団塊夫婦の東欧ドライブ旅行・2016ポーランド&スロバキアー（４）中世のかわいい街並の残るバルデヨフへ

2016/04/07 - 2016/04/07

ポーランド南部のタトラ山地に、クロッカスの花で覆われる谷（Chocholowska,ホホウォフスカの谷）があるということを知り、タンポポの咲くスピシュ城へも行きたいということで、今回のポーランドとスロバキアの旅を思い立ちました。まず最初にポーランドのクラクフに入り、翌日にザコパネまでレンタカーで移動して、ホホウォフスカの谷を訪れると、狙い通りにクロッカスが咲き乱れていました。最初の目的が達成できたので、次はポーランドから国境を越えてスロバキアに入り、二番目の目的であるスピシュ城を目指しました。この旅行記は、スピシュ城を訪れた後、同じ日にスロバキア北東部のポーランド国境近くにある世界遺産の町・バルデヨフを訪れた時のものです。（表紙写真は、バルデヨフの市庁舎広場）

旅行全体のスケジュールは以下の通りです。

4月4日　成田ー（アムステルダム経由）?クラクフ（泊）

4月5日　クラクフ空港でレンタカー借り出し。
　　クラクフー＞ザコパネ。ホホウォフスカの谷トレッキング(山小屋泊）

4月6日　ホホウォフスカの谷ー＞クズニチェ（ロープウェイで山頂まで）
　　　　（ザコパネ泊）

4月7日　ザコパネー＞（スロバキアへ）ー＞スピシュ城
　　　　?＞バルデヨフ（泊）

4月8日　バルデヨフー＞（ポーランドへ）ー＞ザリピエ
　　　　ー＞ニエポウォミチェ（泊）

4月9日　ニエポウォミチェー＞ヴィエリチカ（岩塩抗見学）
　　　　ー＞リプニツァ・ムロバナ（木造教会）ー＞ザコパネ(泊)

4月10日 ザコパネー＞（スロバキアへ）ー＞オラフスキー城
　　　　ー＞リプトフスキー・ヤン（泊）

4月11日 ー＞ヴィソケー・タトリー＞（ポーランドへ）
　　　　ー＞ザコパネ（泊）

4月12日 ザコパネー＞クラクフ空港（レンタカー返却）
　　　　ー＞クラクフ市内へ（市内見学＆宿泊）

4月13日 クラクフ市内見学後空港へ
　　　　クラクフー＞アムステルダムー＞キュウケンホフ（泊）

4月14日 キュウケンホフ入園ー＞アムステルダム空港へ
　　　　アムステルダムー＞成田（4月15日朝着）

エリア プレショフ(スロバキア)

• 旅行の満足度: 4.5

• 同行者: カップル・夫婦（シニア）
• 交通手段: レンタカー
• 旅行の手配内容: 個別手配

旅行３日目の４月７日、念願のスピシュ城見学を終えて、再びD１を東にプレショフ方面に走った。峠の上から遠くにスピシュ城がかすんで見えた。これでスピシュ城も見納めだ。

今日の全走行ルートは、青色の線で示す。今日の目的地のバルデヨフは、スピシュ城よりもさらに東にあり、スロバキアの首都・ブラチスラヴァから直線距離でも３３０Km以上離れている。スロバキアは小さい国だが、東西の距離は意外に長い。スピシュ城やバルデヨフなどスロバキア東部の観光地は、ポーランド側からアクセスする方がはるかに近いのだ。

プレショフ手前でショートカットの道（５４５）に入り、何もない平原を走った。道は狭いがいい道で、交通量が少なく走りやすかった。

車窓からの眺め。若葉で木がきれいだ。秋はもっときれいだろう。

途中そばを通ったかわいい町。街の中心にはかなり立派な教会が立っているのが特徴だ。

５４５がプレショフからの道（６８号）と合流するところにあるSabnoの町の教会。２つ並んでいる。

６８号に合流して北上。道沿いには大きな柳の木が目につくようになった。

遠くに浸食されずに残された岩盤が見えた。奇妙な形だ。

やがて６８号線は７７号線に合流して、そのまま東に走り、バルデヨフに向かう。

遠くに若葉がきれいな林が見えた。春もきれいだが、秋は紅葉がきれいそうだ。

直前にbooking com.を通して予約したバルデヨフのHotel Saris。旧市街まで５分ほどで歩いていけて、値段も手ごろだった。ホテルの裏にある駐車場にもカードを使って入るようになっていて、安全が確保されており、スペースも十分にあった。もちろんフリーだ。出るときはホテルのレセプションでそのカードを機械に通してもらって出れるようになっていた。

ホテルに無事チェックインし、明るいうちに旧市街へ行くことにした。ホテルの入り口に貼ってあったバルデヨフの鳥瞰図を見て行き方を確認。バルデヨフは、ハンガリー・スロバキア・ポーランドを結ぶ交易の要所として発展してきた町だ。要塞中世都市が小さいながらほぼ完全な形で保存されていることで、２０００年に世界遺産に登録された。

ホテル前の大通りを横切ると手前にまず教会の尖塔が見えた。左の赤い屋根の建物が門。

聖アエギディウス教会（Bazilika minor Sv.Egidia）。１２４７年に創建され１５世紀から１６世紀にかけてゴシック様式になったと言われる。読み方がいろいろありまちがっているかもしれないので、スロバキア語も載せておく。Bazilikaは聖堂なので厳密には聖堂と言う方が正しいかもしれない。

４時ごろだったがまだ教会の中に入れた。正面の主祭段。かなり立派だ。高さが１７メートルもあるという。

さらに近づいてみると、本当に高さがあって立派な祭壇だ。

祭壇を拡大。

祭壇の上の天井部分。

天井近くのステンドグラス（左側）。

同上（右側）。

祭壇左上のステンドグラスの一部を拡大。

右上のステンドグラスの拡大。

主祭壇左横の祭壇。

右横の祭壇。

また別の祭壇。

正面祭壇上部のキリスト像。

椅子の背もたれには狛犬のような彫り物。

祭壇を背にして入り口を振り返ると、かなり立派なパイプオルガンと素晴らしいステンドグラス。

ステンドグラスを拡大して。

さらに丸いステンドグラスを拡大して。

パイプオルガンの拡大。

教会側面のステンドグラスもきれいだった。後で調べると、教会の塔にも上ることができたようだが、この時はそうだとは知らず、ドアさえあったかどうかも記憶にない。おそらく閉まっていたと思われる。急に決めた旅行なので、下調べが足りなかったのだ。今更くやんでも仕方がないが。これから行かれる方はチェックしてみてください。

教会の見学を終えて、市庁舎広場へ。

さっそくフロリアーナ像（Socha sv.Floriana)の前で記念撮影。やや逆光気味。

教会前から見た市庁舎と広場の周囲の町並。

同上。やや右にずらして。

市庁舎の横から見た広場と左側の建物群。

上と同じところから教会の方角を見る。右の建物が市庁舎。正面には聖アエギディウス教会（Bazilika minor Sv.Egidia)の側面が見える。

少し教会を拡大して。

教会の尖塔にも上れるようだが、シーズンオフだからかそんな様子は見られなかった。

教会尖塔の時計。時刻は午後の４時４５分。今日は夕方になって日が差してきた。

こんなにすばらしい街並だが、シーズンオフとはいえ、私達以外だれも観光客がいないというのももったいない話だ。

市庁舎のてっぺんには剣と槍を持ったかわいい兵士像か？

広場の外れに来てもこの通り、誰もいない。

観光客も地元の人もいないのが不思議なくらいだ。

右側の街並を中心に。

左側の街並を中心に。

市庁舎を拡大して。市庁舎の上層部はルネッサンス様式、下層部はゴシック様式で１５０５年に建てられたという。

木を入れて。

教会と市庁舎を真ん中に入れてパノラマ撮影(画像をクリックしてください）。

やや左に寄った方向からパノラマ撮影（画像をクリックしてください）。

市庁舎の真向いの建物の壁にはきれいな絵がほどこされていた。絵があるのはこの建物だけだったような気がする。広場には誰もいなかったが、この店先には観光客？（地元の人？）が休んでいた。

逆方向から。

市庁舎広場を見学し終えて、来た道とは違う道からホテルにもどる。途中、古い教会を見かけた。尖塔部分だけが木造だった。

夜は広場のライトアップを見に行くことにした。簡単な夕食後、二人で足早に歩いて行った。人通りも少ないが、道路には頻繁に車が走っていたのであまり危険は感じなかった。広場についてみたら、期待したライトアップではなく暗かった。せっかくなので急いで撮影して、ホテルにもどった。

ホテルにもどって写真をチェックしてみたら、意外と面白い映像になっていた。

バルデヨフは温泉地としても知られ、第二次世界大戦以前まではユダヤ人が多く住んでいたが、現在は９割以上の住民がスロバキア人だという。去年の東欧旅行で来ることも考えたが、結局やめにした経緯があり、今回ようやく来ることができた。チェコのテルチにも似ているが、市庁舎が真ん中に立っている点が異なる。市庁舎の広場での位置が絶妙で、周囲の建物とのバランスがすばらしかった。今日のザコパネからの走行距離は２３５キロ、クラクフからここまでの総走行距離は３８０キロだった。（その５に続く）