「人が死ねばお山へ行く」で名高く、イタコが霊をおろす日本三大霊山「恐山」
- 3.5
- 旅行時期:2012/05(約14年前)
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by riverwillさん(女性)
下北半島 クチコミ:8件
今からおよそ1200年前、慈覚大師円仁によって開かれた霊場「恐山」。
正式名称は「恐山菩提寺」。
本尊は延命地蔵菩薩、本坊は曹洞宗円通寺となっています。
開山は例年5月1日午前6時~10月末日まで。
それを狙って、5月1日午前6時ちょっと過ぎに到着したのですが、
改めて今回下北の観光ガイドサイトを見たら、
今年は雪解けが早く、開山は4月28日だったとか…ガーン(◎O◎;)
それだったら4月28日に行けばよかった~、とやや後悔。
それはともかく、
イタコで名高いこの霊場、しかしイタコさんは連日いるわけではなく、
夏の恐山大祭など年2回大きなイベントに登場するらしいです。
今回、ほぼ開山と同時に早朝入山した私は、
中央に坐する「本尊安置地蔵院」にて御坊様方の朝の読経を眺めていると、
手招きされて「参加していいよ」と中に引き入れてもらえ、
ありがたい住職の説法とお話も伺うことが出来ました。
「開山と同時にいらした人の中に、今回の震災で親族を亡くした方がおりまして、
イタコの人に是非その亡くなった方を呼んで欲しいとおっしゃられていましたが、
故人への何よりのご供養は、その人のことを忘れず常に心に想うこと、
思い出してあげる、記憶しておく、ということです」
というようなことをおっしゃっていたのが印象的でした。
脳裏に焼き付いて離れない衝撃的な大震災も、1年が経ち、
しかも離れた東京にいると、
当初よりは、確かに震災意識が薄れていくのを感じていました。
住職の深いイイお言葉を胸に収めつつ、
ありがたい菩薩様や如来様に手を合わせてお詣りし、
時間もないのでサッと寺を出て、恐山の地獄めぐりをスタート。
参拝は、順路通りに行けば所要時間は約40分。
とはいえ、朝が早すぎてほぼ誰もおらず、
正規ルートが分からなくなり、時々ルートから外れてしまいました。
亜硫酸ガスの蒸気が岩の隙間のあちこちから噴出し、
異様なにおいと空気が漂う荒涼としたこの岩場は、
まさに地獄のような景色。
でも、四方を山に囲まれ、
賽の河原の向こうに優美な円錐形の宇曽利山をたたえる湖があり、
景色は想像以上に抜群です。紅葉シーズンはかなり美しいようです。
入山した方は、無料で入れる恐山温泉が用意されていますが、、
朝が早すぎて女性は誰も入っておらず、(男性は声が聞こえました)
中を一枚激写。
入浴は時間がないので足湯だけにしてしました。モッタイない。
やや熱め、でも慣れてくるとよい湯加減、肌がすべすべになる感触。
霊験あらたか、薬効あらたか、ありがた尽くしの霊場温泉です。
朝の7時過ぎには、だいぶ観光客も増えていました。
入口近くの売店も開き始め、恐山アイスを食べたかったのですが、
タイムアウトで8時前には青森市内に向けて出発。
むつ市に向かう恐山海道の途中で、
これまた霊験あらたかな長寿の水を発見。
「冷水(ひやみず)」と呼ばれるこの湧水は、
「ここが俗界と霊界の別れで、冷水を1杯飲めば10年、
2杯飲めば20年、3杯飲めば死ぬまで若返るという
不思議な水」と言われているそうです。
水筒に入れて、たくさん飲みました♪冷たくて美味しいです。
そして、これで長生きできそうです。
- 施設の満足度
-
3.5
- 利用した際の同行者:
- 一人旅
- アクセス:
- 3.0
- むつ市から車で約30分。薬研温泉から道が開通していたら車で約15分。
- 景観:
- 4.0
- 荒涼とした恐山境内に反して、周囲を囲む山々や宇曽利湖の景観は絶景です。
- 人混みの少なさ:
- 3.5
- 開山当初はまだ寒いのか人はまばら。
- バリアフリー:
- 3.0
- 境内は整っていますが、地獄めぐり(?)は岩場なのでしんどいです。
クチコミ投稿日:2012/05/21
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