魔窟九龍城を正しく知ろう?
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- 旅行時期:2012/04(約14年前)
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by kaz911さん(男性)
香港 クチコミ:11件
ここは魔窟と呼ばれていた九龍城だけではなく、更に昔の九龍寨城からの歴史がわかるようになってます。
自分が知っている事は、カイタック空港を日本軍が作る際にここの城壁等の石組みを埋め立てに使ったということくらいかな。
奥に昔の地図やジオラマ等があり、九龍寨城の歴史が判る様になっています。
日本では魔窟のイメージが強すぎて色々在る事無い事が伝わっていますが、友達はこの辺りに住んでいたので、よく中に入って遊んだし、怖さは外の街も同じと云う様な事を云ってました。
悪い噂は取り壊しの為には都合が良かったのでしょうね。
どう考えても、解体しなかったら今は自然崩壊していたと思われます。
解体前に香港に来た事があったのですが、その時はカオルーンもホンコンサイドも判らなかったので、一目見られたらと思います。
更に奥に行くと、昔の建物の中にスライドで九龍寨城の内部の写真や歴史が流れます。 ほぼ誰も客が居ませんので貸しきり状態です。
クーラーも置いてあり涼みながらじっくり見る事ができました。
画像の左の棟が事務所関連が入っており、右側が3つくらい異なるスライドが流れています。 このスライドのバックに哀愁のある心の奥にそっと触れてくる様なメロディーが流れていて、足がすくんで何回も聴き返していました。
カイタック空港が在った時には、この地域では高層の建物を建てる事は禁止されていました。
周りの風景を見渡してみると、建物の高さが他の地域と違っている事に気付くと思います。
これも、ひとつの香港の歴史の一部と云えるかもしれません。
日本では城と書いてあれば、城郭や石垣、姫路城やシンデレラ城の様な建物を想像しますが、実はこれこそが大きな間違いの始まりで、こちらで城と書けば、City、町と云う意味なのです。
城下町総てを含んだ街全体を城と表現します。
この街を漢字で表現すれば、九龍城ですが、英語ではカオルーンシティKowloonCity となります。
その上に、雑居ビル郡が押し付け合って巨大な塊の如く見えるこの生きた廃墟を城と呼んでいるんだと、勝手に日本人は思い込んだまま現在も、そのイメージのまま。
更にこの場所には九龍寨城と云う砦が現に存在ししていた訳で、観光案内でカタコトのガイドの説明や、勘違いのまま書かれたガイドブックを併せてみても、正解は遠い彼方に霞んでしまう。
このイメージのズレを修正すべきかどうかと思う時もあるが、複数回の勘違いで勘違いされた上に、現在は取壊されてなくなってしまったスラムビル郡の事を伝える術は自分には無さそうです。
そんな事より、幻の東洋の魔窟、一度入ったら出る事は出来ない。
そんな、無法地帯が香港に在ったと想像力を育ませて出来上がったヘンテコな作品たちを斜めに楽しむと云う感覚を大切にしたいと思う今日この頃です。
- 施設の満足度
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4.0
- 利用した際の同行者:
- 一人旅
- 観光の所要時間:
- 1-2時間
- アクセス:
- 2.0
- 景観:
- 5.0
- 人混みの少なさ:
- 5.0
クチコミ投稿日:2014/12/03
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