2016/05/10 - 2016/05/10
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j-ryuさん
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☆福島県の季節の移り変わりを山野草や風景を中心に紹介している「福島・四季・彩々」
このシリーズは回を重ねてもうPart,56になりました。
春は様々な花が一斉に咲き出し自然好きには紅葉の時期とともに一年で忙しい季節です。
その世話しなさもそろそろ終盤、花から新緑の季節に移ろうとしています。
新緑は華やかさこそ花には適いませんがあっという間に散ることもないので
急かされることもなくのんびり自然に身をおくことができ
本当の意味で一番癒される季節かも知れません。
しかし、いくら美しい新緑でも緑の写真だけでは絵にならないので
晩春の花を追っかけながら緑爽やかな行く春を満喫したいと思います。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- 交通
- 5.0
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 1万円未満
- 交通手段
- 自家用車 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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☆コミヤマカタバミ(小深山傍食/カタバミ科カタバミ属)
天栄村羽鳥湖高原、立矢川渓流でコミヤマカタバミが見頃でした。
コミヤマカタバミはこの春Part,55で一度紹介済みですが
立矢川渓流のコミヤマカタバミはハナビラの形状が違うので改めて紹介します。
コミヤマカタバミ(小深山傍食/カタバミ科カタバミ属)は北海道〜九州の
山林や渓流沿いのやや湿り気のある半日陰に自生します。
平地の道端などで良く見かける黄色いカタバミの仲間ですが
希少性からすれば天と地ほどの差があります。
黄色いカタバミは抜いても抜いても生えてくるやっかいな雑草ですが
コミヤマカタバミは山あいの限れれた場所にしか自生しない貴重な山野草です。
コミヤマカタバミの花や葉の大きさは黄色いカタバミの2〜3倍ほど大振りです。
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☆コミヤマカタバミ(小深山傍食/カタバミ科カタバミ属)
こちらは旧・岩瀬村、大滝川渓流のコミヤマカタバミでハナビラに丸みがありますが、立矢川渓流のハナビラは細長です。
どちらの渓流も奥羽山系ですが分水嶺からすると大滝川渓流は太平洋水系
立矢川渓流は日本海水系。
それがハナビラの形状の違いに影響があるのかは不明ですが
お互いそう遠くない自生地でこれだけの差異があるのは不思議です。
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☆コミヤマカタバミ(小深山傍食/カタバミ科カタバミ属)
カタバミの語源は閉じた葉っぱが半分に見えるからとか
半分かじられたように見えので片食みとからきたと言われます。
コミヤマカタバミの仲間にはミヤマカタバミやオオミヤマカタバミがあり
コミヤマカタバミの小葉は丸みがあり、ミヤマカタバはやや角ばっています。
またコミヤマカタバミの根は細長く伸び、ミヤマカタバミは太くずんぐりします。 -
☆コミヤマカタバミ(小深山傍食/カタバミ科カタバミ属)
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☆アオバナキクザキイチゲ(青花菊咲一華/キンポウゲ科イチリンソウ属)
立矢川渓流では白いキクザキイチゲは終わっていましたがアオバナキクザキイチゲ(青花菊咲一華/キンポウゲ科イチリンソウ属)は咲いていました。
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☆アオバナキクザキイチゲ(青花菊咲一華/キンポウゲ科イチリンソウ属)
アオバナキクザキイチゲは白いキクザキイチゲの変種とされ
雪深い日本海側で多く見られます。 -
☆オトメエンゴサク(乙女延胡索/ケシ科キケマン属)
羽鳥湖高原の立矢川渓流沿いではオトメエンゴサクも花盛りでした。
オトメエンゴサク(乙女延胡索/ケシ科キケマン属)は以前は本州に自生するエゾエンゴサクに分類されていたこともあるそうですが、現在は本州日本海側の多雪地帯に分布する日本固有種とされます。
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☆オトメエンゴサク(乙女延胡索/ケシ科キケマン属)
本州〜九州に分布するヤマエンゴサクが花序の付け根にある托葉の葉縁の切れ込み(ギザギザ)が明瞭なのに対しオトメエンゴサクの托葉には切れ込みが無いので
本州のエゾエンゴサクの仲間とされたようですが、エゾエンゴサクと比べると
オトメエンゴサクの草丈は小さく花色も北海道のエゾエンゴサクに比べると全体的に薄い色合いです。
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☆ササバエンゴサク(笹葉延胡索/ケシ科キケマン属)
ササバエンゴサクやヤマエンゴサク。托葉の葉縁に明らかな切れ込みがあり
小葉は全体に丸みがあります。
花色は青紫、水色、赤紫、など多様ですが白花はまだ見たことがありません。 -
☆オトメエンゴサク(乙女延胡索/ケシ科キケマン属)
草丈は全般に小型で花数は少なめ、花色は白、青紫、水色、赤紫、と多様です。 -
☆ハシリドコロ(走野老/ナス科ハシリドコロ)
立矢川渓流沿ではハシリドコロの群生も花盛りでした。
ハシリドコロ(走野老/ナス科ハシリドコロ)は本州〜九州の山あいの渓流沿いなどに群生し朝鮮アサガオと同じようなアルカロイド系の有毒植物です。
誤食すると走りまわって苦しむことが、名前の由来だそうです。
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☆ハシリドコロ(走野老/ナス科ハシリドコロ)
漢字の“走野老”を見てどこかで見たような・・・
と、感じた人は時事に鋭いですね。
そう、東京オリンピックの新エンブレムのデザイナーが『野老』(ところ)さんでした。
その語源はヤマノイモ科の蔓性植物で。根茎にひげ根が多く、これを老人の髭に例えて野老(やろう)とよび、正月の飾りに用い長寿を祝ったり、根茎をあく抜きして食用にすることもあるそな。
でも、ハシロドコロとヤマイモ科のトコロは全く似ていないので
おそらく関連性は薄いのかなと・・・・ -
☆ハシリドコロ(走野老/ナス科ハシリドコロ)
ハシリドコロは5月頃に釣鐘状のチョコレート色の花を咲かせ、
7月頃には地上部は枯れて休眠します。
生薬は「ロートコン」といい、根茎や根を乾燥させ少量を鎮痛、胃酸過多、胃痛、胃痙攣などに利用するそうですが
劇薬なので素人は手を出さない方がいいそうです。 -
☆ハシリドコロ(走野老/ナス科ハシリドコロ)
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☆イカリソウ(碇草、錨草 /メギ科 イカリソウ属 )
近くの里山でイカリソウが見頃になりました。
イカリソウ(碇草、錨草 /メギ科 イカリソウ属 )は主に北海道〜本州の太平洋側の山林に多く自生し、花の形が船舶の錨(いかり)に似ているのでイカリソウと呼ばれています。
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☆イカリソウ(碇草、錨草 /メギ科 イカリソウ属 )
花色は薄いピンクが多数ですが、まれに白花もあり
地方によっては黄色もあります。
イカリソウ属は25種ほどがアジアから南ヨーロッパにかけて分布します。 -
☆サクラスミレ(桜菫/スミレ科スミレ属)
イカリソウのそばではサクラスミレも花盛りでした。
サクラスミレ(桜菫/スミレ科スミレ属)は桜色からではなく、
花びらに桜のような窪みがあるので名付けられたようですが、
あまり桜の印象はしないですね(^^);
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☆ラショウモンカズラ(羅生門蔓/シソ科ラショウモンカズラ属)
隣り村の渓流沿いでラショウモンカズラ(羅生門蔓/シソ科ラショウモンカズラ属)が見頃です。
ラショウモンカズラ本州〜九州の山間部の少し湿った川沿いなどに自生し
草丈は30cmくらい花の大きさは3〜4cmほど、シソ科の中では最大級の花です。
ランナー(匍匐・ほふくけい)で増え群生を作り、ラベンダー(シソ科)に似たいい香りがします。 -
☆ラショウモンカズラ(羅生門蔓/シソ科ラショウモンカズラ属)
名前の由来は平安中期の頃、京都朱雀大路南端にあった羅生門に棲みついた鬼が夜な夜な悪さをし人々を困らせていたので
源頼光(みなものよりみつ)の家臣の渡辺綱(わたなべのつな)が
その腕を斬り落とし鬼を退治したそうな。
その鬼の腕に似た花というので羅生門蔓と名づけられたそうです。
鬼の腕に似ているとはあまりな例えですが、よ〜く見てみると確かに唇弁には毛が密生し、ラッパ状の花の側面は筋肉のような筋模様があり筋肉隆々の鬼の腕に見えないこともないかも(^^ゞ。
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☆モモイロラショウモンカズラ(桃色羅生門蔓/シソ科ラショウモンカズラ属)
稀にピンク色もあります。白花も極稀にあるそうですが、まだ見たことがありません。 -
☆ホタルカズラ(蛍蔓/ムラサキ科ムラサキ属)
近くの里山でホタルカズラ(蛍蔓/ムラサキ科ムラサキ属)が見頃になりました。
日本各地の明るい山林に自生しますが、数はあまり多くないようです。
佐賀や東京では絶滅し宮崎、富山では絶滅危惧種1類。
他多くの県で絶滅危惧種2類に指定されています。
町内の里山では3ヶ所ほど確認していますが
あまり標高の高い山奥ではなぜか見かけません。
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☆ホタルカズラ(蛍蔓/ムラサキ科ムラサキ属)
ホタルカズラはルリソウ(ムラサキ科ルリソウ属)と同じように
咲きかけや蕾はピンクや薄紫色ですが
時間とともに目の覚めるようなコバルトブルーに変化していきます。
でもピンク色や薄紫なのは半日ほどです。
周囲の白い小さな花はオオヤマフスマ(大山衾/ナデシコ科オオヤマフスマ属)です。
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☆ホタルカズラ(蛍蔓/ムラサキ科ムラサキ属)
蔓(かずら)とは蔓(つる)のことで
ホタルカズラは花後にランナー(匍匐茎)が伸びてきて子株ができ
地を這うように増えていきます。
このランナーを蔓(つる)とみなし
青紫の星のような花を蛍の光にみたてた命名です。
園芸センターでよく似た花のミヤマホタルカズラが売られていています。
いかにも山奥の山野草っぽい名前ですがそれは欧州原産の園芸種です。
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☆ホタルカズラ(蛍蔓/ムラサキ科ムラサキ属)
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☆ヤマブキソウ(山吹草/ケシ科クサノオウ属)
茨城県境近く久慈川源流域でヤマブキソウが見頃になりました。
ヤマブキソウ(山吹草)は名前こそヤマブキと付きますが
落葉低木バラ科のヤマブキとは全く別物です。
花はそっくりですがヤマブキは5弁花ですが
ヤマブキソウはケシ科クサノオウ属の宿根草で4弁花。
草丈20〜30cm、花径は4cmほどとヤマブキの2倍もあります。
遠目で花は似ていても近づいてみれば低木と草なので間違うとはないと思います。 -
☆ホソバヤマブキソウ(細葉山吹草/ケシ科クサノオウ属)
ヤマブキソウは本州、四国、九州に分布し、
山地のやや湿った林床や林縁に自生する多年草で
葉の形状によりヤマブキソウ、ホソバヤマブキソウ、セリバヤマブキソウがあります。
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☆ホソバヤマブキソウ(細葉山吹草/ケシ科クサノオウ属)
ヤマブキソウは宮崎では絶滅、長野、千葉、三重、徳島、福岡など
西日本を中心に25都府県で絶滅危惧種に指定されています。 -
☆フデリンドウ(筆竜胆/リンドウ科リンドウ属)
町内の里山でフデリンドウ(筆竜胆/リンドウ科リンドウ属)が花盛りです。
リンドウと言うと秋のイメージですがフデリンドウの他にも
ハルリンドウやタテヤマリンドウ、コケリンドウなど
春に咲くリンドウもけっこうあります。
でもなぜか春に咲くリンドウはみな小型で草丈は4cm〜10cm程度です。
春に咲くリンドウの中で分布域が広いのがフデリンドウです。
北海道〜九州まで広く分布し、里山や林のやや乾いた明るい草地に自生し
草丈は5〜7cm、根生葉がなく1本の茎の先で枝分かれし花が咲きます。 -
☆ハルリンドウ(春竜胆/リンドウ科リンドウ属)
フデリンドウをハルリンドウと混同しがちですが
ハルリンドウ(春竜胆/リンドウ科リンドウ属)は本州〜九州の平地や山あいの湿地など湿った場所に自生します。
なぜか当地では平地ではあまり見られず、山地の湿地に自生します。
草丈7〜8cm、根生葉があり茎は根本から枝分かれし花が咲きます。 -
☆フデリンドウ(筆竜胆/リンドウ科リンドウ属)
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☆フデリンドウ(筆竜胆/リンドウ科リンドウ属)
フデリンドウは越年草(2年草)なので、花後こぼれた種が秋に発芽し冬を越し翌年の春に開花します。
花が終わればその株は枯れてしまうので、持ち帰って植えても花咲きません。
フデリンドウの名前の由来は蕾が筆に似るところによりますが
リンドウの蕾はみな筆のような形なんだけどな・・・・・(^^); -
☆レンゲソウ(蓮華草、紫雲英/マメ科ゲンゲ属)
今年も隣り村の休耕田でレンゲ草が見頃になりました。
レンゲソウ(蓮華草、紫雲英/マメ科ゲンゲ属)は日本の原風景の一つですが
実際は中国大陸が原産で日本へは17世紀ごろに渡来し、明治以後になって急速に広まったそうです。
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☆レンゲソウ(蓮華草、紫雲英/マメ科ゲンゲ属)
ゲンゲ(紫雲英)というのが標準和名ですが レンゲ草と呼ぶ方が一般的ですね。
昭和30年代頃までは、どこの田んぼでも緑肥として栽培されていましたが
今は化学肥料に取って替わりほとんど見ることがなくなりました。
現在見られるレンゲ畑の多くは観光や地域興しのレンゲ畑で
緑肥用に栽培されている所はまずないそうです(福島県の場合)。
休耕田では種がこぼれて翌年も自然に咲きますが、だんだん花が少なくなってきます。
でも今年は条件が良かったのか成績がいい感じです。
田んぼ一面に咲かせたい場合は種を収穫し、稲刈り後に蒔くのがいいようですよ。
この休耕田も手入れをしないと他の雑草や潅木に覆われ
残念ながらやがては姿を消してしまうかもしれません。 -
☆レンゲソウ(蓮華草、紫雲英/マメ科ゲンゲ属)
レンゲ草は日本の農村の美しい原風景の一つですが、
中国渡来ということもあり万葉集や古今集には登場しません。
そんな中で、江戸時代に滝野瓢水が詠んだ俳句が有名ですね。
『手に取るな やはり野に置け 蓮華草』
遊女を身請しようとした友人を止めるために詠んだ句で、
蓮華(遊女)は野に咲いている(自分のものではない)から美しいのであって
自分のものにしては、その美しさは失われてしまう。
という意味だそうです。
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☆名残りのリュウキンカ(立金花/キンポウゲ科リュウキンカ属)
レンゲ草撮影後にすぐ近くの涌井の清水に立ち寄りました。
3月から咲き始め花期の長いリュウキンカですが
さすがそろそろお仕舞いです。
十分楽しませてもらったのでゆっくりお休みくださいと
労をねぎらいたいくらいです。 -
☆名残りのリュウキンカ(立金花/キンポウゲ科リュウキンカ属)
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☆名残りのリュウキンカ(立金花/キンポウゲ科リュウキンカ属)
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☆シモクレン(紫木蓮/モクレン科モクレン属)
涌井の清水の傍らで花盛りでした。
中国原産なのでおそらく植栽されたのでしょう。
周囲を美しく彩りたいのは分かりますが
植えるなら元々地元に自生するコブシとかにして欲しいものです。 -
☆ヒメハギ(姫萩/ヒメハギ科ヒメハギ属)
今年も町内の里山でヒメハギ(姫萩/ヒメハギ科ヒメハギ属)が見頃を迎えした。
ヒメハギはハギの名が付いていますが、
秋に咲くマメ科の萩の仲間ではありません。
草丈はわずか10〜15cm、茎は地を這い花茎が少し立ち上がり
枝先に小鳥が飛んでいるような7〜8mmの可愛い花を咲かせます。
北海道〜九州まで広範囲に分布しますが数は多くないようです。
里山や草地の明るくやや乾いた斜面などに自生し
草丈が低く花も小ぶりなので枯れ草などに隠れて中々見つけにくい花です。
初めて見つけた時はスミレの仲間かと思って近づいたほどです。
草丈が低く花も小さいので這いつくばって撮らなければならずいつも難儀します。 -
☆ヒメハギ(姫萩/ヒメハギ科ヒメハギ属)
ヒメハギの花は構造が複雑なので大雑把に説明すると
左右に一番大きく開いているのはガク片で
中央に3つの花ビラがあり、真ん中が舟型で左右が羽のように開いています。
舟形の先に薄紫のフリルのような付属体があり、昆虫がそれに乗ると
シーソーの原理で舟型が開き中から黄色いシベが現れます。
オシベ8本がメシベ1本を取り囲み下部が癒着しているので1つに見えます。 -
☆クルマバソウ(車葉草/アカネ科クルマバソウ属)
隣り村の渓流沿いでクルマバソウ(車葉草/アカネ科クルマバソウ属)が見頃になってきました。
草丈は20〜25cmほど、葉っぱが車輪状なので見たまんま車葉草と呼ばれます。
全国に分布しますが北海道以外は山地のやや湿った林内や渓流沿いに群生します。
この渓流では良く似たオククルマムグラ(奥車葎/アカネ科クリマバソウ科)も
群生しますが、クルマバソウはオククルマグルマより少し上流に多く群生します。
輪生する葉っぱは基本的にはオククルマグルマが6枚でクルマバソウは8枚
十字型の白い小花はクルマバソウの花径は5mmとオククルマムグラより大きく
花の形はロート状で葉や茎にとげ状の毛はありません。
オククルマムグラの花もぱっと見はそっくりですがロート状にならず花ビラも外側にカールしません。
葉っぱや茎は棘状の毛に覆われています。
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☆クルマバソウ(車葉草/アカネ科クルマバソウ属)
クルマバソウの葉っぱに甘い香りの芳香成分であるクマリンが含まれ
ヨーロッパでは葉を乾燥させてワインやビールの香り付けに利用したり
衣類の防虫に使うそうです。
クマリンなど知らないと思うかもしれませんが、実は桜餅のあの香りです。
桜の葉(特に八重桜)にクマリンが多く含まれていて
乾燥させたり塩漬けにするとあの独特の甘い桜の香りがします。
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☆クルマバソウ(車葉草/アカネ科クルマバソウ属)
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☆ユキザサ(雪笹/ユリ科ユキザサ属)
隣り村の山中でユキザサ(雪笹/ユリ科ユキザサ属)やマイズルソウ(舞鶴草/ユリ科マイズルソウ属)が見頃になりました。
ユキザサは日本全国の里山〜深山の木漏れ日が差すような林床に自生し
あまりま大きな群生はせず疎らにまとまって生えています。
葉っぱを笹に小花を雪に見立てた風情ある名前です。
清楚で香りもいいんですよ(^^♪。
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☆ユキザサ(雪笹/ユリ科ユキザサ属)
ユキザサは秋には真っ赤な実を付けます。
春の白さとは対照的な美しさですね。
芽出しの頃は“あずき菜”と言われ山菜になりますが
赤い実は美味しそうに見えるものの人間には有毒という記述も・・・
そう書かれるとさすがに賎しい私も味見する勇気はないです(^_^);。 -
☆ユキザサ(雪笹/ユリ科ユキザサ属)
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☆マイズルソウ(舞鶴草/ユリ科マイズルソウ属)
マイズルソウ(舞鶴草/ユリ科マイズルソウ属)は全国の山地〜亜高山の
林床に自生し草丈は10〜15cm程、花の一つ一つは2mm程しかありません。
いかにも日本的な名前ですが東アジア北部や北米にも自生するそうです。
JALの鶴丸のような葉っぱを鶴が舞う姿に見立てた名前です。
花にほとんど香りはありません -
☆クワガタソウ(鍬形草/ゴマノハグサ科クワガタソウ属)
茨城県境近く八溝山麓の沢筋にクワガタソウを撮りに行ってきました。
クワガタソウ(鍬形草/ゴマノハグサ科クワガタソウ属)は主に東北南部〜
関東、中部、紀伊半島の太平洋側に分布し、湿り気の多い林内に生える多年草です。
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☆クワガタソウ(鍬形草/ゴマノハグサ科クワガタソウ属)
草丈は15〜20cmほどになり、同じクワガタソウ属のオオイヌノフグリとよく似た1cmほどの花を咲かせ、花冠は4〜5深裂しゴマノハグサ科の特徴でもある
合弁花です(ハナビラが分離せず王冠のような花)。
花色はピンク〜白色まで濃淡の変化があり細かい筋模様があります。
果実が平たい扇形で、V字のガクあり、この姿を鍬形を飾った兜に見立て
鍬形草と名づけられたそうです。 -
☆ホウチャクソウ(宝鐸草/ユリ目イヌサフラン科ホウチャクソウ属)
ホウチャクソウ(宝鐸草/ユリ目イヌサフラン科ホウチャクソウ属)は
日本及び極東に分布し、草地や林縁に自生します。
山菜のアマドコロ(甘野老/キジカクシ科アマドコロ属)やナルコユリと似ますが
ホウチャクソウは有毒なので注意が必要です。
名前の由来は五重の塔などの軒先にぶら下げる風鐸(宝鐸)に似るところによります。 -
☆タキネツクバネウツギ(滝根衝羽根空木/スイカズラ属ツクバネウツギ)
タキネツクバネウツギ(滝根衝羽根空木/スイカズラ属ツクバネウツギ)はツクバネウツギの変種で、福島県の阿武隈山地の滝根町で発見されました。
東北地方南東部〜 関東地方北東部の標高300-1,000mの山地に分布します。
よく分枝して樹高約1mになりますが、地べたを這うようなタイプを多く見かけます。
葉は対生し、長さ2〜4cmの広卵形または長楕円形で、先はやや尾状に尖り
縁には粗い鋸歯がある。5月〜6月枝の先端に紅色の花を2個つけます。
花は2〜2.5cmの筒状鐘形で、先端は浅く5裂し、内側には黄赤色の網状紋があります。
花色は薄紅色が基本ですが白や薄黄色もあります。
似た花色にキバナウツギがありますが、ガク片が閉じているので区別できます。
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☆タキネツクバネウツギ(滝根衝羽根空木/スイカズラ属ツクバネウツギ)
母種のツクバネウツギ(衝羽根空木/スイカズラ属ツクバネウツギ)は関東以西〜九州の山地、丘陵地帯に自生し、樹高は1〜2m。
花色は白や薄い黄色が基本で内側に黄色い網状紋があります。
ツクバネウツギの名は、花冠が落ちたあとの5枚の萼が羽根つきの衝羽根(つくばね)に似ていることからついたものとされます。
奥羽山系で紅色のウツギと言えば断然タニウツギ(谷空木/スイカズラ科タニウツギ属)が多いのですがタニウツギは樹高が3mもあり、花がこんもりたくさん咲くので直ぐ見分けがつきます。 -
☆コンロンソウ(崑崙草/アブラナ科タネツケバナ属)
山あいの谷間でコンロンソウ(崑崙草/アブラナ科タネツケバナ属)が見頃になりました。
崑崙草だなんて中国的な名前ですが日本各地の山あいのやや湿った場所に自生します。
草丈は40〜50cm、菜の花を白くした感じですが葉っぱは全然似ていません。
群生すると真っ白く見えるので中国の崑崙山に積もる雪をイメ−ジして名づけられたそうです。
でも、日本原産の花なのになぜ中国の山、それも崑崙なんでしょう?
山なら日本の大雪山でも磐梯山でもいいような気がしますが・・・・(^^ゞ。 -
☆ルイヨウショウマ(類葉升麻/キンポウゲ科ルイヨウショウマ属))
ルイヨウショウマの花をようやく見ることができました。
初秋に黒い実はときおり見るので自生地は確認済みなんですが
花そのものは渋く(地味?)わざわざルイヨウショウマの花を目的にするほどではないので、写に収める機会がありませんでした。
こんかいは偶然見ることができ幸運でした。 -
☆ルイヨウショウマ(類葉升麻/キンポウゲ科ルイヨウショウマ属))
ルイヨウショウマは北海道〜九州の深山に自生しますが
西日本では数が少ないようで絶滅危惧種に指定している県が多数あります。
ルイヨウを漢字では『類葉』
ショウマはサラシナショウマ『晒科升麻』のことで
葉っぱがサラシナショウマに似るところによります。 -
☆ルイヨウボタン(類葉牡丹/メギ科ルイヨウボタン属)
ルイヨウショウマが咲く頃に名前がよく似たルイヨウボタンも見頃を迎えます。
ルイヨウボタン(類葉牡丹/メギ科ルイヨウボタン属)は、北東アジアと北海道〜九州の深山広葉樹林下に自生します。 名前の由来は、葉の形状がボタンに似ているため、類葉牡丹です。
草丈は 40〜70cm、 花期は4〜6月で、茎頂あるいは上部の葉腋に集散花序をつけます。
花は10個程度がまばらにつき、花径は1〜1.5cm、
花色は黄緑色でぱっと見はかなり地味(渋い?)花ですが
太陽に透かして見るととてもキレイなライムグリーンだと思います。 -
☆ギンラン(銀爛/ラン科キンラン属)
町内の里山でキンランやギンラン、ササバギンランが見頃になりました。
どちらもラン科キンラン属で山あいの似たような環境に咲きます。
咲く時期も同じ晩春で同じ林内でキンラン、ギンラン、ササバギンランと
3種が並んで咲いている事もあります。 -
☆ギンラン(銀爛/ラン科キンラン属)
ギンランの花はあまり大きく全開しません。 -
☆ササバギンラン(笹葉銀蘭/ラン科キンラン属)
キンランは花色が黄色なので一目瞭然ですがギンランとササバギンランは白い花で
ぱっと見はそっくりです。
草丈は全般的にギンランの方がが小型(10〜20cm)で
ササバギンランがやや大型(10〜30cm)ですが、個体差があるので草丈だけでは判別できません。
1番の違いは葉です。ササバギンランの葉はその名のように細長い笹型で
花と同じ高さまでスーっと伸びていますが、ギンランの葉は、完全に花の下なのが
見極めのポイントです。 -
☆ササバギンラン(笹葉銀蘭/ラン科キンラン属)
この株はまだ咲きかけで蕾が多いですがササバギンランはギンランより花が全開します。 -
☆キンラン(金爛/ラン科キンラン属)
キンランは当町でもあまり見られない貴重種ですが全国的にみても45都府県で
絶滅危惧種に指定されています。
数が少ないのは里山の減少・荒廃・盗掘など様々な要因がありますが
キンランそのものが菌根性樹木&菌根菌に頼っているため自生地からキンランを移植しても、ほとんどが数年以内に枯死し、
栽培が非常に困難なのも大きな要因のようです。
保護するにはキンランだけではなく
自生地そのものを保護地にしなくてはなりません。
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☆キンラン(金爛/ラン科キンラン属)
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☆キンラン(金爛/ラン科キンラン属)
キンランは草丈20〜30cm、唇弁のな赤い筋が特徴ですが晴天にならないと大きく全開しません。 -
☆キンラン(金爛/ラン科キンラン属)
いつも最後までご覧くださりありがとうございます。
投票もこの場を借りてお礼申し上げます。
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