1996/02 - 1996/03
62位(同エリア73件中)
ソフィさん
抜けるように真っ青な空から燦々とふり注ぐ太陽、二月の下旬というのにマジョルカはもう春でした。朝夕は10度まで気温が下がりコートを着る事もありましたが、日が昇るにつれ暖かくなり、日中は気温20度を超え、ある時は24度まで上がり.夏服をもってくればよっかたと思いました。
桜に似た赤白桃色の花はア−モンドとか、もう満開。庭や畑や野原には黄、紫、青と色とりどりの花が咲き乱れ、冬のうちからこんなに頑張って一年が大丈夫なのか、不思議なくらいでした。
マジョルカ島は地中海の真ん中バルセロナの沖合に位置し、バレアレス群島の主島。とはいえ埼玉県ほどの小さな島です。MALLORCAのLLOは「ジョ」「リョ」「ヨ」といろいろに聞こえ、日本ではいろいろに呼ばれています。
小さな島だとおもっていましたのに、関空とも対比できる空港の大きさと立派さには本当にびっくりでした。
日本で予約したレンタカー屋は「マジョルカにはオートマがない」とのことだったらしいのですが、現地で話したらオ−トマのプジョー306が手に入りました。
明るい陽射の海岸沿いを走り、パルマの街がこんなに大きいとは驚きました。人口30万人の町と言うことです。右には美しい海岸線とヨットがいっぱいのパルマ湾、反対側にはかの有名なゴチックの寺院が目に入り、「着いたぞ」という安心感とともに、期待感に心がときめきました。
ヨーロッパの暗い冬空から逃れ、たくさんの人が春を求めて押し寄せて来ます。一番多いのがドイツ人で、次がイギリス人のようです。私はロンドン経由ではいりましたが飛行機は満員でした。
ここにはハワイやアジアの諸リゾートのように、観光地化していない魅力があります。島の人はそれぞれの生業を持ち、シシリーのように島一帯が古くからの遺跡ばかりではありませんが一応の歴史を感じさせ、中世の要塞も残されていて、固有の歴史の流れそして文化を感じさせます。
透明で真っ青な海、切り立った北の海岸線、東に多いいくつかの海浜。中央部の牧歌的な田園地帯。自然景観にも事欠きません。
しかしこの島の一番の魅力は、気候の良さや自然の美しさよりも住人の心の美しさにあると思います。ある日本人が「何もない島といえばそれまでだが、この島の良さは一週間以上滞在しないと理解できない」と書いていますが、まことにその通りです。
出発に先立ってこの島の情報を探したがなかなか見つからず、案内書を探してジュンク堂まで行き、ようやく一冊見つけました。しかし現地まで行ってみると間違いだらけで、ずいぶんいい加減なものでした。
例えば「この島には魚が捕れない。市場に行ったら空輸された魚は高価で、現地産のものは色鮮やかな熱帯魚である」と書いているが全く嘘です。私が見た市場では刺身にもなりそうな生き生きしたいわしが売られていました。また驚くばかり安くて、20センチほどの黒鯛が10匹で500円でした。
インターネットも日本語の情報が少なく、スペイン語は化けて読めないし、英語だけが頼りでした。
そこで「とにかく行ってみよう。後は何とかなるさ」で出掛けました。この島に一度行きたいと30年以来の夫の願いだったのです。
この島の道路の良さもびっくりでした。二車線の対面通行道路でも、時速100キロで走れる。島の大きさが端から端まで200キロ程度なので、車が便利です。あまり豊かとは思えないこの島に、こんなに立派な道路網があることは驚きです。
鉄道は二線あり、一日数本の旅客列車が走っています。パルマ中央駅に行って見ると、吹き曝しのプラットホームにベンチが並んでいて、老人たちがのんびり日向ぼこしていました。そのほかに私の訪ねたソイェールでは町では、トラムが走っていました。
天気が良く、一年中で雨の降らない日が300日を超えるそうで、島の南部の製塩所には、塩が山になっていました。道ばたに塩の結晶の大きな固まりが落ちていて記念に拾ってきたが、盗みだったのかも知れません。その塩は味があって美味しく食卓で大活躍しています。
個性的で面白い小さな町があちこちにあって、住民の暮らしも垣間見ました。
とある町で美味しそうなパンとケーキが見つかり、昼食代わりにと買いました。ついでにお茶を所望したところ「向かいのバーに行け」と言うのでケーキの皿を掲げながらバーのドアをあけたら、たくさんの村人が楽しそうにビールやコーヒーを飲んでいました。その中に混じりみんなに見られながらむしゃむしゃ食べたのですが、そんな気楽なムードがこの島の良さなのでしょう。
今がシーズンというオレンジがとにかく安く、八百屋の店先には3キロで100ペセタ(70円)と書いてあります。しぼり立ての生ジュースがふんだんに飲めるに、ここの人はあまり相手にしていないようで、バーでジュースを注文すると、瓶詰めが出てきました。ホテルの朝食には目の前でしっぼってくれるジュ−スの美味しいのには感激しました。
ホテルはたくさんあり、シーズン以外はすいていて予約も楽なようです。ただ休業中のところもあり、注意が必要のようです。
東海岸のとある海浜リゾートに出来たばかりの四つ星ホテルにも泊まってみましたが、二人二食付きで13000ペセタ(1万円)とほんとうに安いと思いました。食事はブッフェ形式で食べ放題。夕飯は、和食こそありませんが何でもあり味もそこそこです。地元名品コーナーには珍しいデザートが並んでいます。
隣の席は労働者風のドイツ人兄弟が母親といっしょに食事を楽しんでいて微笑ましい光景でした。90歳近いおばあさんの食欲には驚嘆しました。私の2倍以上はあり そのくせキリッと痩せているのだから二重の驚きでした。 [編集する]
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スペイン 癒しの島マジョルカ 2/2
4月5日
インターネット情報を頼りに訪ねたソイェールの田舎ホテルは、見渡す限りのオレンジ畑の中にありました。何回も道を訊きながらようやく到着したら、赤ら顔のおじさんが飛び出してきて大きな体いっぱい喜びをあらわし、大きな手で握手してくれます。
窓外にはオレンジが枝もたわわに黄金色に輝き、その間を縫っての散歩は心楽しいものでした。ひとつ味見しましたが、新鮮でもどのオレンジも美味しいとは限らないことを知りました。部屋に山盛りに置いてあるサービスのオレンジは瑞々しく程よい甘さでした。
このホテルの部屋は70ヘーベもあり、おまけに二階の屋根まで吹きぬけで、広々として静か。森の中の一軒屋のようでした。私は、はじめは動物園の熊になった感じでしたが、夜は水族館の魚になった夢を見たのには、我ながら笑ってしまいました。天井と壁が青く塗られていたからでしょう。
面白いのは、ホテルにあるすべての時計が止まっていたことです。時間を忘れゆっくりくつろがせようとの主人の計らいでした。
第一夜のホテルは自宅からファックスで、マジョルカナンバーワンのホテルとされる「ソン・ヴィダ」を予約し、返事を持って行きました。豪華で広々した部屋のベランダから眺めるパルマ湾の眺望は素晴らしく、天下一品と思いました。ただホテルのレストランで食べたパエジャは誤って塩の瓶を落としたようで、塩辛くて我慢できませんでした。
だがここだけが例外で、島の食事は大体が口に合い、とくに美味しいと思ったのは、パエジャと羊肉のロ−ストでした。
話は戻りますが、ソイェールのホテルの食堂は片隅の炉に薪がくべられ、すっかり家庭に戻って寛いだ感じですが、味も自慢のようです。ただ注文した鯛の塩焼きは皿にあふれる大きさで塩の大塊に包まれており一瞬感激したものの、目の前で皮がむかれてしまい塩味さえほとんど無くなってしまいました。見掛けも味も感心せず、せめて醤油を持ってこれば良かったと後悔しました。
ソイェールから山道を一時間ほど東に走れば、ヴァルデモサの町があります。ショパンとジョルジュサンドの恋の逃避行で名高い町です。賑やかで明るく、ここだけは観光客であふれていていました。
ショパンの滞在した僧院は古く堂々たる建物で、何よりも手入れされたかわいい庭園からの眺望ははるか遠く、花と緑にあふれていました。二人が暮らした部屋には彼が弾いたピアノ、直筆の雨だれの音符、二人の写真が飾ってありました。端正で知的な写真から二人の恋が激しく、お互いを高めるものの深さを想像させました。
僧院の片隅で「雨だれ」の演奏を聞きました。その、ピアニストの颯爽たる若者振もまた当時に思いをはしらせてくれました。
それからさらに海岸線に沿い、曲がりくねった中腹の道を走ります。海に面して眺めが良く静かでチャーミングな滞在地が次々にあります。暇があれば泊ってみたいホテルもありましたが次の機会の楽しみにしました。
この辺りオリーブが山いっぱいに繁り、道端にはアイリスが咲いています。
飛ばしに飛ばしたのですが山道のため思いのほか時間がかかり、目指すサンテルモに到着した時は14時を大きく過ぎていました。真っ先に海の青さに息を呑みました。
ここには漁師が家族総出でやっている、島通がぜひと奨めてくれたレストランがあります。この時間というのに海に張り出したテラスに並ぶ30ほどのテーブルが人であふれ満員でした。
しばらく待たされた後、海を眺めながら食べたここのパエジャは、滞在中一番でした。嫁も姑もかいがいしく動き回り汗だくで、見ているだけでもほのぼのした感じだったのですが、やがて出されたパエジャはジュウジュウと音を立て いろいろな海老や貝が山盛りに入っており、サフランも十分に使われていて、それはそれは感激でした。
サフランといえばドライブの途中で入ったスーパーで見つけたサフランは安いので、残っていた6袋を全部買ってしまいました。
空港から車で10分余りのところに、マリオット系列の長期滞在リゾートが開発中でした。2LDKの6人用と3LDKの8人用の別荘が200戸ほど出来る計画で、年間一週間の利用権はオフシーズンならば入会金100万円程度で.これは80年間有効、権利の譲渡も無料で認められるという。
そのほかに年会費が5万円弱。設備はテレビ3台、食器はもちろん、電子レンジから洗濯機、皿洗い機まで完璧にととのっていました。別荘を取り巻いてゴルフ場が二つ、プールが20箇所、温泉もサウナ 美容エステとマッサ−ジもあるようでした。また五つ星のホテルが真ん中に建ち、レストランからレンタカーまで調っていました。
案内してくれたのはアイルランド人の建築構造技師、フランスに25年間勤めてリタイアし、ここにやってきたという。なぜというと「太陽が欲しかったからさ」と言っていました。
北海岸は石灰岩の崖が海に屹立しており、見事な海岸美を見せていました。道は曲がりくねっていて、運転には時間がかかりましたが ときどきチャーミングな村に出会えて、この島で一番美しい部分のように思いました。
6泊7日の旅でしたが一ヶ月ほどゆっくりと滞在して真の癒しの島を満喫したいものです。
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この旅行記へのコメント (1)
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- ソフィさん 2005/04/07 10:27:15
- 自己発見の島 マジョルカ
- この島のよさは、現地の人が観光ずれしていないことでしょう。
私は1976年以来、7回この島を訪ねました。
自分に行き詰まったとき、ここの風が何かをもたらせてくれます。
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