三重県ご出身の戦没者を祀っています。
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- 旅行時期:2016/04(約10年前)
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by たかちゃんティムちゃんはるおちゃん・ついでにおまけのまゆみはん。さん(非公開)
糸満・ひめゆり クチコミ:207件
摩文仁の丘慰霊碑群の中腹部にある?三重の塔?は、三重県ご出身の沖縄戦戦没者2,600名と南方諸地域戦没者31,300名、その他地域戦没者19,100名の53,000余名を合祀する都道府県別慰霊塔のひとつとして昭和40(1965)年6月26日に建立されました。
最近伊勢志摩サミットのニュースなどで三重県が紹介されているので、見る人が見ればすぐに「あっ三重県だ!」とわかる位県の歴史に基づいた造りをされています。伊勢神宮やその周辺をモチーフにした三重の塔敷地、そこに敢えて浮かないように?磨き上げられていない石?の重厚感をあてて全体が纏められています。通常塔の他に付属するものを作れば作る程当初は纏まっていたものがだんだんとまとまり感を失ってくる。それが良しと思って行った改修を行えば行う程にバラバラになってくるように思えます。しかし三重県の場合、次の展開が素人目にもわかるような感じを受け、結果誰が見ても?三重の塔?という印象を受けます。勿論これは伊勢という歴史ある場所を持つ最大のメリットのように思えます。
そして三重県の場合慰霊塔を管理する三重県遺族会の活動がこまめに報告されており、私と同じ戦没者遺族の孫の世代が遺族会代表に選出されたことなどが書かれていました。故郷を遠く離れて戦没した郷土出身の兵士の御霊を慰霊するため、激戦が行われた沖縄の地に挙って慰霊塔を建てたものの、年月には人間は勝てないという自然の摂理にぶつかり、将来的な慰霊碑の存亡が危惧されているのは確かな話です。そのような中で遺族会の会員不足にならないような活動をしていることは、やはり他の都道府県でも必要となってきているのではないでしょうか。
しかし活発な活動をされていても、それが逆に目立ってしまい疑問に思うことも出てきます。三重の塔に於ける合祀者数は、他の都道府県別慰霊塔合祀者数に比較するとかなり多いことに気付きます。これを三重県が発表したデータに照らし合わせると、内地戦没者2,194名と外地戦没者44,189名となっています。このデータの違いが何を示しているのかは、その他地域には銃後の市民が含まれていることなどが挙げられます。勿論戦没者慰霊塔である以上戦争によって亡くなられたすべての方々の慰霊をする場所であることには変わらないのですが、やはり例外的な記述をすると正しく書いているのに誇大解釈をされてしまうことはあるように思いました。
数字の問題はともかく、やはり一見するだけで○○県がわかる慰霊塔には、一度訪ねて同じ体験をして貰いたいと思います。
- 施設の満足度
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5.0
- 利用した際の同行者:
- 一人旅
- アクセス:
- 5.0
- 平和記念公園駐車場から徒歩15分。園内周遊バス利用が便利。
- 人混みの少なさ:
- 5.0
- 平日午後はどなたもいらっしゃいませんでした。
- バリアフリー:
- 3.0
- 凹凸はかなりあります。
- 見ごたえ:
- 5.0
- 「あっ!三重県だ!!」が体験できます。
クチコミ投稿日:2016/05/31
いいね!:7票
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