滞在したホステル近くでレストランを探してみると、日本料理Fujiというお店が近くにある事が分かり、さっそく地球の歩き方を片...
続きを読む手に行ってみた時の話。
閑静すぎるくらい静かな住宅街(人通りが少ない!)をなんだか不安な気持ちで歩いていくと、大きな幹線道路にぶつかりました。
左に曲がって、大通り沿いに進むと、ライトアップされた大きな看板「Fuji」を発見。
さっそく看板を目指して行ってみると、鉄製の黒くて大きな門がしっかりと閉まっていて、門の中にいる男性(門番?見張り??)が私が客だとわかると、トランシーバーか何かで誰かに連絡をしました。
それからすぐに中から人が出てきて、門を開けてくれました。
えぇっ・・・なんでこんなに物々しいの?
どうぞどうぞと、腰の低いペルー人の男性に中に案内され、カウンターに座ります。
彼は片言の日本語で私に「あ、ポルトガル語は喋れない・・・ハイ、わかりました」と言ってメニューを置いて行きました。
メニューを見ると、色んな種類の日本料理を扱っているようで、寿司からおしんこのような地味なものまで品数が豊富。
それでも南米6カ国を旅をしている私にはやはり丼物が恋しくて、親子丼を頼んでみました。
親子丼を食べ終えた頃、3つ向こうの椅子に日本人と思しき男性がやってきて座りました。
先ほどの腰の低いペルー人のウェイターの対応からして、どうやら常連さんのようです。
彼は何かをつまみながら、ちびちび飲んでいました。
お会計をお願いして待っていると、奥から白髪交じりの日本人男性がカウンターに現れました。
彼は私を見ると、おっ、なんだ日本人かな?と愛想のいい笑顔で話しかけてきました。
NYでもそうですが、やはり同じ国の人を見ると親近感というか、声をかけたくなる時ってあるんですよね。
それに近いもんかなぁ、と思って、話してみると、彼は深沢さんと言って、ここのレストランのオーナーなのだそう。
オーナーの深沢さんは、私が南米6カ国を廻っていて、マチュピチュに行けないから、ナスカに行こうかどうか迷っているのだと言うと、突然同じカウンターでちびちび飲んでいる日本人男性に話を振りました。
おぅお前、ナスカってこっからバスしかなかったっけ?
深沢さんに突然話を振られた男性は、眼鏡をかけなおしながら、深沢さんに答えます。
彼は以前ペルーの旅行会社で働いていたので、色々詳しいことを知っているのだそうです。
ところが、数ヶ月前にペルー国内で観光用の50年くらい使われていた飛行機が落ちて以来規制ができて、一定の使用期間を過ぎたものは、使っちゃいけない事になったのだとか。
それまではリマからナスカまで行って、地上絵を見て帰ってくるツアーなんかもあったそうなのですが、それ以来、観光用の飛行機は約50機ほどあったものが、半分くらいになったそう。
アバウトな国民性なのか、そんな飛行機を観光に使っているのかとぞっとしていると、いやー、来る前に落ちといてよかったじゃねぇか、大丈夫だよ!とガハハと笑われました。
いや…どうなの?
深沢さんに勧められたぺルー特産のピスコというお酒を頂きます。
ロックだったんだけど、これがビックリするくらい強くて、最初はジンか何かかと思ったほど。
だけど、飲んでいるうちに氷が解けてきて、味が落ち着いてくると、けっこうまろやかで美味しくて、もう1杯頂いてしまいました。
ピスコはブドウからできているお酒なのだそうで、この国ではみんなに飲まれているお酒なのだそうです。
ここで出しているピスコはモノがいいので、絶対に二日酔いにはならないと、深沢さんは豪語。
2杯目の後半くらいで、深沢さんは、おぅちょっと待ってろ、とお店の奥に消えて行きました。
しばらくして戻ってくると、リマの観光ツアーに連れて行ってやろう、と言われました。
お店を締めて、店の前に停めてあった深沢さんの車に先ほどの男性と3人で乗り、夜中のドライブに出発です。
2人からそれぞれの建物やエリアの説明をしてもらいながら、海に出ました。
ビーチの手前の広場に車を乗り上げて、夜中の海を見渡します。
大きな波がぶつかる音でちょっと怖かったものの、清々しい風を顔に感じます。
遠くの山には大文字焼きみたいに山の上に十字架のライトアップがあって、夜空にゆらゆら浮かんでいます。
アレは何かと聞くと、ただのライトアップなのだそうで、あそこには行けねぇぞ、めちゃくちゃ治安が悪いからな、と先手を打たれてしまいました。
40分ほどのドライブの後、深沢さんは、明日ナスカに行かなかったらまたお店に遊びに来いよ、と言ってもらって、私の泊っているホステルの前まで送ってくれました。
2日目、結局どこに行く事もなく、市内をぶらついていたので、再びFujiに遊びに行きました。
昨夜の腰の低いウェイターさんが出てきて、私を昨夜と同じ席に案内してくれます。
オーナーの深沢さんは奥のお座敷にお客さんと一緒にいるようで、ウェイターさんが声をかけてくれたものの、話が混んでいる様子。
ウェイターさんにオーダーする前に、飲み物はピスコのロックでいいですね、とニッコリされます。
そう、それを飲みに来たんです♪
1人で飲んでいると、奥から眼鏡をかけた人のよさそうな男性がカウンターに出てきました。
どうやら深沢さんの息子さんのようです。
息子さんとしばらく世間話をしていると、お座敷にいたお客さんたちが帰り、深沢さんも「おっお前、ナスカ行かなかったのか!」と言いながら、カウンターに出てきました。
深沢さんは昨日と打って変って、かなり酔っ払っていて、一緒にお座敷から出てきたオジサンとカウンターに座り、コイツはさ~、アレだよ、NYに住んでんだよ!と私を指さし、5回くらい酔っぱらった口調で繰り返しました。
わかったよ、もう聞いたよ、と酔っ払いらしい会話が続き、流れ的にそのオジサンに名刺を頂きました。
オジサンはリマでレストランを経営しているのだそうです。
NYで飯でも食おうぜっ、なんて言ってもらって、そろそろ閉店だから、とお会計をお願いすると、もうレジ締めちゃったしいいです、となんとピスコのロックを2杯も御馳走してもらってしまいました。
さっきのおじさんは先に帰宅して、泥酔気味の深沢さんはこれからカラオケに行こうと言います。
が、そんな状況ではないくらい酔っ払っていて、息子さんの車に乗った瞬間、大いびき。
そんな状況なのに、もう遅いからと息子さんに車で送って頂き、ホステルに帰ってきました。
ピスコ2杯を飲んで、いい感じにほろ酔い気味。
最終日の4日目、前日の夜にホステルで合流したNYで同じ学校の友人とペルー最後の日に観光しまくり、夕方6時を過ぎて、ペルー最後の晩御飯、何を食べようかということになりました。
やっぱりリマで何回か行った、しかも色々お世話になった日本料理屋さんのFujiに行きたい、という事になり、(ペルーのピスコも最後に飲みおさめしておきたかった・・・)早速Fujiへ。
深沢さんはお店にいて、ピスコを頼み、最後の夜、ちょっと奮発してお寿司を頂きます。
ペルーの魚はNYに比べて、本当に新鮮で味も良く、なかなかの味です。
友人は親子丼、一緒にほうれん草の胡麻和えを頼んで、日本食を堪能。
120%お腹がいっぱいになって、深沢さんのお礼とお別れを言う時に、お土産にペルーの塩を深沢さんに頂きました。
酒の肴にしても、料理に入れても美味しいのだそうです。
ペルーで一番の素敵な出会いでした。
また行きたい!!
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投稿日:2013/03/05