ミリタリータトゥー The Royal Edinburgh Military Tattoo

祭り・イベント

セピア色の思い出：「夏にエディンバラに行くなら、見逃せないお祭り、ミリタリー・タトゥー」（軍楽隊のバグパイプとドラムの演奏）を見た。

5.0
旅行時期：1978/08（約47年前）

by jijidarumaさん（男性）

エジンバラクチコミ：4件

≪この旅第一の目的であるエディンバラ城のミリタリー・タトゥー（軍楽隊によるドラムとバグパイプの演奏）を見た≫

＜1978年夏の休暇・イギリス旅行＞
1978年8月5日（土）～19日（土）の15日間

13日目の8月17日（木）晴れ
1978年8月の休暇で初めて、欧州大陸から離れ、ドーバー海峡を越え、ロンドンの大英博物館など市内の名所旧跡を見学し、更に北上して湖水地方、ハドリアヌスの防御線、ネス湖なども見て、漸く旅の後半に、この旅第一の目的でしたエディンバラの祭り・ミリタリー・タトゥーを見ることとなった。

ミリタリー・タトゥーを見る前に、エディンバラ市内を巡り、目に着いた一寸した物を買って、その後カールトン・ヒルと同じように眺望の良いArthurs_seatアーサー王の玉座と称する丘に登った。

＜Holyrood Park ホーリィーロード公園とArthurs_seatアーサー王の玉座＞
ホーリィーロードハウス宮殿からゆるやかな坂を小一時間かけて登ると、エディンバラの町が一望できる丘に行ける。

この丘を称して伝説の「アーサー王の玉座」と言っているが、エディンバラ旧市街の東に位置するホーリィーロード公園内にある標高251mの小高い丘のことである。
玉座からのエディンバラの眺めが素晴らしく、人気がある。
エディンバラ城も火山性の岩山上にあるが、「アーサー王の玉座」も約3億5千万年前の火山活動による隆起とその後の氷河浸食によって形成された丘なのだ。

今日は晴れて、気持ち良い夏の光、丘の上は夏の風が強く吹き、髪も風に踊る。

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≪エディンバラ城のThe Royal Edinburgh Military Tattooロイヤル・エディンバラ・ミリタリー・タトゥーを見に行った≫
午後8：15～10：30　　予約料￡2.5、入場チケット代￡3.3X4＝13.3

8月17日（木）の夕刻8時15分より、ミリタリー・タトゥーはエディンバラ城の
正門前、Esplanadeエスプラナード広場で催される。
毎年8月上旬～下旬の夜間に開催される「エディンバラ・ミリタリー・タトゥー」はスコットランドの伝統が結集する壮大なイベントで、軍楽隊によるドラムとバグパイプの演奏を楽しめる。最も人気の高い夏の大フェスティバルである。

「夏にエディンバラに行くなら、見逃せないお祭り、ミリタリー・タトゥーがある」と、ドイツ語の家庭教師だったRufルーフ氏に言われて、是非行きたいと思っていた。
彼が5月に英国に旅行した際にチケットの予約・購入をしてきてくれたので、英国の旅はエディンバラのミリタリー・タトゥー見物を第一に、ロンドン観光、湖水地方、ハドリアヌスの防御線、ネス湖の行程を決めていった。

ここで大事なことは、ミリタリー・タトゥーの「タトゥー」とは
①「刺青の意味のtattoo」ではなく、
②軍隊の「帰営ラッパの意味であるtattoo」や、軍隊の野外分列行進のことを言うのである。
何れも英語の辞書に掲載されているのだが、
私は①「刺青」の意味しか知らなかった。

ミリタリー・タトゥーの最初は1950年、「The Edinburgh International Festivalエディンバラ国際フェスティバル」の一部として、英国陸軍の要望でスコットランドとイングランドの連隊の軍楽隊による分列行進のショーが行われたことに始まると云う。
当初はThe Royalが付いていなかったと思う。

ミリタリー・タトゥーは年々発展し、毎年20万人以上の観客が訪れると云う、世界最大規模の軍楽祭になっている。この祭りには、ゲストとして世界各国の軍楽隊(日本の自衛隊も）が参加し、実に華やかな分列行進を見せるので人気も高いのだ。

軍楽隊のFanfaleファンファーレに観衆は注目し、演目に従い始まっていく。
見事な分列行進に目は釘付けになり、メインはスコットランド連隊の大演奏と行進！奏者たちはなんとバクパイプとドラムを合わせて大部隊200人以上だとか。
タータンチェックのキルト、伝統衣装を身につけたスコットランド軍楽隊と兵士がパレードする様子に引き込まれ、ライトアップされたエディンバラ城を背景に、連隊の兵士たちがドラムやバグパイプの音色と共に整然と行進する格好は実に見事ですごいものだった。

近年は様々な国の参加があり、この年も英領・香港、ニュージーランドの女性チームが加わって華やかなものでした。香港の獅子舞といったエキゾチックな演出、ダンス、光のショーを見ることが出来た。中にはスコットランド300年史のテーマで自転車部隊が出現することもあり、大きな戦車も登場した際は一瞬驚きで会場が静まりかえった。壇上で国旗を翻しながらの舞も素晴らしく、多種多様な音楽やダンス、花火や光を利用した豪華な演出など、2時間ちょっとのお祭りは大変魅力的だった。

最後のFinaleフィナーレに、
①The Pipes and Drums of the Black Watch 連隊のバクパイプとドラム演奏：「＊The Garb of Old Gaul古いゴール人」が行われた。
https://www.youtube.com/watch?v=d2N4l1iJO5A
（The Black Watchザ・ブラック・ウオッチは英国陸軍スコットランド高地連隊、第3大隊、高地警備隊である。The Black Watch 高地警備隊のHPを見ると、The Black Watch (Royal Highlanders)とあり、英国陸軍スコットランド高地連隊旗下の部隊である。高地警備隊は、1715年に起きた最初のJacobite Rebellionジャコバイトの反乱の余波で誕生した歩兵部隊であった。
名誉ある、歴戦の高地連隊は英国陸軍のあらゆる戦役に出征し、戦い続けてきたと云う。現在英国スコットランド連隊に所属している。

＊The Garb of Old Gaulは古いゴール人（かつてのローマの属領ガリア？！）の服装の意味で、7年戦争当時、スコットランド・ハイランド地方の兵士について歌った歌だそうだ。

それに②The Queenとプログラムに書かれているが、「God Save the Queen女王陛下万歳」の歌であろう。
https://www.youtube.com/watch?v=fw8X9tiCU1U
イングランドの国歌は公式に定められたものはないそうだが、その役割を果たす多くの曲が存在する。中でも「女王陛下万歳」が使用されること多いと云う。

最後は③18世紀の愛国的なスコットランド行進曲である[Scotland The Brave勇敢なるスコットランド行進曲] で締めくくった。
The Pipe Band Of The Royal Tank Regt連隊演奏：スコットランドバグパイプ
https://www.youtube.com/watch?v=i_0HUOeoXpY

尚、付け加えれば、バグパイプはスコットランド軍が戦いのときに使っていたという勇ましい楽器である。戦いに出る際の景気づけ、勝利した凱旋の時だけでなく、進軍攻撃中にも隊列の先頭に立ちその音が奏でられていたのだ。

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名残惜しいミリタリー・タトゥーを十分楽しみ、これで英国の旅も終わるのだが、
エディンバラの街と共に良き思い出となった。

（2021年3月21日Wiki参考・編集追記）