太平洋航路の王道を確固たるものとする伝統と格式の太平洋フェリー
- 5.0
- 旅行時期:2023/05(約3年前)
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by 織田グレイシー道さん(男性)
宮城野・若林・名取 クチコミ:1件
実は過去に太平洋フェリーを幾度か利用した事があり、設備の豪華さやサービスの良さが印象に残っていた。
そこで日本海航路や瀬戸内海航路との比較や再評価を兼ねて、やっとかめ太平洋フェリーに乗って仙台で牛タンを食いに行く用件をこさえて「お得な食事付プラン」とやらにあやかる事にした。
往路が「きそ」で復路が「きたかみ」と何やら帝国海軍の水雷軽巡洋艦「木曾」「北上」のコンビとなったが、よもや青葉城で英霊顕彰館の参拝に繋がるとは予想だにしていなかった。
往路乗船の「きそ」は三菱重工下関造船所製の2005年就役で、新日本海フェリー「はまなす」と同世代で年季が入ってるが設備は豪華で至れり尽くせりの船である。
「はまなす」が圧倒的な速力で物流最優先なのに対し、「きそ」は圧倒的な設備力で旅客最優先なので対極の存在である。
(但しB寝台ボックス内にレジスター換気口が無いのが空調設備上で問題ではある)
その設備力にモノ言わせてシアターラウンジ「サザンクロス」で観た「トップガン・マーベリック」が船の絶妙な揺れと同期して臨場感満点だったのは言うまでもない。
復路乗船の「きたかみ」は三菱重工下関造船所製の2019年就役の新造船で、仙台~苫小牧航路に特化したカジュアル路線にシフトし、シアターラウンジや豪華エントランスが省略された代わりに先進的な宇宙船のような内装とザコ寝2等船室を全てボックスC寝台に移行してコスパに優れた仕様になったのが有難い。
何よりも外洋を航行しているにも関わらず瀬戸内海航路と遜色のない揺れと機関の振動が殆どなく、川崎近海汽船2021年就役の「シルバーブリーズ」とは格の違いを見せつけてくれる革新的かつ秀逸なカジュアルフェリーである。
全くコンセプトの異なる「きそ」と「きたかみ」に乗船でき、太平洋フェリーの船内設備の秀逸さはもとよりコスパに優れるバイキング飯や正確無比な着岸時間(むしろ15分前倒し)や日中発着で利用し易いダイヤ設定など名門大洋フェリーに匹敵する存在で、物流業者最優先で徒歩の乗船客が宿の確保を余儀なくされる深夜発着の新日本海フェリーとは対極の存在であると確信したのはもはや言うまでもない。
- 施設の満足度
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5.0
- コストパフォーマンス:
- 4.0
- 食事付プランが有難い(食事が約半額)
- 人混みの少なさ:
- 4.0
- 大型船舶ゆえ混んでいても船室に余裕あり
- 乗り場へのアクセス:
- 3.0
- 仙石線の中野栄駅から徒歩30分(2.5キロ)
- 車窓:
- 5.0
- デッキが解放されて前方以外180度見渡せる
クチコミ投稿日:2023/05/21
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