ワット・アルンは眺めるものであって、登るものではない。
- 4.0
- 旅行時期:2011/11(約14年前)
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by おっちゃんさん(男性)
バンコク クチコミ:16件
ワット・アルンの美しさは、船上からの眺めにとどめを刺す。
できれば、BTSサパンタクシン駅と連絡しているサートーン船着場から船に乗り、左舷に見えるワット・アルンの見え隠れしながら、近づいてくる様をゆっくり楽しんでいただきたい。
それゆえ、船ではさりげなく左舷側に陣取ることをお忘れなく。
およそ15分で、ワット・ポーの最寄りの船着場であるター・ティアンに着く。
そこで下船し、隣の艀に移動し、ワット・アルンへの渡し船を待つことになる。
渡し船は、5分と待たずにやって来るだろう。
タイのもぎりばあさんに4bahtを払って、船に乗り込む。
船が岸を離れると、ワット・アルンが見る見る近づいてくる。
このときの、ワット・アルンの美しさは格別である。
下船し、天に向かってそそり立つ、ワット・アルンを見上げる。そこには荘厳な美しさがあるはずである。
その姿をしばし眺めたあと、大塔を囲むように建つ四つの小塔をひと巡りしてみると、この仏塔の来歴がにわかに感じ取れる。
仏塔を持ち上げるように支える女性のレリーフには、どこかヒンドゥー美術の匂いがあり、きれいに張り付けられた陶器片からは中国美術の影響が感じられる。
タイが文化のクロスロードであることが、こうした文化遺産からも伝わってくる。
ともすると飲み食いにばかり、興味が向かう日ごろの自分を戒め、たまには歴史的文化遺産をじっくりと眺めるのも、悪くはなかった。
大塔の上に登りたいという相方に付きあって、登ってみた。
梯子段と変わらないような急勾配の階段を、転げ落ちそうになる恐怖感と闘いながら恐る恐る登った。
展望スペースのある中層階の踊り場で、対岸のワット・ポーを眺めながら、一休みしていると、相方はさらに最上階まで登るという。
やれやれ。
登っているだけで、背筋がぞくぞくする。
やっとのことで最上階にたどり着いたけれど、恐ろしくて周りを見渡す勇気がない。
フィレンツェでドーモの屋上に上ったときもそうだったけれど、ただただ恐ろしく、登ってきてしまったことを激しく後悔したのだが、また同じ轍を踏んでしまった。
そして、悲しいお知らせをしなければならないが、下りは登りより、百倍怖い。
案の定、下りの階段で、欧米系の老婦人がオー・マイ・ガーツを連呼して、立ち止っている。
結論。ワット・アルンは眺めるものであって、登るものではない。
- 施設の満足度
-
4.0
- 利用した際の同行者:
- カップル・夫婦(シニア)
- 観光の所要時間:
- 1-2時間
- アクセス:
- 1.0
- コストパフォーマンス:
- 3.0
- 人混みの少なさ:
- 4.0
- 展示内容:
- 3.0
クチコミ投稿日:2011/11/17
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