星降る夜にサハラをお散歩
- 5.0
- 旅行時期:2013/01(約13年前)
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by ウェンディさん(女性)
その他の都市 クチコミ:9件
2013年1月にモロッコを訪れ、サハラ砂漠(メルズーガ砂漠)で2泊した時の情報です。
砂漠では、朝・夕方・夜の異なるシーンで駱駝に乗りましたが、ドキドキ☆ワクワク感を味わいたい方にお勧めなのが、夕陽が沈んでから薄暮の時間帯に歩き始める駱駝さんぽ。
この日、私達の当初の予定は、駱駝に乗り、夕陽が照らしだす砂漠をラクダでお散歩…と云う筈でしたが、観光客が世界中から押し寄せる年末年始のサハラ砂漠、私達が駱駝乗り場に到着した時には、もぬけの殻…で駱駝は一頭もいませんでした。それ故、砂漠のテント(ノマドのテント)への出発は、陽が落ちてからとなりました。
しかし、禍転じて福となる。この遅くなった砂漠への出発は、私達への最高の贈り物となりました。
逢魔が時の砂漠は、夕陽の残したオレンジ色の光の名残が空にかすかに残り、夜の群青色と夕日のオレンジ色が織りなす幻想的な世界。
サハラの砂の色は日中の白い砂ではなく、一粒一粒の影がくっきりと見える深い煉瓦色。
そして、ゆっくりと夕陽の残光は消えていき、あたりは紺色の闇に包まれ始め、空には星が瞬き始める。
そんな中を駱駝に乗って歩きました。
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星が瞬く砂漠を、駱駝がゆっくりと歩く。
駱駝が一歩足を踏み出すたびに、私の体もふわりと揺れる。
ヒトコブラクダは”砂漠の船”。
その背には大きな座布団と毛布。
”砂漠の船”にまたがり、砂の海原を旅する。
砂漠の夜、昼間の熱気は徐々に失われ、ひんやりとした空気を体が纏う。
駱駝の体温があたたく、心地よい揺れ。
砂漠の中の唯一の音は、ラクダ牽きの足音とラクダが砂を踏む音。
星明りが照らす砂丘に仄かに浮かび上がる駱駝と人間が作るティーポット型のシルエット。
闇に慣れた目が、時折、砂丘の陰に小さなシルエットを捉える。
背の低いモンスターが潜んでいるみたい…。
他の人にはソレが見えているのか、見えていないのか…。
砂丘を吹き抜ける風の唸りが、砂漠オオカミの遠吠えに聞こえる。
久しぶりに味わう闇夜の恐怖。
天を見上げれば、満天の星空。
天の川のうねりに横たう銀河までが見える様な天の野原。
私達を乗せた駱駝は、星明りの砂漠の中を一歩一歩、ゆっくりと進む。
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幾星霜もの年月、サハラ砂漠はそこに存在してきました。
サハラ砂漠の楽しみ方にはいろいろありますが、夜の星空の下をラクダでお散歩♪、お勧めです。
- 施設の満足度
-
5.0
- 利用した際の同行者:
- 家族旅行
- 観光の所要時間:
- 2日以上
- アクセス:
- 4.0
- メルズーガ砂漠の最寄りの町はリッサニ。
- コストパフォーマンス:
- 5.0
- プライスレス!
- 景観:
- 5.0
- シルエットと化した一面の砂漠。砂の海にいるみたい。
- 人混みの少なさ:
- 5.0
- ツーリストキャンプに行くときのように混んではいない。
クチコミ投稿日:2013/09/10
いいね!:4票
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