ミュージアムショップで売っているフォルテピアノのCDはお勧めできない

3.0
旅行時期：2019/04（約7年前）

by OE-343さん（非公開）

浜松クチコミ：2件

浜松の楽器博物館、魅力的な施設で、世界の楽器を見れるのは大変ありがたいのですが、やはり大手ピアノメーカーが本社を置く浜松と言う土地柄からか、やはりピアノなどの鍵盤楽器に関する展示が目立ちます。
それで、ミュージアムショップの一押しもそこのフォルテピアノ(古い時代のピアノ)で録音したCDのようです。ミュージアムショップの店内でも流れていて、それが受付ロビーにも聞こえてきます。しかし、私は、(業界から撤退した者なのでこんなこと書けますが) ミュージアムショップで売っているフォルテピアノのCDは一切お勧めしません。

18世紀から19世紀のピアノを使用し当時の音楽を演奏するのなら、楽器の持つ多彩な音色を駆使し、そしてそれを書く楽曲の作品構成、特にその和音進行の流れである和声や、それから導き出されるメロディーの歌い方を活かし、多彩な音色を出して、音を出すタイミングやその他いろいろを気をつけることにより、表情豊かに演奏さねばなりません。
しかし、この浜松市楽器博物館レーベルでフォルテピアノの録音をしている演奏者、全くそれが感じられないのです。私、そのような演奏、吐き気がする位、嫌いです。フォルテピアノの音と言うのは、浜松の博物館のCDの演奏者の演奏よりも、何百倍も何千倍も、何万倍も表情豊かに演奏できるものなんです。

あれで、「これがフォルテピアノの音なのか。」とは、決して思ってほしくありません。

かつて私が訪れたウィーンの楽器博物館で購入したフォルテピアノのCD、「フォルテピアノ専門家」ではない人の演奏でしたが、それなりに表情豊かなもので、一応満足しました(現在はもっとすごいものを聴いてしまったので、なんかいろいろ文句を言っていますが。。。) それ以降私がフォルテピアノに非常に熱心になったわけですが、浜松のCDの演奏者の演奏では決してそんなことはないでしょう。とにかく、浜松市楽器博物館のCDでは、フォルテピアノの魅力は伝わらない気がします。

では、ミュージアムショップでは何を買うべきか?と申し上げますと、信頼できる演奏家が素晴らしい演奏をしているものとして、ギターやリュートなどの楽器で演奏されたものが挙げられ、それらのCDで演奏しているT先生は大変信頼できる超一流演奏家の方です。なので、ピアノではなく、ギター(イングリッシュギターなど)のCDを買われることをお勧めします。

PS: 「じゃあ百倍も千倍も表情豊かな、古いピアノの演奏のCDのオススメは何?」と聞かれますと。。。まぁ、メッセージください。(旅行記書いたらフォートラ編集部から文句が来たので。。。)