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2003年の12月下旬~2004年1月上旬まで一時帰国していたのだ。ここで勘の良い読者の皆さんは気づくかもしれないが、そう3週間も日本にかえっているのだ。「としさんはそんな事をして会社から自分の椅子が消滅しないの?」と<br /><br />いう疑問があるだろう。だが、私は昨年まで2年も年末年始を働かされ続けたのである。今回くらいよかろう、多分。いや、絶対に…。しかし、一時帰国の主たる目的はただっちに世界一ビューティフルな山『マウント・フジ』を見せる事、いや、もとい、彼の大祖母及び祖父母との対面を果たし、和み空間で年末年始を迎える為であった。<br /><br />がそこで、まるで申し合わせたかのように見知ったクライマー軍団が我々の駐留先に合宿にやってくる事もあり、城ヶ崎でのクライミングセッションとなった(笑)<br /><br />箱根の温泉から一路伊東へ。海に消えゆく落日を眺めながらの湯けむり旅情。ベルギーにはない趣向だと、感動を覚えながら城ヶ崎に備えた。翌日、案の定タダッチが旅疲れでダウンしている。然し、解熱剤で何とか持ちこたえている。チュージたちは今日到着だが合流するわけには行かなかった。仕方ない。相棒とただっちのお世話さんをしながら、「北の国から2002」を見ていた。然し、流氷上でアイスクライミングとかトレッキングしたらどうなるんだろう…。<br /><br /><br /><br />さて、次の日。まだ、完治していないタダッチを気遣いチュージ達みんながわざわざ迎えに来てくれた。そこには懐かしい顔がいくつももあった。この日は相棒がただっち番を行ない、私が出陣という予定で、みんな一緒に登りに行くと思いきや、チュージ以外のメンバーは「温泉で飲んだくれてま~す!」とのこと。あれっ?<br /><br />まあ、伊豆まで来たんだから飲んだくれなきゃ、なのであろう。<br /><br />せっかくなのでこの機会にみんなと一献酌み交わしておきたいというのも本音だが、チュージと城ヶ崎を攻めたいという動かしがたい衝動もあり、予定通りにゲレンデを目指した。<br /><br />伊東から城ヶ崎までは30分程の道程。その間に近況を話し合った。チュージの下白からかなりの時間が経っていたにもかかわらず、彼の登攀への情熱は失われていない。ルートが近づくにつれて興奮が増してくる。潮風の香り。風。崖にぶつかる波の音。この環境が臨場感を与え、クライマー達を登攀の舞台へ引き摺り込む。興奮が冷めやらぬうちに登攀を始めたかったが、クライミングギアの調達の関係上、先ずはちょっと目立たないゾーンでウォーミングアップを計って待つ事にした。グレーディングは5.10aくらいだったろうか。他メンバーの目が光る中のオンサイト。いやあ、ほんとはちょっと緊張しておりました。<br /><br />さて、ギアも必要分調達できて遂にあの『潮風に吹かれて5.10d?』に挑戦する事に。ふーみんが登っていたあのルートに遂に我々も挑戦かあ。と妙に感慨深くなっていたのは私だけでしたか。然も驚いたのだが、城ヶ崎の週末は順番待ち。ベルギーでもスペインでもクライミングでここまでの人だかりが出来た事が無いので、ちょっと面食らった。しかも、近所のスーパーで買い物を終えてきたばかりに見えるオバサンが簡単に『潮風に吹かれて』を撃破している。正直、この瞬間に頭が真っ白になってしまった。気が焦るというのか、若者(と思っている30代)の気負いというのか。そうこうしているうちに私の番が回って来る。思ってた通りの手順は間違っていたのであろう。異様なまでにキツイ課題に思えた。然し、クライムダウンし、他のルートから攻めるにもパーム力が足りない。結局、攻略できぬままに沈没。核心部越えをするモティベーションが沸く前に、後ろの順番待ちがどうしても気になる。(『おいおい、何もたもたしてんだよー、俺達の番はいつになったらくるんだぁ。』)なんて他のグループに思われてるか?などという他人の心の声を気にしだすと、あるべき指先への集中力は途切れてしまうし、岩と響き合う感覚も薄れてくる。リタイヤしながら自分の弱さを省みた。さて、ここで真打登場。チュージである。よく見ると全身にTNF(ザ・ノースフェイス)を纏っており、然も、ジャケットを脱いでもやはりTNF(然も、平山ユージシリーズ《爆》)のTシャツ。あんさんはTNF産マトリューシュカかい?あっけに取られつつも少し羨ましいので、私は年始にTNFの福袋をゲットする事を心に決めた(笑)さて、はっきり言ってチュージには楽勝だろうと思っていた。と言うのも、自分でもアレがそれほど難しいとは思っていないからである。が、プレッシャーに強い事で定評あるチュージですら『30代の気負い』に捕らわれた模様。いいアプローチを決めながらも攻めあぐね、やはり順番待ちを意識して早々に切り上げた。その後準備も万端のジンノ部長率いる他のクラブメンバー若い衆からお汁粉をいただき、一息入れた後、隣の課題(やはり、5.10dだっけ?)に挑んだが、またまた完登ならず。これも私がベルギーで落としている5c+より甘いような気がする。)言い訳をするなら、オブザベを殆どしていないこと。4日間の温泉旅館フルコース飯でデブっていた事を挙げておきたい。体が満たされた分、登りにかける闘争心が欠如してくるというのはロジックである。(←或る女性漫画家みたいに太った事をいばるなよ。)<br /><br />然し、12月も終わりに近いこの季節、Tシャツにそよぐ潮風を受けながら攀じる気持ちよさは何事にも代えがたく、ましては嬉しそうな横顔を覗かせる友とのセッションの実現に幸福を一時を感じずに入られなかった。<br /><br />チュージに感謝!<br /><br />

部長としちゃんの『里帰りはしご登攀~温泉湯けむり旅情の巻~』

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2003/12 - 2003/12

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アルピニスとし

アルピニスとしさん

2003年の12月下旬~2004年1月上旬まで一時帰国していたのだ。ここで勘の良い読者の皆さんは気づくかもしれないが、そう3週間も日本にかえっているのだ。「としさんはそんな事をして会社から自分の椅子が消滅しないの?」と

いう疑問があるだろう。だが、私は昨年まで2年も年末年始を働かされ続けたのである。今回くらいよかろう、多分。いや、絶対に…。しかし、一時帰国の主たる目的はただっちに世界一ビューティフルな山『マウント・フジ』を見せる事、いや、もとい、彼の大祖母及び祖父母との対面を果たし、和み空間で年末年始を迎える為であった。

がそこで、まるで申し合わせたかのように見知ったクライマー軍団が我々の駐留先に合宿にやってくる事もあり、城ヶ崎でのクライミングセッションとなった(笑)

箱根の温泉から一路伊東へ。海に消えゆく落日を眺めながらの湯けむり旅情。ベルギーにはない趣向だと、感動を覚えながら城ヶ崎に備えた。翌日、案の定タダッチが旅疲れでダウンしている。然し、解熱剤で何とか持ちこたえている。チュージたちは今日到着だが合流するわけには行かなかった。仕方ない。相棒とただっちのお世話さんをしながら、「北の国から2002」を見ていた。然し、流氷上でアイスクライミングとかトレッキングしたらどうなるんだろう…。



さて、次の日。まだ、完治していないタダッチを気遣いチュージ達みんながわざわざ迎えに来てくれた。そこには懐かしい顔がいくつももあった。この日は相棒がただっち番を行ない、私が出陣という予定で、みんな一緒に登りに行くと思いきや、チュージ以外のメンバーは「温泉で飲んだくれてま~す!」とのこと。あれっ?

まあ、伊豆まで来たんだから飲んだくれなきゃ、なのであろう。

せっかくなのでこの機会にみんなと一献酌み交わしておきたいというのも本音だが、チュージと城ヶ崎を攻めたいという動かしがたい衝動もあり、予定通りにゲレンデを目指した。

伊東から城ヶ崎までは30分程の道程。その間に近況を話し合った。チュージの下白からかなりの時間が経っていたにもかかわらず、彼の登攀への情熱は失われていない。ルートが近づくにつれて興奮が増してくる。潮風の香り。風。崖にぶつかる波の音。この環境が臨場感を与え、クライマー達を登攀の舞台へ引き摺り込む。興奮が冷めやらぬうちに登攀を始めたかったが、クライミングギアの調達の関係上、先ずはちょっと目立たないゾーンでウォーミングアップを計って待つ事にした。グレーディングは5.10aくらいだったろうか。他メンバーの目が光る中のオンサイト。いやあ、ほんとはちょっと緊張しておりました。

さて、ギアも必要分調達できて遂にあの『潮風に吹かれて5.10d?』に挑戦する事に。ふーみんが登っていたあのルートに遂に我々も挑戦かあ。と妙に感慨深くなっていたのは私だけでしたか。然も驚いたのだが、城ヶ崎の週末は順番待ち。ベルギーでもスペインでもクライミングでここまでの人だかりが出来た事が無いので、ちょっと面食らった。しかも、近所のスーパーで買い物を終えてきたばかりに見えるオバサンが簡単に『潮風に吹かれて』を撃破している。正直、この瞬間に頭が真っ白になってしまった。気が焦るというのか、若者(と思っている30代)の気負いというのか。そうこうしているうちに私の番が回って来る。思ってた通りの手順は間違っていたのであろう。異様なまでにキツイ課題に思えた。然し、クライムダウンし、他のルートから攻めるにもパーム力が足りない。結局、攻略できぬままに沈没。核心部越えをするモティベーションが沸く前に、後ろの順番待ちがどうしても気になる。(『おいおい、何もたもたしてんだよー、俺達の番はいつになったらくるんだぁ。』)なんて他のグループに思われてるか?などという他人の心の声を気にしだすと、あるべき指先への集中力は途切れてしまうし、岩と響き合う感覚も薄れてくる。リタイヤしながら自分の弱さを省みた。さて、ここで真打登場。チュージである。よく見ると全身にTNF(ザ・ノースフェイス)を纏っており、然も、ジャケットを脱いでもやはりTNF(然も、平山ユージシリーズ《爆》)のTシャツ。あんさんはTNF産マトリューシュカかい?あっけに取られつつも少し羨ましいので、私は年始にTNFの福袋をゲットする事を心に決めた(笑)さて、はっきり言ってチュージには楽勝だろうと思っていた。と言うのも、自分でもアレがそれほど難しいとは思っていないからである。が、プレッシャーに強い事で定評あるチュージですら『30代の気負い』に捕らわれた模様。いいアプローチを決めながらも攻めあぐね、やはり順番待ちを意識して早々に切り上げた。その後準備も万端のジンノ部長率いる他のクラブメンバー若い衆からお汁粉をいただき、一息入れた後、隣の課題(やはり、5.10dだっけ?)に挑んだが、またまた完登ならず。これも私がベルギーで落としている5c+より甘いような気がする。)言い訳をするなら、オブザベを殆どしていないこと。4日間の温泉旅館フルコース飯でデブっていた事を挙げておきたい。体が満たされた分、登りにかける闘争心が欠如してくるというのはロジックである。(←或る女性漫画家みたいに太った事をいばるなよ。)

然し、12月も終わりに近いこの季節、Tシャツにそよぐ潮風を受けながら攀じる気持ちよさは何事にも代えがたく、ましては嬉しそうな横顔を覗かせる友とのセッションの実現に幸福を一時を感じずに入られなかった。

チュージに感謝!

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