桃源郷「フンザ」を訪ねて

1999/09 - 1999/10

宮本輝【草原の椅子】を読み、パキスタン北部と中国の国境地に「フンザ」という桃源郷があることを知り、どうしてもそこへ行ってみたくなった。事前に調べてみるとそこは宮崎駿【風の谷のナウシカ】のモデルにもなった場所という。ますます行ってみたいという憧れにも似た感情が高まり、気付いたときには武器を持った憲兵が多く立ち並ぶカラチで入国審査を受けていました。

エリア フンザ(パキスタン)

パキスタン・イスラマバード（ラーワルピンディ）市内の劇場看板です。すごく濃いので思わずシャッターを。

この地で亡くなられた長谷川さんのご家族・有志による建てられたハセガワメモリアルスクールにて。長谷川さんは90年代の歩き方「パキ編」を中心に書いていた方でもありました。

女性の指先に似ているという「レディフィンガー」

フンザ村で、百歳近いご老人に編んでもらったウール帽を被りました。彼はひょっとすると、草原の椅子に登場する長老なのかも。

すみません、一緒に行った旅の仲間が酒好きで・・・。
違法と知りつつ日本からワインを持ち込みました。
本当にすみません。

入国審査では薬用酒だと言って持ち込みました。

しかしワインを飲みながら高山村のフンザで雄大なカラコルム山系を眺めることは人生で最大の贅沢でした。
（本当にごめんなさい）

ギルギット市内の様子。あの山を越えるとアフガニスタンです。

中央アジアへの入り口だそうです。ギルギットの市内入り口にて

フンザビューホテルのスタッフとイスラマバード空港駐車場にて。

実は帰国予定が迫った日、珍しく大雨が続き長距離バスが来なかったんです。そこでホテルに相談すると、多くの登山隊を運んだことがあるベテランドライバを本物のジープとともに手配してくれました。若い方はイスラマバード大学の学生で、秋休み利用してフンザでバイトしていたラザくんです。彼らとフンザを出発し、カラコルムハイウェイを南下。途中崖崩れの場所も難なく通過し、チラースで１泊。その後も普通では観光できない史跡を幾つか連れてってもらいながら無事にイスラマバードまで。

本当に感激しました。金を稼ぐだけで時間を優先するドライバも中にはいますが彼らはそうではなく、無理をせず計画性を持ち安全を第一優先して、それでいて史跡にも連れっててくれて、ほんとまた機会があればこのときの写真を片手に一杯飲み交わしたいです。

パキスタン航空機です。

パキスタン軍輸送機です。他にも軍用機や戦車が何故か空港内に多くあり違和感を感じました。

これを撮影した直後、ショットガンを持った憲兵に呼び止められ撮影禁止になりました。

（ムシャラフ参謀長がクーデターを起こす前週でした）

ヒマラヤ、インダス川、カラコルム山系が交差する地点です。ヒンデゥークシュ山脈に連なる山々を眺めました。草木がまったく見えず、谷村新司【昴】を口ずさむ自分がそこにいました。

The Junction Point of Three Greatest Mountain Ranges of the World.

チラース周辺のレストランの厨房にて

チラースのモーテル

チラース周辺のレストランにて

チラース周辺のレストランにて

フンザビューホテル敷地内にて【草原の椅子】を再現

フンザビューホテルの部屋から外を眺める

フンザビューホテル敷地内にて【草原の椅子】を再現

フンザビューホテル敷地内にて【草原の椅子】を再現

フンザビューホテル敷地内にて

フンザビューホテル

フンザビューホテル敷地内にて

フンザビューホテル敷地内にて

フンザビューホテル敷地内にて

フンザビューホテル

フンザビューホテル敷地内に咲いていた

フンザビューホテルの最上階レストランにて。
ここの料理は美味しいのですが、ここに来るまでに食べた物がお腹に負担をかけるものばかりで、げっそりしてます。

バルティットフォート（王政時代の城）

バルティットフォートのチケット売り場のオヤジ。入場料は Rs.250 (250 ルピー）なのに、英語ガイド Rs.150を雇わないとチケットは売らないと言われた。ガイドのクァリティは最低で展示物の説明文をただ読み上げるだけ。質問しても回答なし。

バルティットフォートのチケットとガイド手配の証拠。

バルティットフォートへ続く石畳坂

バルティットフォート

バルティットフォート

バルティットフォート

雲に覆われたレディフィンガー峰

パキスタン航空（ＰＩＡ）で出されたミント･ヨーグルト。多分これまでの人生で確実にワースト３に入るくらいの味でした。これを食べたからお腹を壊したのかと思うくらい、熱い涙がこみ上げてきました。

この旅行記へのコメント （5）

• haraboさん 2005/06/19 14:16:24

  はじめまして！

  かーみっとさん　はじめまして
  
  パキスタン北部地域に興味があり、
  旅行を計画しています。
  そこで質問ですが
  かーみっとさんはイスラムバードから
  どのように移動したのでしょうか？
  陸路と言うことになるのかと思いますが・・・
  現地で簡単につかまえられるのでしょうか？
  教えてください。
  
  短期間（２週間くらい）で
  カラチイン＆アウトで計画しています。
  
  harabo
  
  
  

  かーみっとさん からの返信 2005/06/19 17:08:15

  カラチ in/out

  ＞haraboさん
  
  僕もカラチ in/out でした。
  カラチ→イスラマバード（国内線）
  イスラマバード→チラース（バス）
  チラース→フンザ（バス）
  バスはタウンエース・バンを改造したものなので
  かなり窮屈で辛かったです。
  
  
  帰りは
  フンザ→イスラマバード（フンザでジープを手配）
  運転手、運転助手をハイヤしました。
  大雨でバスが来なかったこと、ギルギットの空港が閉鎖されてたので
  仕方なくその手段でした。が、プロの運転手なので熟睡できましたよ。
  途中、チラースで１泊。
  イスラマバード→カラチ（国内線）
  
  こんなので参考になれば･･･。
  
  
  

  haraboさん からの返信 2005/06/20 08:04:03

  RE:ありがとうございます

  かーみっとさん ありがとうございます。
  バスがあるんですね。
  でも、天候に左右されそうなので
  余裕を持たなくてはいけなそうですね。
  
  じつは、マイレージが切れる前に
  どこか行こうと計画中で
  その候補のひとつがパキスタンです。
  また、たくさん質問が出てきそうなので
  その際はよろしくお願いいたします。
  
  harabo

• Hidechanさん 2005/05/19 09:44:30

  ご免なさい、私もカリマバードでワインを飲みました。

  かーみっとさん、初めまして。2005/03にフンザに行ってきました。カイドのハジさんがアリアバードの出身、毎晩実家の近所に出かけ、密造のワインを買ってきてくれました。フンザでは数千年前から家庭では自家製ワインが作られており、その後にイスラムの影響をうけ、アルコールが禁止になったようです、でも、今でもこっそりと自家用ワインを作っています。
  毎晩飲んでました。５００mlのペットボトルに入った赤ワイン、８００ルピー（約１，６００円）、現地の実情を考えるとベラボーに高いが、おいしかったです。シーア派、スンニ派、そしてイスマイリ派のムスリムの方々、ご免なさい、何せ、私は異教徒ですので。
  

  かーみっとさん からの返信 2005/05/20 18:17:51

  RE: ご免なさい、私もカリマバードでワインを飲みました。

  ＞Hidechanさん
  当時、私は怖いもの知らずだったので、日本からそのままワインボトルを
  ２本パキスタンへ持ち込みました。税関では何も言わずに、心配事はそれが
  酒であることがバレるよりもラーワルピンディからの長距離バスに無駄に
  揺られて品質が落ちないか心配していました。
  
  その苦労話をカリマバードの土産物屋主人に話すと、チャイの代わりに
  杏酒のようなものを Rs.50（100円）ほどで飲ませてもらいましたが、
  あまり美味しくありませんでした。
  
  高山村で、時間だけがゆっくりと流れていくそんな中で
  険しい山脈を眺めながらのアルコールは格別の味わいでした。
  
  酒は百薬の長である。まさにこれを実感した、そんな旅でした。
  
  Hidechanさんは、どんな想いでしたか？