ここは島に行ってみたいと思ったきっかけでもある場所。多くのパンフレットや旅行雑誌では「まるで月面」と表現されていましたが、...
続きを読む期待以上に神秘的な場所で感動しました。アクセスは周遊道路沿いに看板があるのですが、ちょっとわかりにくいので見逃す可能性が高いです。ナビで場所を確認しつつ、近くになったら陸側に曲がる道を探しました。駐車場があるので車を停めて徒歩で向かいます。裏砂漠をワイルドに走行する四駆車も見かけましたが、レンタカーは禁止されています。
10分ほど歩くと周りの草木がなくなり、一面真っ黒な砂とチリの世界が広がります。私たちが訪れた日は風が強く、さえぎるものがないこの場所は立っていられないほどでした。渦巻く雲とドス黒い空が、まるで私たちを寄せ付けないようにしているようでした。その空まで黒い砂の世界が広がります。ぼんやりと明るい空を目指し小高い丘を登ると、その先には濃い緑色をした三原山がずっしりと構えていました。眼下に広がる荒野にはところどころに低い木や草が生え、かろうじて生き延びていました。植物さえ根を生やさない、地中から吹き出て覆われたこの砂の世界に立ち、人間のスタート地点に戻ったような気持ちになりました。(勝手に。w) とてもエネルギーをもらえる、そんな場所です。
帰り際、傾斜にひっそりとたたずむ慰霊碑を見つけました。これは1952年4月9日に日本航空機が墜落し命を失った37名を追悼したものです。バラバラになった機体とともに、この砂地に埋もれた人々を想い、胸が痛くなりました。ここは彼らと、彼らの家族や友人の心が帰る、神聖な場所でもあるのだなぁと思いました。そんな場所にお邪魔させていただき、身勝手にも心の旅をさせていただき、申し訳ない気持ちと、感謝の気持ちでいっぱいです。是非、行ってみてください。
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投稿日:2012/07/12