初めてのパースひとりたびー１

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海外に一人で旅へでるのは初めてのこと。まだ１０代で人生や人間に反発心もあって私の目はもともとつり目なのだがさらに尖っていた。家族はばらばらになってしまっていた。パースについた私はまずそんな東京でのいらいらを２００％オフにした。見るものすべてが新鮮であの東京の灰色の空と建物を忘れた。どぎついくらいの深いスカイブルーの空の色は何時間みていても飽きない。ステイ先のホストファミリーは空港まできてくれていて一緒にちょっと馬の匂いが残る車に揺られて２０分家に到着。そこは広いお庭と素敵な白い家。まず早朝に着いた私に簡単な朝食をふるまってくれる二人。ゲイルとダリルという二人の素敵な夫婦。香ばしく焼いてくれたトーストにミルクティー。ダリルがこれをパンに塗ってみてと渡された黄色いふたの容器。ジャムかな？と思いあけてみるとこげ茶のねりねりのものが入っている。まあ試してみるかと思いパンに塗ってかじる、ま、まずい。変な味。顔にまずさがでちゃって夫婦は大笑い。やっぱりだめかーといった表情を浮かべている。味わって食べるとちょっと腐ったチーズみたいな感じ。オーストラリアでゆうところの納豆かな？
それからダリルと散歩に。近くにキングスパークという素敵な公園があり港も近いのでもちろん海がある。すべてが輝いて見えた。私は笑わなかった日常をすっかり忘れてパースの魅力に引き込まれていった。