1970/08 - 1970/08
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片瀬貴文さん
初めてフランスに旅行した1961年頃、ヨーロッパはすでに車社会だった。
事務所の窓口から「今度の出張は車にしましょうか、それとも鉄道ですか」と聞かれて、びっくりしたものだ。
自分でドライブしながらの出張なんて、わが国では想像できなかったからである。
自家用車利用での旅費計算は、大体8万キロ乗れば元が取れるようにやっているという。
毎年の運転距離は2万キロとして、オイル代などメンテナンスコストを想定する。
その当時わが国では自家用車を持つ人は限られており、私の周辺でもごく僅かしかいなかった。
しかし、ヨーロッパでは車を持たないことの方がむしろ異例であり、日本の遅れは二十年から三十年はあると思った。
フランス人の感覚は、自動車は下駄代わりである。
使用目的に合って便利に使えることが車選びの第一条件で、車格などあまり問題にしていない。
町を走っている自動車は割に小さくて、日本からやってきた人が「ここの車は小さいですね」とびっくりした。
おまけにあちこちぶつけてへこんだまま、平気で走っている。
いったん車を持ち始めると日常生活が変り、車の利用に加速度がつく。
行動の範囲が広がるだけでなく、自由度が飛躍的に高まり、それを受けて社会構造や、ものの考え方まで変化する。
一度乗り始めたら、生活が変わってしまってなかなか放せない。
その意味では、車は麻薬みたいなものだ。
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