1961年9月29日続<br /><br />世界に名高いモンテカルロのカジノは、気品のある立派な建物だった。<br />1863年モナコ国王シャルル三世は、この丘の開発とカジノ建設を許可し、モンテカルロ（シャルルの山）と命名される。<br /><br />建物は、カジノ、ホテル、レストラン、オペラの集まったもので、1878年、パリのオペラ座と同じく、シャルル・ガルニエが設計した。<br />前庭には棕櫚が並び、南国の情緒を醸している。<br /><br />金ぴかに着飾ったドアマンが、ヨーロッパの社交場にふさわしく、堂々と立っている。<br />この地は、ニコライ大帝、レオポルド二世、ウィンストン・チャーチル、サラ・ベルナール、アリストート・オナシスらの来訪により、ヨーロッパの社交場として君臨してきた。 <br /><br />1898年、皇太子時代のエドワード七世が、シュゼットという女性を連れて訪れたとき、クレープに偶然火が付き、クレープ・シュゼットというデザートが誕生した逸話も残っている。<br /><br />ドアをくぐると、大理石を敷き詰めた広間は、オニキスで造られたイオニア様式の28本の柱で囲まれている。<br />その奥にあるオペラハウスは全体が赤と金色とで彩られ、浮き彫りとフレスコ画が鮮やかだ。<br /><br />「ゲームルーム」は色彩豊かなステンドグラスの部屋がいくつもあり、彫刻や絵画、ブロンズの照明で飾られている。<br />ヨーロピアン・ルームのルーレットやスロットマシンはだれでもたのしめるが、午後10時から開かれるルームは賭け金に制限がなく、数千万円から億単位もの賭けもあるようだ。<br />

モナコ 458 モンテカルロのカジノ

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1972/09/29 - 1972/09/29

481位(同エリア525件中)

#カルチャー体験

片瀬貴文さん

1961年9月29日続

世界に名高いモンテカルロのカジノは、気品のある立派な建物だった。
1863年モナコ国王シャルル三世は、この丘の開発とカジノ建設を許可し、モンテカルロ（シャルルの山）と命名される。

建物は、カジノ、ホテル、レストラン、オペラの集まったもので、1878年、パリのオペラ座と同じく、シャルル・ガルニエが設計した。
前庭には棕櫚が並び、南国の情緒を醸している。

金ぴかに着飾ったドアマンが、ヨーロッパの社交場にふさわしく、堂々と立っている。
この地は、ニコライ大帝、レオポルド二世、ウィンストン・チャーチル、サラ・ベルナール、アリストート・オナシスらの来訪により、ヨーロッパの社交場として君臨してきた。

1898年、皇太子時代のエドワード七世が、シュゼットという女性を連れて訪れたとき、クレープに偶然火が付き、クレープ・シュゼットというデザートが誕生した逸話も残っている。

ドアをくぐると、大理石を敷き詰めた広間は、オニキスで造られたイオニア様式の28本の柱で囲まれている。
その奥にあるオペラハウスは全体が赤と金色とで彩られ、浮き彫りとフレスコ画が鮮やかだ。

「ゲームルーム」は色彩豊かなステンドグラスの部屋がいくつもあり、彫刻や絵画、ブロンズの照明で飾られている。
ヨーロピアン・ルームのルーレットやスロットマシンはだれでもたのしめるが、午後10時から開かれるルームは賭け金に制限がなく、数千万円から億単位もの賭けもあるようだ。