ノルウェー王室について関心がある私にとって、年表、写真、当時の軍服、ボードによる脱出ルート等による特別展最も長い旅路(19...
続きを読む40-1945)ノルウェー王室一家のノルウェーからの脱出から亡命生活から5年後熱烈なノルウェー国民歓迎の中での帰国までの展示が興味深く、ノルウェー王室に関心がある人向き。
1.訪問の経緯
ヨーロッパ全体の軍事博物館のリストの中から抽出
2.特別展示
「最も長い旅路(1940-1945)」ノルウェー王室一家のノルウェーからの脱出から亡命生活から5年後熱烈なノルウェー国民歓迎の中での帰国まで
展示は以下の5つに分かれている
①侵略
②脱出
③米国への亡命
④英国への亡命
⑤母国への帰還
3.ノルウェー王室の特色
世界で唯一の国民に依って選ばれた王室であり、国民の大多数によって支持され愛されている。
4.通常展示
以下の6に分かれている。
①軍事史 バイキング時代から1814年まで
②軍事史 1814年から1905年まで
③軍事史 1905年から1940年まで
④軍事史 1940年から1945年まで第二次世界大戦中の陸上の戦い
ノルウェーは第二次世界大戦勃発時においては中立を宣言した。しかしながら、ドイツは攻撃し、ノルウェーは戦いへの準備ができていなかった。
⑤軍事史 1940年から1945年まで第二次世界大戦中の海上の戦い
ノルウェー商船隊の活動。世界第三のノルウェー商船隊は、イギリスと連合国にとって重要であった。大戦前1000隻あった商船隊は戦争中500隻が沈められ、約4500人のノルウェー船員が死亡した。
⑥軍事史 1945年から現在
戦後は最初のNATOのメンバー。
1947-1953年間ドイツ占領連合軍の一員として、約50000人のノルウェー軍を派遣
5.感想
①博物館について
ここはノルウェー国民向けの歴史教育の場であって、観光向けではない。ノルウェー人でさえ余り訪れたことがないようである。
最近のノルウェーは45年前私が最初に訪問した頃と異なり、戦争の記憶はノルウェー人から忘れ去れつつあり、そのための特別展がノルウェー各地で行われているよう感ずる。
日本においてもこのような博物館があったらと思う。
②ノルウェーの歴史と引継ぎ 友人の例を中心として
ノルウェーに最初に訪れたのは45年前である。その頃私の友人の母、祖母は存命中であった。現在は両者ともなくなっている。
私の友人は友人の母から戦争中オスロからミュルダールに疎開して、父は道路又は滑走路の設計技師であることから、ドイツ占領軍の指示通りに道路を設計していたそうである。
ところが、工事は難航し、いつまで経っても道路は完成しなかったそうである。ある種のサボタージユを友人の父親は行っていた。
こんな話を私の友人が息子に引き継ごうにもなかなか良い方法ががない。戦争の経験を持つ世代は戦争のことを話そうとせず又戦争を知っている世代は絶えつつある。
私の友人は息子が11歳になったときに、息子に家系図を作らせたそうである。両親とそのその兄弟、祖父母、曾祖父母と名前と関係を表にまとめたそうである。
息子が20歳になったときに、私の友人の母が作った過去200年以上も遡る家系図とその時代の出来事を纏めた書類の中にある先祖の名前に改姓させた。
息子にガールフレンドが出来た。あるとき息子とガールフレンドの両親の話をしたそうである。息子は「ガールフレンドの両親はお母さんのようにノルウェーの歴史について詳しくは知らない」と私の友人は話してくれた。
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投稿日:2014/09/30