「蕎麦は打ち手のこだわりを感じながら食べるのが楽しい」byダンナ

4.0
旅行時期：2020/09（約5年前）

高千穂・五ヶ瀬クチコミ：1件

「水の清らかな高千穂では蕎麦が食べたい」とダンナがWEB検索で２店をリストアップ。
もう一軒の「天庵」さんは定休日ではないのに臨時休業されていたので、午後１時頃にこちらに伺いました。
駐車場に車を停め、庭を奥に進んでいきましたが、「営業中」と札はあるものの、入口の引き戸には鍵がかかっています。「ごめんください」と声をかけましたが反応はありません。
ダンナが電話をしてみると、年配の男性が出られて「では今からそばを打ちます」と。鍵を開けていただき、ようやく入店できました。

広めの座敷があり、４卓の座卓がありました。おそらく奥様と思われる年配の女性が私たちをその１卓に案内し、お茶を入れてくれました。
メニューを見ると、こちらの店が紹介された古い新聞記事がファイルされていて、その記事から計算すると現在ご主人は８０代後半のようです。
以前、蕎麦打ち体験をしたダンナの話では、そばを打つのは大変な重労働とのこと。私たちの親の世代の方に蕎麦を打っていただくのは申し訳ないという気持ちと共に、熟練の職人の打たれる蕎麦はどんな味だろうと楽しみになりました。

私たちが入店したすぐ後、上品な女性２人が入ってこられました。少しお話をしてみると、おばあちゃんとお孫さんの２人で香川県から車でいらしたとのこと。うどん県から高千穂にそばを！　粋ですね～。
その後も次から次へとお客さんがやってきて４卓は満席となり、その次に来た方は１時間後に予約、その次の方は諦めて帰っていきました。
私たちは「人を呼んでしまう」傾向があるのですが、私たちが店を開けさせてしまったために、熟練の蕎麦打ち職人さんにとっては急に忙しくなりすぎましたね。

さて、肝心のお蕎麦ですが、シンプルに山かけざると大ざるを頼みました。つなぎを使わない十割蕎麦ですから、つるっとした滑らかなものではありませんが、しっかりとした歯ごたえがあって、蕎麦自体の味わいとご主人のこだわりが感じられる逸品でした。
蕎麦通の方にお勧めしたいお店です。