2017/06/21 - 2017/06/21
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そんごくうさん
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皆さんは「モーターショー」に行ったら、どこをメインに観に行きますか?
華やかな輸入車?それともカッコいい二輪車?はたまた最新のコンセプトカーですか?
私はトラック・バス等の「商用車館」と、サスペンションやマフラー、トランスミッションやブレーキ・各種パーツ等を展示している「部品館」です(笑)。
しかも中学生の頃からです!
そういった方々に(のみ?)楽しさが伝わる「ブレーキ博物館」に行ってきました!
- 旅行の満足度
- 4.5
- 同行者
- 一人旅
- 交通手段
- 自家用車
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東北自動車道 羽生I.C.を降り、車で10分くらいの所に看板があります。
-
14時半。
着きました。
「曙ブレーキ工業株式会社 Ai-City(本社)」です。 -
本社の外観も素晴らしいです。
来客用駐車場に車を停めて、敷地の北側へ歩いていきます。 -
本日の目的はココです!
「Ai-Museum ブレーキ博物館」です。
こちらは開館時間が「毎週水曜日の14~16時」の2時間のみという、極めて訪れるのが困難な博物館です(苦笑)。
「本当に見たい奴だけ見に来るがよい」と言われているようで、こちらの本気度が試されます。
しかもこの日は猛烈な雨が降っていて、守衛さんも「こんな日に見に来るヤツはいないだろう…」と思ったのか、しっかり施錠されておりました(笑)。 -
守衛さんにお願いして開けてもらい、中に入りました。
入り口で入場時間や氏名・目的等を記入し、見学開始です。
当然ながら、私がこの日の入場者第一号です!
「見終わったら声かけてねー」という言葉を残し、去ってゆく守衛さんwww
完全に貸切状態です! -
館内はこんな感じです。
ここは元々製造工場として稼働していたものを、ブレーキ博物館として整備し直しています。
なので、こぉ~んなに広いです!
でも来場者は私一人だけwww
ちょっと寂しいです。 -
早速 順路通り見ていきます。
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まずは会社の沿革などから。
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創業から1950年代。
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60・70年代。
この辺から最上段にある写真の車の記憶が出てきます。 -
80・90年代。
青春時代真っただ中でしたなー。 -
2000年代に入ります。
この辺になってくると、オッサンとしては「つい最近」な気がしますね。 -
最後は2010年代です。
これからもパネルが足されていくことでしょう。 -
反対側には鍬入れ式に使ったスコップや、歴代の事業所の銘板が展示してあります。
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社名・社章の由来も。
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ここから製品の展示です。
まずはブレーキについて基本構造を学びます。 -
ブレーキの歴史です。
なるほど。
大昔は手でチェーンを引っ張って車軸の回転を止めていたのですね。
大変だぁ~。
バンド式ブレーキも懐かしいです。 -
こちらは摩擦材の歴史。
古い車は枕木材で車を止めていたのか!
そりゃスピードを出し過ぎたら炭化するわけだ。
興味深いですなー。 -
その先には日産マーチのカットモデルが展示してあります。
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曙ブレーキ社の製品がどこに使われているのか、ボタンを押すとランプが点灯するようになっています。
この写真でも、Aピラーの向こう側に黄色いランプが点灯しているのが見えます。 -
パッドやライニングの素材・製造方法の展示です。
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このように作られるそうです。
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パッドの素材。
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完成品です。
乗用車用パッド(画面左側)から大型トラック用ドラムシュー(画面上部)までいろいろあります。 -
歴史順にディスクブレーキが展示してあります。
左:新しい ⇔ 右:古い です。 -
古いディスクブレーキ。
採用例として、510ブルの写真がありますね。 -
もう少し新しいディスクブレーク。
採用例としてカローラとレオーネの写真が使われています。 -
スポーティーカー向けブレーキです。
左:日産 フェアレディZ用
中:日産(インフィニティ) スカイライン用
右:シボレー コルベット用
…です。 -
代表してコルベット用の6ポッドキャリパーを。
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その隣にはトラック用のディスクブレーキキャリパーがありました。
これは「日野デュトロ」2~4t積クラス用ですね。 -
左が4~6t積クラス用、右が10t積クラス用のキャリパーです。
トラックの部品は全てにおいて大きいので見ていて楽しいです! -
キャリパー上部には品番と共に曙ブレーキのマークが刻印されています。
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続いてはクラッチです。
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クラッチのカットモデルです。
構造がよくわかりますね。
私も欲しいぃぃ~。 -
体験コーナーもありますよ。
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新旧のローターの重量の違いを体感できるコーナーです。
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まずは従来型から。
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まあ、こんなもんですかね。
裏側には重量が記してあります。
6.8kgです。 -
続いては新型のローターです。
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おっ、軽い!
こっちは3.6kgだそうです。
バネ下重量の軽減に役立ちそうです。 -
次は二輪用のディスクブレーキの体感コーナーです。
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レバーを持って、フライホイールを回して…
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ブレーキレバーを握ります。
小気味良く効きます!
しかし、自分で写真を撮りながら、一人で回して一人でブレーキ掛けて「おおっ、効いたぞー!」って、何をやっているんだオレはwwwwwww
何だかアホっぽいですな(笑)。
皆さんは是非複数人で行かれて役割分担をしてやってみてください。 -
作業ラインのミニチュアもあります。
曙ブレーキの若手社員の方々が作成したそうです。
モニターをタッチすると動き始めます。
よく出来てますよー。 -
イチオシ
こちらは「流体式リターダ」です!
エンジンブレーキや排気ブレーキの補助の役割があります。
私が大型トラックを運転していた頃は、まだこのような装置はありませんでしたが、当時乗っていた日デのレゾナのエンジンはV10・19000cc・370馬力だったので排気ブレーキの効きも強烈でした。 -
カットモデル。
トルクコンバータに構造が似ていますね。
流体式リターダの作動イメージとしては…
通常時:流れるプールでみんなと一緒に流れて楽しいな~♪
作動時:流れるプールだが俺様だけは流れに逆らって踏ん張るぞっ!
…みたいな事なのですが…皆さんお分かりいただけましたかね?
あまり正しく伝えられた自信がないので、詳しくは各自でお調べいただきたいです…。 -
ここからは世界中での活躍の展示コーナーです。
世界中の曙ブレーキの工場と拠点、それぞれの生産地で作られている部品です。 -
世界の中での高性能ブレーキの歩み。
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まずは「マクラーレン」です。
「P1」という約1億円(!)もする車に採用されているようです。 -
ご存じない方のために、こんな車です。
詳しくは↓のマクラーレンのサイトからどうぞ!
https://cars.mclaren.com/jp-ja/legacy/mclaren-p1 -
こんなすごい車に採用されているのですね!
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こちらはマクラーレンのF1マシン、「MP4」のブレーキです。
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MP4のキャリパー。
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ディスクを横から。
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ポルシェの911とパナメーラ、マカンにもパッドが採用されているようです。
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ニュルの24時間耐久レースで使われたブレーキの実物です。
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その傷跡が迫力がありますね!
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この写真のポルシェに採用されたようです。
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他にもMTBや…
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ホンダCBR1000RRにも採用されています。
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CBR1000RRのキャリパーのアップ。
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今度は二輪車のブレーキコーナーです。
ヤマハのバイク用のブレーキが展示してあります。 -
二輪用のブレーキの構成部品です。
大小様々な部品から出来ていますね。 -
その隣にはテストコース関連の展示があります。
下のほうに映っているのは、左側の緑色の床材がセラミックタイルで、水を撒いて低μ路(μ=0.10)を再現するためのものです。
その上に乗っている濃い緑色の袋はテスト車の重量調整用の砂袋です。
右側の黒っぽい床材は輸入玄武岩タイルで水を撒いて中μ路(μ=0.25)を再現し、圧雪路を想定してのものです。
その上のメータのようなものは「簡易現速度計」です。 -
さらにその隣にはセンサーやら計測器やらの制御系部品の展示です。
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車だけではなく、鉄道用のブレーキも扱っています。
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こちらは新幹線用のブレーキです。
超デカいです! -
どのくらい大きいのか比べてみました。
一般的な大きさのカード、オレンジ色の「ブックオフカード(←これしか比較対象物を持っていなかったのでw)」と比べてみてください。
すごいですねー! -
一般的な乗用車が100km/hで急ブレーキを掛けると0℃の水2リットルが沸騰するエネルギーだそうですが、新幹線のブレーキは家庭用の浴槽2杯分が一瞬で沸騰するくらいの熱量だそうです!
凄すぎます! -
こちらは一般的は電車のブレーキです。
パネル上段の「路面制輪子」、反対側のホームに停まっている電車の台車を見たことがあると思いますが、車輪に押し付けるようにして作動するタイプのブレーキです。
パネル中段の「ブレーキライニング」、ディスクブレーキのものですね。 -
実際の電車のディスクブレーキの写真です。
JR東日本の通勤形車両205系です。 -
これは私が乗っているハマー(H1)のインボードディスクブレーキです。
上の写真の電車と同じような構造で、ホイール内ではなく、車軸上にブレーキが設置してあります。
ハマーにはCTIS(走行中に運転席からタイヤの空気を抜いたり入れたりできる装置)やハブリダクションを採用しているため、普通の車のようにホイール内にブレーキが収まらないためです。 -
路面制輪子です。
制動だけでなく、車輪を削らず、尚且つ車輪が線路と当たる面を清掃する効果もあるそうです。 -
こちらも実際の電車のブレーキの写真です。
車輪の左側から制輪子を押し当てて停車しています。
車両はJRの205系です。 -
これは「鉄道」といっても、ちょっと特殊な、八草⇔元・愛知万博会場⇔藤が丘を走行している「リニモ」のブレーキです。
通常走行時は電磁ブレーキを使い、停止直前くらいのスピードになったり、非常時等にこちらの油圧ブレーキを使うようです。
「何を挟んで止めるか」が違うだけで、基本的な構造はディスクブレーキと同じですね。 -
このパネルの左側の車両が「リニモ」です。
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産業用機械のブレーキ各種です。
風力発電装置やロープウエイ用のブレーキ等が展示されています。 -
その中からKATOのラフター用ブレーキ。
6ポットです。
これもあの巨体を止める必要があるのでキャリパーも巨大です。
またしてもブックオフカードとの比較ですが、大きいですね。 -
「『ラフター』って何?」という方、こんな形のクレーン車です。
我々の業界では「象さん」と呼んでいました。
「ラフテレーンクレーン(ラフ=荒れた・テレーン=地形・クレーン=起重機)」の略称で、荒れた不整地等を走行することが出来るクレーン車の事です。
四輪駆動で四輪操舵(しかも同位相・逆位相)なので、あの巨体の割には狭い工事現場でも比較的すんなり入っていけます。
現場内で ゆっくりカニ走行している姿はなかなかカワイイです♪ -
フォークリフト用もあります。
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フォークリフト用のドラムブレーキです。
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コマツのフォークリフト用です。
説明書きによると「2リーディングを対向方向に2個配置してある」そうです。
結局「リーディングトレーリング」と同じなのか?
それとも「デュオサーボ」なのか?
いや、やっぱり「2リーディングが2つある」のか?
これは面白い構造です! -
そんなこんなで たっぷり1時間半、ブレーキまみれになり、大満足でした。
閉館時間になり、退館時間を記入するためノートを見たら、本日の入場者は結局私一人だけでした!
マニア度200%のこのブレーキ博物館、皆様もぜひ訪れてみてくださいね~。
↓東京・錦糸町のブレーキ博物館の旅行記はコチラ!
https://4travel.jp/travelogue/11255243
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