシシウド。 -
フラワーロードで撮った花。
サクラソウモドキ。 -
フラワーロードで撮った花。
ヨツバシオガマ。 -
フラワーロードを抜けて、桃岩展望台に。
本来なら、桃岩が見えるはずだが、霧がかかっていて、ほとんど見る事ができなかった。 -
展望台を降り、島の西海岸側に抜ける桃岩トンネルを抜ける。
-
桃岩トンネルを抜けた直後。
礼文島西海岸。
この奥にあるのが桃岩荘。
海にある小さな岩が猫岩。 -
桃岩荘入り口の看板。
ウォーキングコースはこの先に行って終わりだが、ウニ丼を食べる為に、ここから更に元地集落へ。 -
元地集落にある地蔵岩。
桃岩荘入り口から約20分、やっと近づいてきた。
正直、疲れていた。 -
ウニ丼屋を越えて地蔵岩へ。
礼文島三奇岩の一つ。
岩が立っているので、手を合わせるように見えるかららしい。 -
本日の目的地、ウニ丼屋、佐藤売店。
-
佐藤売店の食べるところ。
-
この佐藤売店、有名らしく有名人のサインとか置いてある。
UAは写真付きであった。
私も写真を撮ってもらったので、そのうち貼られるはず。。。 -
スペシャルうに丼、2600円。
エゾバフンウニがたくさん乗ってます。
佐藤売店のうに丼は、
・うに丼 1000円。
・ダブルうに丼 1800円。
・スペシャルうに丼 2600円。
迷わずスペシャルを頼んだ。
結局、滞在中に4杯うに丼を食べた。 -
とど肉の串焼き。300円。
食べるととど肉を食べた証明書をもらえる。 -
ほっけスティックちゃんちゃん焼き。300円。
これを食べて、しばらく佐藤売店で昼寝をした。
ここ、本当によくきた。
8時間コースを歩いた日以外は毎日きた。
香深で会った礼文島北にある民宿「星観荘」に泊まっている人は、ここを聖地と称していた。
桃岩荘に泊まっている私にとっては、第二食堂のような感じ。 -
元地集落から戻ってきて、猫台桃台展望台へ。
ここから礼文島三奇岩全てが見る事ができる。
桃岩、猫岩、地蔵岩のこと。
写真は猫岩。
観光バスが途切れることなくやってくる。 -
猫台桃台展望台から見た桃岩荘。
桃岩荘の放送がここまで聞こえてくる。
これだけ周りと隔絶されている所にあれば、大きな音を出したり、騒いだりしても平気だなあと思った。
この宿のフェリー乗り場の見送りは有名で、ガイドさんが礼文島三奇岩と一緒に説明しているそうだ。
観光地の一つみたいなものらしい。 -
桃岩荘に到着。疲れ果てていた。
到着すると、ヘルパーによる宿の説明がある。
最初に、
・桃岩荘を楽しむ秘訣は、「知性、教養、羞恥心」を捨てる事。
と言われた。
確かにこれ重要。
その後、宿の基本的な説明や独自の解説がある。 -
桃岩荘の造りは、真ん中に囲炉裏の間があり、それを囲むように2階部分にベッドがある。
このベッドは男専用。
女部屋は食堂の上の階にある。詳細は不明。 -
私のベッド。
4泊したけど、意外と快適だった。 -
食事の後、桃岩荘恒例のミーティングが始まる。
内容は、色々なコーナーで構成されていて、楽しませてくれる。
この後、翌日礼文島8時間コースと4時間コースの参加者は、その説明がある。
それ以外の人は、22時まで自由時間。約1時間くらい。
囲炉裏の間で談笑したりする。
桃岩荘の夜は、非常に楽しいが、ほとんど自分の時間がない。
昼間だらだらしているから別にいいのだけれども、色々な人とゆっくり話す時間はあまりない。 -
この日のミーティングの途中館内に放送がかかった。
「皆さん、太陽が沈みそうです。皆で沈めてやりましょう〜〜!!」
丁度島案内のコーナーだった。
桃岩荘の西側は、開けていて海しかない。
だから、きれいな日没を見る事ができる。
この夕陽に向かって皆で歌う。夕陽がきれいに沈まない日はやらないらしい。
結局、4泊したが初日のこの日しかこの儀式はなかった。 -
・吉田拓郎の落陽
・The Blue Hertsの夕暮れ
・松山千春の空と大地の中で
この3曲を歌ったと思う。
『落陽』
しぼったばかりの夕陽の赤が 水平線から洩れている
苫小牧発仙台行フェリー あのジイさんときたらわざわざ見送ってくれたよ
おまけにテープを拾ってね 女の子みたいにさ
土産にもらったサイコロふたつ 手の中で振ればまた振り出しに
戻る旅に陽が沈んでいく
〜〜〜
今でも耳に残っている。 -
夕陽の儀式が終わって、ミーティング再開。
写真は、踊りのコーナー。
こんな感じでヘルパーが前で踊って、それに合わせて宿泊客も踊る。
ミーティング終了後、翌日、8時間歩く為の説明会に出た。参加者は、男4人女1人。
起床時間、注意事項の説明、リーダー・サブリーダーを決め終了。
翌朝4時40分起床。
説明会の後、ブティックぶたなすびで桃岩荘特製ヘルパーバンダナを買う。
軽く談笑していたら、あっという間に22時。
22時になったら、本当に真っ暗になった。
前日は夜行バスでの移動、この日は4時間歩いていたので、すっかり疲れており、
すぐに熟睡してしまった。
なかなか密度の濃い日であった。
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この旅行記へのコメント (8)
-
- かめさん 2008/10/11 15:24:05
- うに丼
- うに丼 おいしかったですか。
- EMUさん からの返信 2008/10/12 08:34:51
- RE: うに丼
- > うに丼 おいしかったですか。
礼文島のうに丼は最高ですよ!!ぜひ行ってみてください!!
-
- ツーリスト今中さん 2006/08/10 22:10:34
- 礼文4泊は正解ですね!
- 初めまして(*^^)v
楽しく、興味深く拝見しました。
私は桃岩荘には泊まった事はありませんが
お見送りは見たことがあります。
利尻とセットで周る人が多いけれど
それぞれゆっくりしたいですよね。
以前は小樽から利礼航路があり、
小樽を夜9時に出ると島に8時前に着くという
然も船上からは朝陽が望めると言う最高の便があったのですが
廃止になってしまいました。
その昔、陸路が発達していなかった頃、
利礼から小樽が生活航路でもあったようです。
礼文も段々ホテルらしいホテルが建つ様になりましたが
桃岩荘に代表される礼文の良さがいつまでも続くように
観光客としても大事にして行きたいですね。
- EMUさん からの返信 2006/08/11 04:53:47
- RE: 礼文4泊は正解ですね!
- 小樽からの利礼航路、話には聞いておりましたが、便利そうですね。
朝陽もきれいそう。
今回、当初礼文3泊、利尻1泊の予定を立てたのですが、
礼文島で過ごす間にもっと礼文を堪能したいと思い、結局4泊しました。
ゆっくりとできて結果正解だったと思っています。
礼文の良さを大切にしていきたいですね。
書き込みありがとうございました。
-
- いたさん 2006/07/22 09:33:15
- すごい宿だ
- 素晴らしい表現力です。伝わる内容が具体的で行ってみたくなりました。ちょっと迷っていますが。
- EMUさん からの返信 2006/07/23 04:08:22
- RE: すごい宿だ
- はじめまして!!
初めて行くまでは少し不安でしたが、
行ってみると楽しかったですよ〜〜。
毎日、心の重りを一つずつ降ろす様な日々でした。
向いているか向いていないかは人にもよりますが、
「知性・教養・羞恥心」を捨てる事を恐れなければ、
きっと楽しめると思います。
いつか北の島で会いましょう!!
-
- Morikonさん 2006/07/18 23:39:37
- 全然変わっていないですね、桃岩荘。
- EMUさん、初めまして。
15年くらい前に2度、桃岩荘に泊まったことがあるので、
とても懐かしく拝見しました。
また、昔と全然変わっていないのが妙に嬉しかったです。
とても詳しく書かれていらっしゃるので、当時の記憶が
どんどんよみがえってきました。
続編もあるようですので、楽しみにしております。
ではまた。
- EMUさん からの返信 2006/07/19 03:08:51
- RE: 全然変わっていないですね、桃岩荘。
- 書き込みありがとうございます。
今回が初めての礼文島・桃岩荘ですっかり気に入ってしまいました。
できれば、今年中にもう一度行きたいと思っています。
今年の夏は今年しかないのだから。。。
もしよろしければ、Morikonさんの昔の桃岩荘に行った記録を
書いてもらえませんか?
ぜひ読んでみたいです!!
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