2005/12/30 - 2005/12/30
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高級和牛の会のかいさん
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インド入国初日は問題なく終わった。
翌日、実質的には初めての行動日となるこの日は、デリーからアグラへの日帰り旅行。
アグラといえば、インドが世界に誇るタージ・マハルのある街。
世界的な観光地=ボッタクリが集まる、という法則。
果たして・・・
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夜明け前の午前5:30。
ホテルから徒歩5分程のニューデリー駅。
駅前生活者の山。 -
アグラでボラれる?その前に
いきなりニューデリ駅で…
1 列車の出発まで若干時間があったので、ニューデリー駅2階のInternational Tourist Bearouに資料収集のため立ち寄る。
2 早朝で窓口は開いてなくても、パンフレットぐらいは置いてあるだろうと思って行ってみた。が、なにもない。
3 入口前にいたインド人に声を掛けられる。
「どこ行くんだい?切符見せてみな。」
4 切符を渡す。(→渡すなよ、俺ヽ(`Д′)/)
帰りの列車の切符と一緒にホチキスで綴ってあったので、前日のうちに1枚ずつにばらしておいた。
ばらす際に、留めていた部分が破けた。
5 インド人は言った。「破れた切符は使えない。キャンセルしなければならない。駅前のオフィスに来い。No Problem.」
6 時間もないので、わけもわからず駅前のオフィスまでついていく。(画像の明るい一角)
雑居ビル2階の「Gov. Bureau of Tourism」という小部屋へ通される。
7 カウンター越しにオヤジがいる。切符、パスポート、ボールペンを求められるままに手渡す。
8 オヤジが切符とパスポートを入念にチェック。
オヤジ「パーミッションのために50ドル(約5500円)必要だ。」
俺「高すぎる。」
オヤジ「なら45ドルだ。」
9 ニューデリー−アグラの料金は370ルピー(約1200円)。
切符代よりパーミッション代の方が明らかに高い。
ここでやっと気が付いた。
あやうく大金をボラれるところだったヽ(`Д′)/
10 切符とパスポートを奪い戻し駅へ戻る。
ボールペンを取り戻し忘れたのが悔しい。
アグラ行の発車まであと10分。
*「地球の歩き方」をよく読んでいればこんなこともなかったと思う。あぁ、俺って馬鹿な日本人なんだ・・・鬱。 -
朝から、しかも列車に乗る前からボッタクリかよ。
【参考画像】シャタブディ・エクスプレス(都市間特急列車)の切符
ニューデリー6:00−アグラ・カント8:00
*ホチキス留めしてある時に撮影 -
不愉快な気分で駅へ。
とはいえ、「破れた切符は使えない」と本物の駅員に言われたらどうしよう…。
不愉快と不安。
だが、インドの駅には改札がなかった。
出入り自由。
確認のため、ホームの駅員に切符を見せて行き先を確認したら何も言われなかった。 -
定刻通りに発車。
ちゃんと時間を守るんだぁ。
乗客一人ひとりにチャイセット(ポット、ティーバック等)が配られる。 -
チャイだけではなく朝食も。
得した気分♪
でも平均的なインド人には高い金なんだろうな。この列車に乗るには。
客は多分中流以上だろう。 -
車内のトイレはインド式と洋式の2種類。
こちらはインド式。
穴から見えるのは走行中の地面。 -
空が明るくなってきたのは7:30頃。
この時期の朝の北インドは濃霧が発生する。
外はやはり濃霧。
状況によっては電車が遅れるかもしれないとの事前情報は得ていたが、20分遅れでアグラ・カント駅へ。 -
この日最大の目的は、もちろんタージ・マハル。
アグラ・カント駅前は、タクシー、オートリクシャー、サイクルリクシャーがたむろっている。
駅前の奴等はボりそうなので、駅から離れて交渉しよう。
少し歩く。 -
サイクルリクシャーワーラーのじいさんがしつこくついてくる。
ストーカー規制法違反で警察呼ぶぞ!
無視して駅前の市場を見物しながら歩く。
川魚や羊などが売られている。 -
…で、結局乗ることになった。
日本人旅行者たちが書き残していった手紙(書かされたんだろう、どうせ)を幾つも見せ、「任せとけ」と言う。
言い値より10ルピー値切った。
乗ってから、
じいさん「今日は金曜でタージは休みだ。アウトサイドタージ(ヤムナー川対岸からのタージ見物)とベビータージに連れて行ってやる。」
俺(怪しい。休みのはずがない。どうせ嘘だろ。)
「いいからタージへ行け。」
じ「タージは休みだ。アグラを一日案内してやるよ。」
俺「いくらだ?」
じ「As you like.」
「Up to you.」
俺「俺はタージに行きたいんだ。いいから行け。」
乗りながら交渉は続く。
結論が出ないまま、政府観光局付近を走る。
じ「タージが休みかどうかここで聞いてきなさい。
俺はここで待ってるから。」 -
リクシャーワーラーのじいさん、マングラの言うとおりでしたよ…。
政府観光局の職員は親切でした。
…
「タージは休みだ。残念だったねえ。」
「代わりにファーティプル・スィークリィーがいいからこう回りなさいね。」
「これからバラナシに行くのかい。帰国の日が決まってるなら、バラナシからこの列車を乗り継いでアグラに戻って、タージを見て、この時間までにタクシーでデリーに戻れば帰りの飛行機に乗れるよ。」
と、局のボスらしき人がチャイまで出してくれて相談にのってくれた。
…
緩い空気の観光局で過ごした30分。
マングラは待っていた。
あんたの言ってたとおりだよ。
でも、とりあえずタージに連れて行ってくれ、
タージに行ってみないことには、自分を納得させられないんだよ。
牛が徘徊するアグラの市街地を、マングラが漕ぐリクシャーでタージへ。 -
タージの外壁に沿った路地を入っていく。
タージの門までもうすぐ。
果たしてタージは…。
この後、衝撃の事実が明らかに!(゚∀゚) -
ヤムナー川の畔を歩く。
金曜日、やっぱりタージは定休日、だった。
「地球の歩き方」にも書いてありました。。。鬱。
でもやっぱり見たい。
ウラの入口がないか探す。
すると、
「俺が案内してやるよ。No Problem.」
また別のオヤジが出てきた。
(勝手に)案内してくれるオヤジの後を「つけていってみる」ことにした。
怪しい。
警戒しながら付いていく。
*画面中央が自称ガイドのおやじ -
さらに付けていく。
タージに近付いていく。 -
そして、
世界一美しい墓、タージ・マハル。
中を拝むことはできなかったが、これで諦めよう。 -
実は厳重に警戒されているタージ・マハル。
地元民達が周囲を巡礼していた。 -
タージ見物も終え、大通りに戻る。
オヤジ「役目は終わった。金を払ってくれ」
俺「俺はガイドなんか頼んでない。払わねえよ。」
オヤジを無視してマングラのリクシャーへ。
オヤジはまだ付いてくる。
マングラとオヤジの口論が始まる。野次馬も集まる。
オヤジ「金払えぇぇ。」
マングラが黙ってリクシャーを漕ぎ出す。
オヤジを振り切った。
マングラ「ガイドするって言う奴等は無視しろ。」
マングラよ、ありがとう。今日はあんたに任せるよ。
ベビータージに向かう途中で見上げるアグラ城。 -
アグラ市街を闊歩する野良猿の群れ。
インドでは、猿は神様(ハヌマーン)。 -
ヤムナー川の鉄橋を通過中。
二層式の鉄橋の上段は鉄道、下段は道路。
幅が狭い上に、トラック、バス、リクシャー、馬車、自転車がひしめき合う。 -
ヤムナー川の対岸へ。
-
ベビー・タージに到着。
マングラ「外で待ってる。ガイドするっていう奴は無視しろ。」 -
ベビー・タージ、つまり小さなタージ。
正式には「イティマド・ウッダウラー廟」。 -
ヤムナー川の畔のベビー・タージ。。
廟を囲む青々と開放的な芝生が印象的。 -
廟は大理石でできている。
「大理石の透かし彫り技法は、のちタージ・マハルに受け継がれた」(地球の歩き方)
だから、ベビー・タージ。 -
綺麗な幾何学模様
-
花の模様
-
大理石張りの廟には裸足で上がる。
足元ひんやりの廟の内部から。 -
ムガル皇帝第4代皇帝ジャハーンギールの妃、ヌール・ジャハーンが父母のために建てたこの廟の中央にある棺。
-
ベビー・タージからヤムナー川を眺める。
ヤムナー川を渡る牛達と、中州でなにかしている人達。 -
ベビー・タージの下で川魚漁。
-
ベビー・タージ見学終了、
マングラのリクシャーは修理中。
その間、門前のチャイ屋でチャイを一杯。 -
横でチャパティをこねて焼くおばさん。
-
ベビー・タージの次に向かうは、マングラ一押しの「アウトサイド・タージ」。
運送中のラクダとすれ違う。 -
途中の集落でクリケットをするガキ達。
やっぱりクリケットは人気スポーツ。 -
風を感じながらのスローな乗り物、リクシャー。
道端で牛糞を乾燥させているおばちゃん。 -
そしてアウトサイド・タージへ。
ヤムナー川の彼岸、逆光を背に聳える大理石の廟。
対岸からタージを見たぞっ! -
リクシャーを駐車した道路脇からしつこくついてきたガキ。
頼みもしないのに写った上に金をせびられ二人に5ルピー。 -
ホワイト・タージ竣工後に建てられるはずだったブラック・タージの建設予定地。
シャー・ジャハーンの息子アウラングゼーブの謀反により、夢のような計画は幻に。 -
アグラの食い倒れ人形。
失敬、碑文によれば、最初の法務大臣(インド国民会議派)らしい。 -
食い倒れ人形、もとい、大臣像の前のサドゥー。
俺のイメージする、胡散臭い雰囲気のサドゥーじゃない。
フツーの人に見えるが、実は位が高いらしい。(マングラ談)10ルピーで祝福を授かる。 -
アグラ城へ折り返す。
途中で、サイクリングをしていた白人がガキに囲まれ金品をせびられていた。
リクシャーに乗っていた俺と目が合ってお互いに苦笑。
『こいつらしつこいよなー、勘弁してもらいたいよなー。』
目だけで心が通じた瞬間。
途中のテント村。
最下層カースト? -
再びヤムナー川の鉄橋を渡る。
下に見えるのは、洗濯専門カーストと広げて干しているシーツ。
写ってないけどこの反対側には野良牛の群れ。 -
アグラの街の輸送手段、トラックと馬車。
-
昼食はマングラ提携、否、お薦めのレストランMAYA。
ベジタブルターリー(定食)、バナナラッシー、チャイ、250ルピー。
外国人を連れてくる店だけあって味はよい。 -
マヤレストラン男厠所の小便器。
総じてインドの小便器は日本のより10〜20cmほど位置が高い。
爪先立ちしないと入らない。 -
食事を終えてアグラ城へ。
赤い左岸の城壁が目を引く。 -
城門を潜り城内へ。
民族衣装で着飾った観光客が多い。 -
赤が映えるジャハーン・ギール宮殿
-
ジャハーン・ギール宮殿の中庭から
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城壁に連なる回廊。
幾何学的な対称の美を感じる。 -
城壁の塔
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シャー・ジャハーンがアウラングゼーブによって幽閉されていた「囚われの塔」
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塔からヤムナー川の奥のタージ・マハルを遠望。
画像からは感じられないが、実際に見るヤムナー川とタージははるかに大きく見える。
愛妻に先立たれ、帝位を奪わった息子に幽閉され、「愛で造られた墓」を眺めて生涯を終えた皇帝。
どんな思いでここからのタージを眺めていたのだろうか。
時代を超え、民族を超え、思いを馳せてみる俺って(・∀・)カコイイ!! -
白大理石に金銀宝石を埋め込んだ「囚われの搭」の柱
-
過去から現実へ。
アグラ城下から賑やかな声が聞こえてきた。
なんの行列だろう。
葬列だろうか。 -
マッチ・パワン(魚宮殿)の内部を修復中
-
城内のモスクの塀の上に腰掛けるハヌマーン。
-
ディワーネ・アーム(一般謁見の間)。
インド人親子も記念撮影。 -
芝の緑と白い大理石のディワーネ・アーム
-
ディワーネ・アーム前の芝生。
子供達に遊んでもらった。
緑の頭巾がおちゃめ。 -
世界遺産の修復は続く。
-
アグラ城見学終了。
↓
マングラ「グッド・スーベニアを見に行こう。No Problem.」
↓
土産物屋キタ━━━(゚∀゚)━━━ッ!!!!
断る!!
↓
怪しいカーテンの奥に置物が見える。
奥から聞こえる日本語「モンダイナーイ。」
問題ありだよwwww
断固断る!!
↓
マングラ諦めた。
と思ったら、「列車まで時間があるから。」
2軒目キタ━━━(゚∀゚)━━━ッ!!!!
シルバー、宝石、紅茶を扱っているらしいが、カーテンで店の中が見えない。怪しい。
断る!!
「見るだけOK。No Problem.」
もういいから。
断る!!!!
マングラも諦めた。
↓
マングラを信用するようになっていたが、やっぱり怪しい。警戒レベルを再び上げる。
駅前のチャイ屋へ。
チャイに睡眠薬を入れられないよう警戒し、目を離さない。
マングラが飲んでから、自分のチャイに口をつける。
No Problemだった。
↓
発車まで3時間程あるが、マングラと行動するのは疲れたので観光終了。
支払い交渉の前に、日本人旅行者のためにマングラの推薦文を書いてやる。
マングラの今後の商売に影響があるだろうが、可もなく不可もなくといった感じでまとめた。
↓
いよいよ支払い交渉。
これまで「As you like.」、「Up to you.」と言っていたマングラ。
マングラ「今日一日で8時間案内した。自転車を漕ぐのは重労働なんだ。5(百ルピー)か6(百ルピー)」
俺「5。」
マ「Up to you.」
俺、500ルピー渡す。
マ「いや、あと2(百ルピー)だ。」
俺(しょうがねぇなぁ。)100ルピー追加。
マ「あと50。」
俺「札はもうない。」
マ「…。わかった。もういい。その代わり記念に日本の物を何かくれ。…そうだな、靴下はあるか。」
俺(そんなものもってねえよ。(サンダル履きのため。))
俺「悪いね。なにもないんだ。」
マングラ諦めた。
俺がリクシャーに跨っているところを写真に撮ってもらい、握手して別れる。
マングラ「I am happy,You are happy!」
俺(そんなことはねえーんだけどなあー…。)
じゃあな、マングラ。二度と会う事もねえだろうけどな。
まあ、いろいろあったけど楽しかったよ。
長生きしろよ。
(70歳を越えているらしい。確かに重労働だ。) -
駅前のタクシー料金表。
『8時間の観光 300ルピー』
タクシーの方が安いよ、マングラ。 -
日が暮れてもごったがえしているアグラ・カント駅。
-
駅構内の軽食屋で軽い夕食。
-
子供なのか大人なのか、病気を持っていそうな目つきで河童みたいな頭の物乞い。
駅構内の軽食屋の食べ残しの皿を舐めたり、料理をバクシーシしてもらったりしていた。
列車に乗る裕福な人達との差は歴然。
何の因果でこんなカーストに生まれついたのだろうか。 -
子供も食うのに必死。
しかし、空腹以上に飢えているのが、家族の情愛、だろうか。
白人旅行者の母親が抱えている赤ん坊と、生活レベルの豊かそうなインド人の子供がじゃれあっている。
白人の母親も赤ん坊も楽しそう。
その光景を、手も出せずにじっと見詰めているだけの物乞いの子供(裸足で白い服を着ている子供)。
白人旅行者は、物乞いの子供などその場に存在していないかのように完全無視。
見えないはずの壁なのに、誰の目にも明らかに見えている。 -
20分ほど遅れてデリー行きの列車が到着。
アグラ日帰り旅行者っぽい乗客が多い。 -
帰りのこの列車でもスナック、カレー、アイスが出た。
隣には切符を持たずに乗ってきたような怪しい男。
ほとんどの区間で眠っていた間に、予定より1時間遅れてニューデリー駅に帰着。
インドは暖かいと思っていたが、夜12時ともなると寒い。
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この旅行記へのコメント (2)
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- houjun2さん 2007/10/09 02:46:59
- 再度読み返してみると
- かいさん
以前に拝見したはずだが、再度読み直してみると新鮮な感じがしますね〜。
この編でしっかり覚えているのは
「洗濯専門の女性」・「白人の子供と裕福そうなインド人の子供とそれを見ている素足の子供」の画面ですね〜。
他には何枚かの「画像とコメント」がおぼろげながらに・・・。
おかげさまで、もう一度性根を入れて読み返してみる機会を得ましたよ。
「リクシャーを降りて一緒になって坂道を押していく〜」のコメント場面や
「物乞いする子供への慈悲あるコメント」場面へ早くたどりつきたいと思います。
いい機会を与えていただきありがとうございました。
旅行記は異なりますが、
ワンゲル同好会様(よう)の作品が沢山UPされていますが、今はどれくらいを背負っているのですか?(←またの機会に教えてください。)
- 高級和牛の会のかいさん からの返信 2007/10/14 22:54:09
- またまたありがとうございます
- houjunさんこんばんは。
レスが遅くなってすみません。
コメントありがとうございました。
もう一度じっくりご覧いただけるなんて光栄です。
私もまたインドに行きたくって、どうしようかと。
ワンゲル同好会様のことですが、
15kgから20?ぐらいですね。山行にもよりますが。
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