モデルニスモの建築家ドメネク・イ・モンタネールの代表作品、
世界遺産にもなっているカタルーニャ音楽堂
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続きを読むPalau de la Musica Catalana( http://www.palaumusica.org/ )。
50分のガイドツアーに参加しないと内部は見れないと言うので
(イースターマンデーの)朝一 9:30〜の発売時間に合わせ、現地チケットブースへ到着。
バルセロナ滞在の時間的余裕がなかったので、見学したい日(当日)の朝一に。
私の場合は、その日の13:00〜の英語ツアーで申し込めました(当時9EUR)。
朝一番のツアー10:00〜に参加するには多分前日より前に
チケットを買わないと取れないんじゃないかなぁと思いました。
チケットブース(購入窓口)では1時間ごとの英語ツアーの空き数、
スペイン語ツアーの空き数が電光掲示板で表示されていました。
ガイドツアーでなく中に入る方法は夜のコンサートのチケットを取ることで、
これは上記の現地窓口やインターネットでも購入できるようです。
ただ私は自分の都合&ステンドグラスをきれいに見たいので
昼間のガイドツアーを(望んで)選びました。
内部の撮影は不可(なので添付写真のインテリア3枚はポストカードです)。
◆◆◆◆◆◆◆ 以下、ガイドツアーでの内容 ◆◆◆◆◆◆◆
(内容を事前に知りたくない方は、
次の ◆◆◆◆◆[区切線]下 まで、飛ばして読んで下さいね♪)
観客は2000人ほど収容のホールだそうです。
ステージの後方壁面には18人の音楽のミューズ達が配され、
上半身は彫刻、下半身はモザイクで飾られていました。
これは1階席で座ったときによく見えます。
正面上部にはパイプオルガンがあります。
そしてこの音楽堂のElements(要素)は、
1、Nature(自然)
2、Music(音楽)
3、Catalan(カタルーニャ)
だと言っていました。
花 Flowers、木々 Trees、太陽 Sun・・
それらがモティーフとなり
ステンドグラス、タイル、彫刻等々で覆われ
一見、過剰とも言える装飾なのですが
それが見事に調和しているのが摩訶不思議な世界。
まさにデコラティブ・アートをこれでもか! というくらい
ギュッと凝縮して見れるわけなんですが・・
ホントこれだけいろんなものが混ざってるのに
なんで調和しちゃうんだろう〜というくらい溶け合っていました。
上階席からよく見える赤と白のバラ、ひまわりは色鮮やかでかなりカワイイ♪
(写真右下)一番上の階の窓には、
白地に赤十字のバルセロナ市の市旗、
黄色地に縦4本の赤いストライプのカタルーニャ州の州旗、
のステンドグラスが交互に飾られています。
19世紀後半以降は工業などの発達で栄え、
それに伴い文化芸術活動も盛んになり、ドメネクもこの時期に活躍。
1936年、スペイン内戦が勃発、内戦後のフランコ時代には、
スペイン全土でカスティーリャ語のみが公用語とされ、
カタルーニャ語は使用が大幅に制限されました。
強い民族意識にささえられた芸術運動モデルニスモ。
ドメネクもカタルーニャ人であることを強く意識していたようです。
(写真左下)この天井のステンドグラスはほんとうにステキでした。
ガイドツアーの流れは、
(1)1ガイドツアーでは70〜80人を入れ、
(2)最初にスクリーンが出てきたりして10分ほどの説明があり、
(3)その後2グループに分け、
1階客席から見学するチームと2階客席から見学するチームと別れ、見学。
(私は、1階→2階 へと移動するチームでした。)
(4)上記見学が終わると入れ替わり、お互い次の階(1→2 or 2→1)へ移動、
(5)同時にパイプオルガンの音を聞き、そのままその階で見学・・という感じでした。
つまり1階席と2階席両方からホールの中を見学できるのですが、
これがまた下階と上階では雰囲気が違っていてイイ感じなんです。
下の階で見上げると、このステンドグラスの廻りに
女性の顔がズラーッとデザインされているのが見えたりします。
上階の席から見ると、巨大な水滴(雫)(water drops)が落ちるかのような
ライン(shape)が見えて、それがとても美しかったです。
ガイドツアーの最後に降りる階段の装飾も大変美しく
ツアーを幸せな気分で終わらせてくれる空間でした・・。
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
ほんとうにどこもかしこもみどころの、大満足のガイドツアー♪
もちろん、無料で見学に行ける外観だけでも見る価値あり。
よくガイドブック等で見かける東側角から撮った写真(写真左上)に写る彫刻は、
カタルーニャの守護聖人サン・ジョルディ(聖ゲオルギウス)の彫刻。
現在のカタルーニャ地方では、サン・ジョルディの日(4/23)は
男性は女性に赤いバラを贈り、女性は男性に本を贈る日とされているが、
男女共に本を贈りあうこともある・・ のだそうです。
ちなみに・・ このサン・ジョルディ(聖ゲオルギウス)
→「聖ゲオルギウスと悪竜」を建物全体に描きたかったのが、
ガウディのカサ・バトリョ の外観部分。
ドメネクとガウディ、守護聖人を建物に表すのだから
2人ともやっぱりカタルーニャを愛する 『 カタルーニャ人 』 なのですね。
(以上、長々しい文でしたが・・)
このような建築物がお好きな方には、絶対オススメ、です♪
※尚、カタルーニャ音楽堂の隣りの建物にはスーヴェニアショップがあり、
ここで購入の際、50ユーロ札は”拒否”していました。
レジに大きな金額の紙幣(=50ユーロ紙幣以上?)は置きたくないらしい。
(→結局クレジットカードVISAで支払い→パスポート提示要)。
※音楽堂併設のレストランのみの利用可(ココも美しい・・少し慌ただしいが・・)。
◆ユネスコ世界遺産(文化遺産)
バルセロナのカタルーニャ音楽堂とサン・パウ病院
UNESCO World Heritage
Palau de la Musica Catalana and Hospital de Sant Pau, Barcelona
ガウディのライバルともいわれる
リュイス・ドメネク・イ・モンタネールの最高傑作。
オルフェオ・カタラン合唱協会の依頼を受け1908年建設。
ドメネクはバルセロナ有数の印刷業者の家庭に生まれ、
25歳にして建築学校の教授に就き、
のちに国会議員としても活躍したエリートだった。
カタルーニャ音楽堂は、1997年、同じく
ドメネクによるサン・パウ病院とともに世界遺産に登録された。
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投稿日:2011/02/17