2016/03/20 - 2016/03/20
732位(同エリア1782件中)
まりも母さん
3月に入ってからのセツブンソウ、梅に続き、今回の花見は 山野草の群生地へ。
栃木県那須郡那珂川町の“富山舟戸いわうちわ群生地”へ行ってきました。
出かけたのは、開山初日。
日本一の広さを誇る イワウチワ群生地は「開山」の名の通り、山の急峻な斜面の場所でありました。
山の中の遊歩道を登り、下り、斜面に低く咲く可憐な花を はいつくばうようにして写真に撮ってきましたよ。
地元の方たちに大切に守られ、整備された群生地で かわいい花が見られました。
- 旅行の満足度
- 4.5
- 観光
- 4.0
- 同行者
- カップル・夫婦
- 交通手段
- 自家用車 徒歩
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栃木県内で 低山の中にある群生地だと聞き、昨年出かけた 茂木町のミツマタ群生地の近くか?と勝手に思ったら、もっと遠くて、2時間弱かかりましたね。
那須郡って言うと、もう那須高原に近いような気がしますが、違います。栃木県と茨城県の県境に近い場所でした。
案内板も道路脇にあり、従って進み 小さめの橋を渡ると、看板が見えました。
ここが駐車場?と思ったら この看板のある広めの場所から更に1.4キロ先に 入り口と一番近い駐車場があるのです。 -
すぐ先からは未舗装の林道。「イワウチワ」のピンク看板と あと○○mと親切に表示もあるので、迷わずに進めます。
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この登山口の見える場所の先あたりに最後の駐車場があります。
まりも母とダンナが出かけた日は開山初日の10時前だったので、係りの方たちが駐車スペースに白線を引いている所でした。
良く判らず、ひとつ下の駐車場に停めたら、後から来た人たちもつられて同じ所に車を並べてた〜。一番先の駐車場の方が、近かったのに。
三脚持参や、私たちより高齢の方が後から来ていたので、悪い事しちゃったな・・・。
看板に 群生地内の地図があるように、林の中に遊歩道が整備されています。
近くの男性に 入山料は?と聞くと、この先の小屋で、と教わりました。 -
入り口のカーブを上がると 先に小屋が見え、そこで、ひとり200円の入山料を払います。
遊歩道は、階段状に整備された所からスタートです。
結構な斜面ですが、きちんと整備されているので歩きやすいです。
だけど・・・ダンナに今日は山じゃないから、と言われたのに・・・山じゃん!
入園料じゃなくて入山料だし・・・。リュックとトレッキングシューズで来てよかった。 -
ちょっと登って振り返り、料金を払った小屋の様子。
休憩所にもなっているようです。
駐車場の所に仮設トイレがありましたが、小屋の所には無かったと思う。
多分、斜面の道が狭くてトイレ設備が上げられないのでしょう。
小屋の脇には 棒で出来た杖も置いてありました。 -
少し進むと 分かれ道が。左の道は、「健脚コース 急斜面につき足元ご注意下さい」と書いてありました。
右はまっすぐ 緩い坂で続いています。
ショートカットなのかな?と急な道へ進みます。
さっきよりずっと急な階段状の道が上へ続いていました。 -
ちょっと登ると 脇にイワウチワの葉っぱが茂っているのが見えてきます。
下に見えるのが、健脚コースじゃない方の道。
あそこから登ってきた訳です。 -
イワウチワの花 見つけましたよ。
枯葉の中に咲き始めています。
このお花はどこかで見たような・・・そうだ、山で見かける“イワカガミ”にかなり似ています。
イワカガミは1本の花茎に複数の花が咲くけど、イワウチワは花茎1本に花ひとつだから、咲いている時は区別がしやすいそうです。 -
階段道の左側に別のお花が咲いていました。
このあたりにだけ、いくつも咲いていましたね。
ランのようだけど・・・。
後で、作業中の男性とお話させてもらった時 聞いてみたら、地元では“ジジババ”と呼ばれるシュンランなのだそうです。
なんでジジババって呼ばれるかって?そりゃ〜マダムのわたくしには言いにくいザマスから、自分で調べて〜。 -
お〜だんだん咲いてるお花が増えてきた。
しかし・・・このイワウチワ、超背の低いお花で、しかもやや下向き加減。
階段の左右に咲いているので、階段を上がりながら、しゃがみこんで脇のお花の写真を撮るのです。
いまどきのデジカメは、液晶画面が開いたりできるから、超ローアングルでも撮影可能だからいいけど、上に居る先客者さんが階段上でしゃがんでいる、私も同じように・・・下から来るダンナには、私や上の人のお尻が目の前状態な訳よ。 -
だけどねぇ。階段からの撮影はなかなか厳しい・・・なにせ傾斜が相当な階段だし、狭い。
しゃがんで写真撮ってたら リュックの脇ポケットからペットボトルが落下したの。
そしたら、もう〜 あまりの急斜面で止まらない止まらない、あっと言う間に跳ねてどんどん落下〜〜。下に居たダンナがキャッチしてくれたから助かった〜。
つまり、無理な体勢で写真撮ろうとして、カメラ持ったまま滑落したら、マジ レスキュー呼ぶ羽目になるかもしれない・・・。 -
急な階段を一番上まで登ると、展望台がありました。
まだ新しい木のベンチ。きっと開山前に新しく造りなおしたのだろうなぁ。
こんなベンチや切り株が尾根沿いの場所にはいくつかありましたよ。 -
ここから見える景色はこんな感じ。低山の山中なので、眺望は望めませんが、それでもやや開けた場所で休憩にはぴったり。
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上に来たら、イワウチワ、さっきより開いています。
日も当たり 明るくてお花の薄いピンクがまぶしく見えます。 -
展望台から更に上に続く尾根道へあがります。
枯葉の斜面に沢山咲いているのが見えます。 -
つぼみは やや濃い色に見えますが、開くとピンクは白っぽく見えるのかな?と思ったら、これも後で教えて頂きましたが、日当たりの良い場所の花は白っぽくなってしまうのだそうです。
そして葉っぱも色が緑ではなく、茶っぽくなるって。 -
斜面の上の方の花から咲き出し、だんだん下の方へ移動してくるそうです。
上は日が当たるからでしょうね。
今は、上の方が咲き出したばかり。 -
日当たりの良い場所では沢山開いています。
開山開始日は今日でしたが、これは、花の咲き具合で決まったようで、ポスターには
「見ごろ 3月下旬〜4月上旬」と日付がはっきり書かれていませんでしたね。 -
来た道を振り返って、一番上の尾根道あたり。
歩けるように木が切ってあります。
反対側の斜面(画像右側)は手入れのされていない元の山林のまま。
左側は下の方が整備された群生地内です。 -
尾根道は先まで登ってピークあたりで行き止まりです。
戻って、途中から斜面を下る道へ。
今度は下の道から斜面に咲くイワウチワを見上げます。
後ろから日が当たり 花びらが透けて見えます。 -
今日は、とても暖かく、風も無いので日当たりの良い林の中を歩くと暑い位でした。
登り坂は急ですが、写真を撮りながらゆっくり進むので、山歩きのように疲れる事はありません。歩く、と言うより、ほとんど 立ち止まり、しゃがんでばかりですからね。 -
下の道から斜面に咲いた花を見つつ、写真を撮れば、階段や尾根道のようにしゃがまないでもOKです。
が、丁度きれいに咲いた花は結構遠めだったりして、なかなか難しいのでした。
それに日陰や日向、明るさも色々で、なんだか、全然きれいな写真が撮れなくてがっかり・・・。
つまり、本当の群生地の様子は、この画像よりもっともっとずっと素敵だという事です。 -
本来ならば 木が沢山ある急斜面で歩くのも困難な場所ですが、
保存会で、遊歩道を整備、誘客を進めているという事です。
これだけの遊歩道を作るのは大変だったと思います。
おかげで、歩きやすく、お花を見ることが出来るのです。
道はそんなに広くありませんから、これから、花見客が増えたら益々 三脚使用時、柵の中に入らない、道を譲り合うなど、登山と同じようなマナーと 配慮が必要ですね。 -
このあたりで写真を撮っていると、歩道前のお花の上に落ちた杉の葉をどけて歩いている男性と出会いました。運営者の方でした。
イワウチワの上に落ちてくるじゃまな杉の枝や葉をどけると同時に、遊歩道は泥道なので、滑らないように 取った杉の葉を遊歩道上に落としていました。
私たちもここまで歩いてきて、遊歩道の上は杉の枯葉が敷かれているので、ふかふかで、歩きやすいと感じていました。 -
下の方は まだこれから咲く、つぼみの花がいっぱいでした。
でも、下のほうに咲く花の方が、色がやや濃くて、葉っぱも緑が鮮やかなんだそうです。
日当たりで影響されやすいって事なんでしょうね。 -
で、お話して教えて頂いたのですが、イワウチワが群生している斜面の上にある木立はヒノキです。
そして、遊歩道の下の斜面は杉林。なんと杉の下にはイワウチワはほとんど生えていないのです。 -
元々この場所に自生していたイワウチワだそうですが、このあたりの山林にはさほど珍しくなく、たまに生えてくるのだそうです。
しかし、数年経つとすっかり消えてしまう事も多く、この場所は、イワウチワが増えるように、手入れをして段々に増やしていったという事です。
畑を作って、苗を育て、下の小屋のあたりではお土産用に販売もしているのだそうですが、他に移して根付いても、数年すると葉が小さくなり、長くは持たないらしいという事です。栽培が難しいというのもあるのかもしれませんが、
どうやら、ヒノキの木の下という環境が重要なのではないかと。
この場所でないと きれいに咲いたり、増えたり出来ないようです。
と、いう事は、きれいに咲いた花が見たかったら、こういった群生地へ来るのが一番なのかも。 -
遊歩道はこんな感じに続いています。
スニーカーだったら問題ないでしょうが、底がツルツルの靴やパンプスじゃ〜歩きにくいし危険かも。
団体のバスも昨年は5.6台、今年も来る予定があるそうです。
ただ、バスはあの狭い橋は通れないのか?橋の手前に「バス駐車場」と書いてあったので、
ここまで1.5キロ歩いて来るしかないみたい・・・。
自家用車なら登山道入り口のすぐ前まで入って来られます。
団体バスのお客さんの方が大変なんだね。 -
この群生地のマスコットがフクロウなのかしら?あちこちにフクロウの置物が飾ってありました。
苔むした朽木の中にかわいいフクロウのお人形。
この森の中に、本物のフクロウもいるのかも。
なかなか姿が見えませんでしたが、さっきからあまり聞いた事のない小鳥の鳴き声も聞こえていました。 -
日陰のここの葉っぱは、鮮やかな緑。
つぼみはまだ固いです。 -
日が当たりすぎてもダメだし、かといって杉の葉っぱに覆われてしまってもダメ。
きれいに咲かせるには、手間のかかるお手入れも必要みたいです。
ここまで増やすのには、ご苦労もあったでしょう。
少し前に訪れたセツブンソウ群生地の地主さんもそうでしたが、
だからこそ、みんなに見てもらいたい、と言う気持ちが良く判りました。 -
一番下の小屋の辺りまで戻ってきました。小屋の脇には、ショウジョウバカマの一角もあります。こちらは、自生ではなく植えられたもののようです。
こちらも周りを ぐるっと歩ける歩道が作られています。 -
これは、まだ開きかけ。紫色の花です。
どうやら、この花は育成場所によって色が変わるらしいです。 -
これは、すこ〜し色の薄いショウジョウバカマ。
薄紫がきれいです。 -
ここにも。切り株の苔の上にフクロウさんが。
-
開いてくると、丸い形になってきます。なかなかかわいい。
この花は今まで知らなくて初めて見ました。
あんまり山野草って良く知らないからなぁ。 -
地面に這うように葉っぱが重なり開いています。
この葉っぱの先端が地面に着くとそこから根を出して、増えていくそうです。 -
小屋の近く、木の下には、白いショウジョウバカマがありました。
1株だけ。
まだ咲いていませんが。つぼみが白です。
ここから増えると花は白なのだろうか?? -
小屋では、こんにゃくや きょろいもという里芋も食べられるようです。
今日は、置いてないみたいだったけど、野菜も売っているらしい。
大八車が置いてあり、そこでは山野草の苗販売をするそうです。
大八車には車両証がついていて、昔はナンバーみたいなものがあったのだと教えてもらいました。
近くにはカタクリ山公園、というカタクリの群生地もあるそうです。
今日の時点ではカタクリの方はまだオープン前でした(3月24日にオープンしました)
今日は、はじめてみたイワウチワ。
保存会で、大切に保護・整備され、見せて頂けるものだと思いました。
本当は、林の奥でひっそりと 咲いていたであろう春の妖精。
輝く薄ピンクの花に会えたうれしい一日でした。
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