歴史ある広大な都市公園
- 5.0
- 旅行時期:2014/11(約10年前)
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by MILFLORESさん(女性)
マドリード クチコミ:85件
広さ120ヘクタールのレティーロ公園は、マドリード市民の憩いの場です。いつの季節も、散歩、ジョギング、ウォーキング、デート、読書、サイクリング、スケート、思い思いに時を楽しむ市民でいっぱい。公園内には、多くのスペインの偉人文化人の像や噴水が散らばっています。
個人的にお勧めの写真スポットは、Palacio de Cristal クリスタル館とLa Casita del Pescador 漁師の家、プラド美術館の裏側の門を入った所の綺麗に整備された Parterreなど。
1630年代まで、この場所は隣接するへロニモ修道院の農地でした。修道院には王が喪に服したり瞑想するために訪れた部屋があり、Retiro(レティーロ=カトリック教の静修、黙想)の名はそこからきています。
画家ベラスケスの時代、王はフェリペ4世でしたが政治の実権を握っていたのはオリバーレス伯爵。オリバーレスは1630年、王の娯楽の場所としてこの地を買い取り、離宮を建設します。(政治の行われていた王宮から邪魔で余り能力のなかった王を追い出す作戦だった)
離宮建設は1632~1640年の間に行われ、内装にはベラスケスがヨーロッパ各地を奔走して絵画を買い集め、ベラスケス自身もこの離宮のために多くの絵を残しました。(プラド美術館で現在も見られる王家の肖像画や「ブレダ開城」なんかがそうです)
フェリペ4世は広い敷地内で毎日のように狩りに明け暮れ、今もある中央の大池では実際に船を浮かべて海戦劇を演じさせ、過去のスペインの栄光を再現させて楽しんでいたそうです。
1812年、独立戦争の際にレティーロ宮殿はナポレオン軍によって崩壊されます。宮殿で現存するのは唯一、軍事博物館である棟のみ。その後、離宮は再建築されることはなく、公園は少しづつ整備されて一般市民にも立ち入ることが許されるようになります。
- 施設の満足度
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5.0
- 利用した際の同行者:
- カップル・夫婦
- 観光の所要時間:
- 1-2時間
- アクセス:
- 5.0
- 景観:
- 5.0
クチコミ投稿日:2014/11/03
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