タンゴさんのクチコミ全3件

リスボンに限らず、ポルトガル中どこに行っても、パステラリーアと云うらしいお菓子屋のようなものが沢山ある。ここでケーキの類を売っているのは勿論だが、そこにある椅子に座ってケーキを食べたり、コーヒーを飲んだりしている人が沢山居る。朝、出勤時にパステラリーアに寄ってケーキとコーヒーを朝食代わりしている人も多いらしい。朝からあんな甘いものをと思うが、それでもボルトガルの人はアメリカ人のように肥った人は余り見かけない。
　イタリアで云えばバールのようなものかも知れないが、それにしても、あんなに沢山の店があるとは驚いた。

　ツァーに組み込まれているファド・レストランに行った。店の名前は忘れたが、かなり大きな店で、歌手が男女二人づつ計四人と、踊りのグループが一組出演した。しかし、こちらは終わってみなければ何人出演するのか分からない。最初の一人が歌い終えると舞台から客席に降りて、自分のＣＤを売りにきたので、ついその人のＣＤを買ってしまった。値段は20ユーロと物価の安いポルトガルとしては結構な値段だった。ところが後から登場した歌手達もそれぞれ自分のＣＤを売りに来る。そうそう何枚も買うほど熱心なファド・ファンでもないので、後はやり過ごした。ＣＤの売り上げが歌手の出演料になるのだろうか。全員が歌い終わってから一斉にＣＤを売れば公正な競争になるし、こちらも比較して気に入った歌手のものを買えるので都合が良いのではなかろうか。ちなみに、私が一番良いと思ったのはヴィオーラとかギターラとかいうポルトガル独特のギターのような楽器で伴奏をした人達だった。あの人達の出演料はどうなっているのだろうかなどとつまらないことを考えた。

ホテル・ローマから歩いて4～5分の所にある魚料理のレストランに入った。まあ、中級程度の店で、店外から見えるショー・ケースに魚が沢山並んでいて、好きな魚を自分で選べるシステムだった。私は舌平目を注文したら、大きめのを一匹取り出してきて「これで良いか」と云う。値段を聞いたら目方を量って20ユーロ位のことを云った。「それで良い」というと、しばらくして良く焼けたのを皿に載せてもってきた。そして、ウェイターがフォークとナイフで骨を外してくれるのだか、その手つきがいかにも不器用で、長い時間かかった割には余り綺麗には骨が取れていなかった。食べてみるとかなり美味しいのだが、骨外しに長い時間をかけたので、せっかくの焼きたてが少し冷めかけていた。かなり大きな魚だったので、片身を食べ終わる頃にはすっかり冷めてしまった。
　骨を取ってくれるなら、もう少し手際よく願いたいものである。あれならば、箸さえあれば自分で取った方が、もっと綺麗に手早く出来たのにと思う。どこのレストランもそうと言うわけでもないだろうが、箸と醤油を持参して、自分でやった方が美味しく食べられるかも知れない。