絶景の麓を、世界有数の動脈回廊が存在することに感慨。
- 4.0
- 旅行時期:2010/04(約16年前)
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by fmi(ふみ)さん(男性)
清水 クチコミ:1件
さった峠(薩埵峠)というのは、現在こそ静岡県静岡市清水区にあるが、数年前までは、静岡県清水市と由比町との境界となっていた、旧東海道の峠である。
数ある東海道の峠の中で、この峠は駿河湾に突き出た山の断崖絶壁の上を通ってるため、海に面し、興津側から登ると、目の前に富士山がそびえる東海道屈指の絶景である。
多くの写真や絵ハガキなんかの題材になってるので、どんなイメージか想像はたやすいと思うが、駅から歩いて行くとなると、相当距離がある。興津駅から3km以上、由比駅からも3km以上のちょうど中間点で、おまけに標高は90m。
興津駅から東海道線沿いに東京方向に歩き、国道52号に入って北上、適当な橋で興津川を渡り、東名高速のあたりまで行くと、東名高速に沿って旧東海道が続く。東名高速はトンネルに入るが、旧東海道はぐんぐん坂を上っていく。一応車も入れるが、1車線あまりの道。ハイキングコースも沿っており、一番見晴らしのいいところにちょっとした展望台もある。峠を越えると、あとは、東海道線に沿って坂をひたすら降りる道。
現在の国道1号線(富士由比バイパス)、東名高速、東海道線は、すべてこの峠の麓を通る。東名だけトンネルに入り、東海道線と国道は海沿いに通っている。要するに、峠から眼下に、わが国、いや世界最大の幹線を見下ろすのだ。高速と国道には大型車がひっきりなしに走っているのが、まるで模型のように見える。時折大きな音をたてて長い編成の貨物列車も走っていく。富士山を目の前に風光明媚な断崖に大動脈が走ってるのは、何かシュールだが、東海道には、こういう景色が意外に似合うのだ。箱根にしろ、関ヶ原にしろ。
経済活動と絶景が両立する所というのは、世界あちこちにあり、韓国の秋風嶺、ドイツのリューデスハイムなんかその典型。ただ、海も山も見えるという所は、あまりないのではないか。おまけに海を見れば、清水港に出入りしたり、太平洋を航行するコンテナ船まで見える。
ハイキングに行く場合は、興津駅から由比駅へ歩くことをお勧めする。逆は富士山に尻を見せて歩くことになる。また、富士山は気まぐれで雲に隠れたりかすんでたりすることも多い。峠には休憩場所もあり、名産の取れたての蜜柑が直売されている。周りは蜜柑畑、蜜柑輸送のモノレールも斜面を通っている。
ここには3回ほど訪れており、1回は東海道線の貨物列車撮影のために訪れたがその時は富士山が良く見えなかった。
- 施設の満足度
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4.0
- 利用した際の同行者:
- 一人旅
- アクセス:
- 2.0
- 東海道線由比駅、興津駅のちょうど中間、バスも無い。もっともハイキングをするにはもってこいの距離。
- 景観:
- 5.0
- 街道一の絶景。
- 人混みの少なさ:
- 2.5
- ハイカーは結構多い。
- バリアフリー:
- 2.0
- 急坂多し。道も狭い。
クチコミ投稿日:2012/10/04
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