絶好のロケーションにある桜の名所

4.5
旅行時期：2019/04（約7年前）

天童温泉クチコミ：8件

標高約240メートルの舞鶴山山頂までの公園で、山頂の広場は、山形盆地中部～北部が先の方まで見渡せる絶好のロケーションである。４月２０日前後（4月中旬後半から下旬前半）には、桜が満開となり、頂上部は埋め尽くさんばかりの桜に覆われるので、ぜひ、この時期に訪れることをおススメしたい。山頂の広場では、毎年この時期に「天童さくらまつり」が開かれ、広い盤面で行われる人間将棋は名物となっている。将棋のことは分からなくても、食べ物を売る出店もあって、祭りの賑やかな雰囲気や満開の桜は、将棋ファンならずとも、十二分に楽しめるものである。そばの無料配布なども行われていた。

なお、人混みはちょっと苦手で、落ち着いて桜を楽しみたいという方は、平日に訪れるとよい。ただし、出店はちょっと残っているが、祭りは行われていない。更に、頂上から西側の旧東村山郡役所のある方へわずかに下った所が穴場で、傾斜地なためか、祭りの最中でも訪れる人は少なく、平日は皆無に近い。それにも関わらず、頂上部に劣らず、桜で覆われている上、そこから眺める月山や葉山がきれいに映える。頂上の展望台からも月山や葉山の眺めが素晴らしいが、西側の斜面から眺める、桜に包まれた月山も見事なものだ。傾斜地とはいえ、ここに誰もいないのは不思議で、「人の行く裏に道あり花の山」とは、まさにこのことかと思った。

ちなみに、舞鶴山の東側の山塊（天童神社や天童城の跡がよく残っている方）には、桜はほとんど無い。東側はそれこそ、静かなもので、アップダウンのあるのどかな里山歩きが楽しめるので、トレッキングシューズ着用で臨みたいところだ。

アクセスは、車だと、舞鶴山北東側の愛宕沼の辺りから頂上の駐車場まで行くことができ、また、楽である。この道も途中、桜がきれいだった。なお、「天童さくら祭り」の際は、天童駅前から頂上までシャトルバスも出ているが、わずか２日間しかない。ほか、頂上部まで徒歩で訪れる場合は、何カ所かルートがあり、郡役所の裏手からは階段、建勲神社の前からは車道でアクセスできるなど、何カ所かルートがあるが、やはり、愛宕沼方面からが、途中、桜もきれいでオーソドックスな登り口であろう（歩道スペースが狭いのが難点）。訪れた時は幼稚園児の列ができていたので、子供たちに負けずに大人もぜひ自分の足で挑みたいものである。天童駅からも道なりで１～２ｋｍ、直線距離では更に近いため、高所でこれほどの桜の絶景が眺められるにも関わらず、アクセスのよい桜の名所と言える。駅からのアクセス面、規模、景色の素晴らしさをとっても、赤湯の烏帽子山公園よりも素晴らしく、どちらか迷ったのであれば、ぜひとも天童公園の方を推薦したい。