以下、中国の携帯番号を持ってなく、中国の携帯番号に結び付いた銀行口座を持ってない外人=多くの普通の日本人観光客を前提に記載...
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1.中国国鉄
2020年に中国国鉄の高鉄の切符と多くの客車列車の切符は電子化されて(航空券と同じである。・・・中国人がいかにも考えそうだが)、紙の切符がなくなった。この結果、何が良くなったかというと・・・外国人はパスポートだけあれば高鉄に乗れるようになった。これは画期的である。
具体的に言うと、高鉄は例えばTrip.comで予約すると、コロナ前は駅の窓口、または自販機で切符に交換の上、改札口では人力窓口でパスポートを見せて、切符で改札を通る必要があったが、今はTrip.comから列車番号や座席が記載されたメールが来るので、「座席番号の備忘録」としてそのメールを持っていれば、切符に交換する必要がなくなった。
待合室に入る所で「実名検査」があるが、パスポートを読み取る装置があり、そこで実名確認(=切符を持ってる人が入ろうとしている確認)をして、待合室に入り、改札が始まると、人民はIDカードと顔認証の装置にIDをかざして顔確認して通り、外国人、軍人、子供連れは、パスポート読み取り機も付いた特別な端末のところを通り、そこでパスポートを読み取らせたら改札を通れる。切符がサーバーの中なので、切符の確認、がなくなっている。こういう身分証を基にしたSF映画的チケットレスは好きではないが、日本でも実現してない「スマホ格納QRコード(長距離)チケット」を飛び越して(!)、完全チケットレスになってしまった。・・・・
切符を買う手段としては、Trip.comが一番簡単だが、欠点は
1.検索時に12306.com(中国国鉄のネット予約販売システム)に比べて、表示される列車が少ないようである。(理由は不明)
2.手数料が高い。(私は5%近く取られた)
これに対して、12306.comは今は外国のクレカを登録できて、外国人でも買えるようになり、アプリを窓口に持って行ってパスポート認証をすればアプリだけで乗れるらしい、のだが、これは試せなかった。ぜひやってみて、Trip.comの独占状態に風穴を開けたい(?)ものである。ちなみに「領収書」は発券機械が置いてあり、私は使わなかったが昔のあのブルーの切符ライクな領収書が出てくるらしい。
今回は上海站、南站、虹橋站、寧波站を見たのだが、前に言われていた「パスポートで買える自販機=中国IDだけでなくパスポート読取装置が付いた自販機」はどこにもなく(九広鉄道の西九龍站では見たことがある)駅で切符を買おうとすると、やはり人力窓口しか外国人は買えない。しかもどこの駅も大半の人力窓口を閉めており、虹橋站などあの広大な駅で窓口は二つくらいしかない。これは結果的にチケット電子化が影響しているのでは、と思うが、そういう意味からも、ネットで買った方がよい。
ちなみに相変わらずだが、高鉄のダイヤの正確さには恐れ入る。余裕時間を相当多めに取っているのが理由とは思うが、ヨーロッパの高速鉄道など問題にならない。新幹線よりも正確かも知れない、と思うが、あのスピードであの数を走らせるのは・・・とにかく感心する。
2.地鉄
今回は上海公共交通カードと深圳地鉄の「交通聯合マーク付き」の交通カードの二つを持っていった。「交通聯合」はこのマークが入っている中国全土の街の地鉄だったらどこでも乗れる、という日本の交通系ICカード(ちなみにこれは全世界でも初めての試みで、どこの国も各都市が勝手にICカードを作って相互利用できない事に苦慮している。)と同じ仕組みだが、コロナ前に徐々に広まっていたものの、実際に他都市で使ったことがなかった。
この深圳の「交通聯合」カードはもちろん上海でも使えたが、実力を発揮(?)したのが、寧波の地鉄で、わざわざICカードを買うのもどうかと思っていたら、「交通聯合」加盟地鉄で深圳のカードがそのまま使えた。
上海の地鉄はコロナ前にQRコード改札が徐々に普及していたが、今回は全改札機についていて、それを使うアプリ「Metro大都会」(日本人から見るとネーミングセンスゼロ、だが、中国人が見てもいいセンスとは思わない、と思う)の宣伝をしていた。このアプリ以外にもあるのかも知れないが、地鉄が関わっている公式アプリらしい。ただ、中国の携帯番号が要るようで、使うのは難しいとおもう。なぜかアップルストアでは出てくるのだが、グーグルストアでは出てこないので、日本のアンドロイドスマホを持ってる人はそもそもアプリのダウンロードに苦労すると思うが・・・
ただ、改札のところでQRコードを表示するのに苦労したり、きちんと読めずにブーが鳴ったりしている場面を何度もみたので、「大都会」の改札システムとしては、廃れるのでは、と思ったが・・・やはり「タッチ決済」の方が本命と思うが、そういう雰囲気はない。
公共交通カードはアリペイでチャージする機械があるので、実質的に日本のクレカでチャージして乗ることが出来るので便利になった。また、iPhoneは日本の物でも公共交通カードを仕込むことは可能。ただ、チャージをどうするかがいまいちはっきりしなかったので私は実験しなかった。また、アンドロイドも調べていない。これがきちんとスマホに乗れば、「大都会」など使わなくても、こちらの方が便利がいいはずである。ただスマホの公共交通カードを利用している人は、なぜかあまり見なかったが。
上海の地鉄はついに18号線まで出来ていて、乗換地点等はコロナ前の経験でなく、改めて勉強しなおした方が(?)いいような気がする。
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投稿日:2023/11/25