黒羽刑務所　入所　その1　栃木県那須郡黒羽町大字寒井１４６６−２

2005/11/23 - 2005/11/23

「黒羽刑務所」に行ってきました。（入所もしてきました）刑務所は中々入る事ができません。悪い事をすればすぐ入る事が出来ますが…見学です念のため！年に一度、刑務所内を見学する事が出来ます。地域とのふれあい、年に一度の「黒羽矯正展」バザー、イベントがあります。刑務所内の現状をパネル展示説明しています。受刑者が腕の技（わざ）を磨くため製作した各種の家具・工芸品等を展示販売、民間会社も協賛、地元の方々も野菜、名産品を販売。賑わいのある“秋の一日”お祭りに参加してきました。　

エリア 栃木

「黒羽刑務所」高さ5ｍくらいのコンクリートが施設を囲います。壁の内側には電流の通った電線が張り巡らされています。門も2重になっています。脱獄は無理！といっても、ここの刑務所の刑期は平均3.9年ちょっと我慢すれば、出所できます。

「黒羽刑務所」見学は無料！5・60名位がひとかたまりで見学します。説明員に案内され一巡します。工場・入浴場・居室（独房と集団室）・整備された庭etc

見学をする方々。誰かが「見学する人は、刑務所に入った事がない人だな！」「入りたければ簡単だ、悪い事をすれば食に困らずに、良いねぐらだ」なんて話していました。後ろの体格の良い方が「ここの浴場は俺が作ったんだ」は・は〜ん！家族・友人を連れて出来栄えを自慢しに来た人もいるんだ。さずが地元。

刑務所に入って警備員詰め所をパチリ！「すいません所内は撮影禁止です」さっそく怒られた“しんちゃん”です。「携帯電話の電源もお切りください！」撮影した写真は削除しろとはいわれずにすみました。ここが所内の撮影、最初で最後です。あとは展示写真を撮影しました。盗撮は無理、監視員が見張っています。逮捕されたら、即、入所！おとなしい“しんちゃん”でした！

展示写真。受刑者が働く「木工工場」各種家具を製作しています。

展示写真。受刑者は単独室（独房）と集団室の部屋で寝起きします。これは単独室（独房）ですが、受刑者が多く、2人部屋で利用しています。三畳くらいの部屋に洗面台、トイレがありました。模型の写真が下記にあります。

展示写真。二名房だそうです。見学では畳の部屋しか見ていません。6名の部屋に現在9名が寝起きしているとの説明です。実際に布団を敷いて展示してありましたが、山小屋より狭く、布団も小さく感じました。いびきなんてかいたら大変です。寝返りしたらとなりの人にさわってしまいます。

展示写真。工場出役後の作業開始前の整列状況だそうです。11月23日は工場は休みでした。作業場は整理整頓され、掃除もされて清潔そのもの。どこかのだれかの机とは雲泥（うんでい）の違い！見習わなくては！

展示写真。被収容者が居室で暴れ、負傷した様子。他にはもっとむごい写真もありました。刑務官が暴行の被害にあった写真。自分で頭を壁に打ちつけ頭・顔が真っ赤になった写真。喧嘩して刃傷沙汰になり部屋が血で染まった写真。恐ろしくて、写真は撮れませんでした。

見学を終了して刑務所を出る見学者。普通の日ですと実際に受刑者がここから出てくる場合もあります。「おいっち・に、おいっち・に」と掛け声を掛け、整列して行進します。

独房の模型です。入居者？が多く独房も二人部屋で利用中だそうです。とにかく狭いの一言。

「黒羽矯正展」ポスター

受刑者が製作した各種の家具・工芸品等は平日でも展示販売されています。南側の事務所の一角に展示室があります。カタログ販売。商品は宅配も可能です。「CAPIC」とネットで検索してください。日本全国沖縄から北海道までこんなに広い土地からの通信販売は稀有かも！にせものはありません。偽者を販売すれば、刑務所に入ってしまいます！！

「黒羽刑務所」「CAPIC」事務所です。平日はここで販売しています。ＣＡＰＩＣ（キャピック）とは…　刑務所で製作した製品は、刑務所作業製品と呼ばれてイメージが悪いため矯正協会刑務作業協力事業の英訳（Correctional Association Prison Industry Cooperation）の頭文字をとったそうです。

「黒羽刑務所」内の作業服とパジャマ

「黒羽刑務所」内の罪名。窃盗、強盗、覚せい剤・大麻、詐欺、殺人、強姦・わいせつ、傷害、放火、交通事故、その他の順位です。

「黒羽刑務所」内の年齢。20代、30、40、50、60、70、80以上、不思議と続いています。

「黒羽刑務所」内の外国受刑者の国籍。多い順から、中国、ブラジル、イラン、ペルー、韓国、ベトナム、コロンビア、フリッピン…

黒羽刑務所の前進は宇都宮刑務所（現在の宇都宮文化会館）であり、黒羽刑務所へ移築する際、引き取り手の無い364体の遺骨をここに手厚く葬ったそうです。黒羽刑務所西側、銀杏並木の陰に慰霊塔がありました。

黒羽刑務所内ロータリーの近くにあった、「天皇陛下御在位五十年記念樹」「みかえりの松」説明版は見つかりませんでした。たぶん出所のとき「二度と戻らないように」振り返るからでしょうか？それとも入所のとき「いつ出所出来るか」振り返るからでしょうか？

秋深し、所内の楓。

黒羽刑務所（男性専用）と喜連川少年院、宇都宮少年鑑別所のパネル説明等がありました。栃木刑務所（女性専用）で行われる刑務作業“刺し子”の巾着袋の製作実習も行われていました。

黒羽刑務所航空写真。栃木県那須郡黒羽町大字寒井（さぶい）と読みます。黒羽町北の外れにあります。敷地の西側は大田原市になります。

監視塔と塀。「塀の中の懲りない面々」安部譲二作を思い出します。今度の見学は来年の11月23日です。忘れないで是非、見学して下さい。

この旅行記へのコメント （2）

• うさぎ先輩さん 2008/10/03 21:03:01

  何だかスゴイ・・・って感じですね

  初めまして！
  
  黒羽の矯正展で検索してこちら様へ辿り着きました。
  ここまで詳細に内容を載せて下さって、本当に参考になりました。
  
  実は友人がここに入っておりまして・・・(^-^;A
  一度行ってみたいなと思っていたのです。
  
  しんちゃん様は他にも色々な所に旅をされてるみたいですね。
  これからじっくりと読ませて頂きたいと思います。
  
  ともかく、素晴らしい情報を（？）本当にありがとうございました！！
  

  しんちゃんさん からの返信 2008/10/04 08:47:54

  おはようございます。

  訪問ありがとうございます。黒羽刑務所へは毎年１１月２３日に行って那須・白河等と巡り、秋遅い“紅葉狩り”が恒例となっています。友人は早く厚生されると良いですね。面会に行って下さい。喜ぶと思います。
  旅行・趣味、遊ぶことに関しては誰にも負けないと自負するしんちゃんですが、先立つものが…「行った気になるしんちゃんさんの旅行記」どうぞごゆっくり見学して下さい。