五重塔に秘められた技術力
- 5.0
- 旅行時期:2015/03(約11年前)
-
-
by モッサンさん(男性)
日光 クチコミ:27件
一ノ鳥居を潜ると左手に高さ38mの少しこじんまりとした五重塔がある。1650年に小浜藩主から奉納され、その後火災にあい現在のものは1818年に再建されたものである。2012年5月から「五重塔初重内部心柱特別公開」が始まり現在も延長で公開されている(いっそのこと「特別」は外してはと思う??)。塔の横の拝観受付で300円を払うと、五重塔の裏側から初重(一層目)の内部と心柱が礎石から浮いている様を確認することが出来、また一層目の周囲東西南北の四面には3種類ずつ十二支の彫刻がされており、その全てを確認することが出来る。拝観受付の横に五重塔の断面図の説明板があったが、普通の観光客には何の理解の助けにもならないだろう。寺院建築物に当たるこの五重塔は構造に大きな特徴があって、一つ目は五重塔の真ん中を貫く心柱は最上部にある相輪を支えているだけで、他の各重を構成する部材とは繋がっていない。二つ目は五重塔の各層は一重毎に箱枠に屋根がついたようなものを積み重ねただけで夫々は緊結されていない。三つ目は直径60?ある心柱は、四重目から鎖で吊り下げられ底部は礎石から浮いており、心柱は各層の中央部を閂(かんぬき)のように貫いている。つまり非常にフレキシブルな構造体であることがわかる。恐らく経年変化による建物の自重と収縮等による狂いを避けるために産み出された工法が、結果的に地震にも強いという付帯効果を産みだしたのではないかと感じる。この五重塔以外に心柱を吊り下げる懸垂工法がとられた建造物がないか調べたところ江戸時代後期から明治期にかけて日本の木造多層塔建築で用いられた独自の工法であることが記載されていた。このことからすると恐らくこの東照宮五重塔に懸垂工法が採られたのは、創建時ではなく焼失後の再建時なのではないかと思えた。
- 施設の満足度
-
5.0
- 利用した際の同行者:
- 家族旅行
- アクセス:
- 5.0
- 人混みの少なさ:
- 5.0
- 見ごたえ:
- 5.0
- 東京スカイツリーも五重塔の耐震システム を応用して設計されたとか
クチコミ投稿日:2015/03/24
いいね!:0票
利用規約に違反している投稿は、報告することができます。 問題のある投稿を連絡する