堂々とした白亜の建物のエントランスの向こうには、大都会とは思えないエレガントで優雅な時間が流れています。
ロビーに入ると、正面には大きな花が飾ってあり、わずか103室というホテルの規模を物語るように、その右側に小さなレセプションカウンターがあります。その奥左側にはティフィンルーム、右側にはラッフルズグリルがあり、正面階段奥からはレジテンスオンリーです。
ただ、以前はエントランスからホテルロビーまでは観光目的でも入ることが可能でしたが、現在はロビー内も含め、終日レジテンスオンリーになっていて、エントランスでスタッフが来訪者を確認、ロビーに観光目的で入る来訪者を極力制限したいホテル側の意向が伺えます。
なお、スタッフはレジテンス全員の顔を覚えるのはさすがに不可能なので、メインビル、特に2階や3階で写真を撮影しているとき、スタッフから「レジテンスの方ですか?」と尋ねられることがあります。この場合、部屋のカギを見せることで、相手もやさしい笑顔を返してくれます。
尤も、エレベーターを動かす時にカギが必要なので、たとえ敷地内の散策でもカギは持ち歩いた方がベストです。
滞在する部屋は、静かなパームコートに面したパームコートスイートが都会の喧騒から離れられお勧めです。コートヤードスイートは周囲の音が聞こえますが、こちらも気になることはほとんどありません。さらに、このスイートの1階は廊下を高い緑で囲っていますので、プライバシーも保たれています。
部屋の設備は、歴史を物語る古い家具、そして小さなブラウン管TVがパーラーと寝室に1台ずつあって、BOSEのCDプレーヤーが寝室TV下に、枕元にはアナログ時計が置いてあります。部屋自体は水回りも含め清潔に保たれており、ハウスキーピングも朝夕2回必ず清掃に入りますので、滞在中も快適さを損なうことはありません。
レストランは、メインダイニングのラッフルズグリルをはじめ、ハイティの他にカレーブッフェでも有名なティフィンルーム、同じブッフェスタイルでも種類が豊富なバー&ビリヤードルーム、コートヤードにあってシーフード料理が楽しめるラッフルズコートヤード、その他ロングバーステーキハウスなど、多くレストランがあります。ラッフルズですので価格はやはりそれなりですが、その分味は確かです。
その他、レジテンスしか体験できないことがたくさんあります。ホテルでありながら、その中で自宅のように寛げる場所、それがラッフルズホテルです。