2004/08 - 2004/08
1718位(同エリア1842件中)
Domiさん
頂上に着いた時間は午前4時をちょっと過ぎた頃。約7時間強で登頂したことになる。小休憩は取りまくっていたが、本格的に山小屋で休憩とかしたわけでなく、夜間徹夜登山を敢行できたことは、まずまず頑張った方だと自分では思う。あまりにも体力がなさすぎ、しかも軽い高山病の症状で、友人の気力にすがっての登頂だったけど。
富士宮口山頂は、登ってすぐの左手に山小屋、正面が浅間神社、神社に近接して山頂郵便局、右手に岩場があった。登頂した登山者はかなりの人数で、山頂はかなり混雑していた。
友人の後について、右手の岩場に登る。やっと一息ついて、さすがにデジカメを取り出して山頂の様子を撮影したりするが、岩の切れ目にデジカメが落ちたらどうやったって取れそうにないので、行動は慎重を極める。
そして寒い。岩場に座って御来光を待つ間、しんしんと底冷えがして本当に寒い。
ほどなくして東の空がゆっくりと明るくなってきた。すると、浅間神社からどーんどーんと太鼓の音が聞こえてきた。毎朝太鼓をたたいているのか?すごいなあ。太鼓の音一つで、目の前の景色がなんとなく荘厳な雰囲気を帯びる。不思議なもんだ。
いよいよ御来光だが、それに合わせるように視界に雲が広がってくる。おいおーい、そりゃないんじゃない?結局、御来光は見えたような、見えなかったような、なんだか不完全な印象に終わってしまった。
すると、友人が立ち上がって動き始めた。左斜め前方に高台があって、それが御来光の正面を遮っている印象だったのだ。彼女はぼちぼちといった感じでそっちの方へ歩いていく。たぶん10分も歩けば着くだろう。御来光をもっと綺麗に見ようと望むなら、当然の行動であった。
が、私はそれに着いていくことが出来なかった。頂上に着いた時点で、もともと少ない根性を使い果たしていたからである。もう歩けない。どう見たって傾斜を登らないと行けないし。
富士山の頂上なんて、そう何回も行けるものじゃなし、後から考えたらもったいなかったなと思うだろうと、すでに現地でも思った。今でも多少もったいなかったと思うが、あの時の自分に「もうちょっと頑張ってついていったらよかったのに。」とはとても言えない。言われたって行かなかっただろう。本当に、ほんっとうに限界だったのだ。
富士山関連のサイトで、誰かが「頂上には空気がある。何故かそう思える。頂上に登ると、呼吸が楽になるのだ。」と書いてあったが、やっぱり嘘だった(当たり前だ)。動けば息が切れるし、あまりの寒さにホッカイロを取り出そうと、リュックをごそごそやっただけで息が切れてくるのに笑ってしまう。空気が薄いと、ほんと疲れる。
私が頂上で期待していたのは、実はトイレだった。頂上には環境に配慮したトイレがあると聞いていたのだ。とりあえず下りにかかるまえにトイレに行っておきたい。
なし崩し的にお鉢巡りに旅立ってしまった友人を気にしつつ、自分はトイレ探しに行ってみた。トイレは山小屋と神社の間を抜ける道の向こうにあった。簡易トイレのような粗末なトイレが数個並んで建っている。環境に配慮しているようにはあまり見えなかったが、数があるのは助かった。入ってみると、汚くて臭いのは覚悟の上だったが、どうやら焼却トイレらしかった。つまり、汚物を高温で焼却する、本当に環境に配慮したトイレだ。ちょっと感心。その分使い方がわかりにくくて、かなりとまどう。
ようやく済ませて、神社と山小屋の間の道で休憩しているうちに、もう二人の友人と再会を果たした。彼女たちは私たちより少し早く山頂に着いて、予定通りワインの小瓶を開けて、二人で御来光を眺めながらワインを飲んだらしい。さすが酒豪の名に恥じない二人だ。
トイレを探していた友人達に位置を教え、荷物を預かって監視がてら座って休憩する。私が行ったときより、かなりトイレ待ちの人が増えており、二人とも時間がかかったようだった。やはり、まずとりあえずトイレという選択は正解である。
休憩しながら、届くと評判のdocomoで、親に登頂成功のメールを送ってみたが、回線混雑で届かなかった。何回やっても届かない。まあねー、これだけの人数が山頂にいて、みんあで一斉に誰かにメールを送ったり電話をしてりしてれば、まあ混雑もするわなあ。というわけで、やっぱり富士山頂でそう簡単に携帯電話は使えない。という結論に達した。
その後友人達と改めて無事の登頂を喜び合うが、なにせ寒い。寒すぎる。腰にホッカイロを貼り付けたけど、寒さは全く和らがなかった。友人の一人も、空気の薄さと寒さのために体調が悪くなってきていた。
寒いと体温維持のため代謝が促進されているはずだ。熱産成のためには、カロリーと酸素が必要である。しかしその酸素が薄い場所にいるとなると…体温を維持するのが難しくなる。そうやって考えると、体調がおかしくなって当然の状態であった。
3人でとりあえず山小屋に逃げ込む。同じように考えた人たちがたくさん山小屋の中にいて、中は外に比べれば暖かかった。が、そのまま居れるほどの温度でもない。カップラーメンやカップ汁粉を食べている人もいるが、少なくともこの時点では、私の食欲はまったくなかった。
神社に行ってお守りも買いたい。が、人がたくさん並んでいる。この寒さの中で並ぶ気になれない。頂上郵便局で葉書も出したかった。が、人がたくさん並んでいる。この…(以下略)
そんなわけで、我々にとって頂上にいる時間は苦痛にしかならなくなっていた。一刻も早く下山にかかりたい。しかし、お鉢巡りに旅立ってしまった友人が戻ってこない。どこにいるのか、いつ頃帰ってくるのかわからない。待つのが苦痛なので、この状況がこたえる。
しょうがなく、3人の携帯電話で代わる代わる電話をかけてみる。しばらくは全く繋がらず、やっぱり無理かと思ったが、しばらく試みるうちに、一人の電話が途切れ途切れに繋がった。状況を話し、先に下山にかかることを伝える。
最後の根性で、頂上での記念写真を撮り、その後3人で下山し始めた。とにかく早く降りたいとしか思わなかった。やはり3500m超の世界は、厳しいところだった。
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