2015/03/27 - 2015/03/27
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ペコちゃんさん
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日本の春は、どこに行っても綺麗な花が楽しめます。
3月に入って3回目のトレッキングは、東武東上線の終点・寄居駅まで足を伸ばしました。
昨年、東武東上線が開業100周年を迎えた記念に「東武東上線埼玉S級グルメきっぷ」が発売されたので、寄居町にある老舗の割烹旅館「京亭」で鮎飯を食べようと、仲間8人で出かけました。
午前中に鐘撞堂山(かねつきどうやま)に登り、京亭で美味しい昼食を楽しんだ後、近くにある鉢形城公園に行ってみると、写真の「エドヒガン」の桜の大木が満開状態。
初めて歩いた寄居でしたが、素敵な街でした。
- 旅行の満足度
- 5.0
- グルメ
- 5.0
- 同行者
- 友人
- 一人あたり費用
- 1万円未満
- 交通手段
- 私鉄 徒歩
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東武東上線・小川町駅で乗り換えて、5つ目の駅が終点の寄居・・・8時37分に着きました。
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初めて降りた寄居駅には、ホームの中ほどにトイレがあります。
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寄居駅は、東武東上線・JR八高線・秩父鉄道の3路線が一緒になっています。
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埼玉県北西部にある寄居町(人口:35000人)は、荒川の中流域・長瀞のすぐ下流に位置し、昔から秩父往来の街道筋にあるため、宿場町として栄えました。
また、街の対岸にある鉢形城の城下町として、古くから地の利を生かした要所でもあったため、街中には多くのお寺があり、正月にはこの看板にある「武州寄居七福神めぐり」が楽しめます。 -
今日のコースは、寄居駅 ⇒ 鐘撞堂山 ⇒ 五百羅漢 ⇒ 京亭(昼食) ⇒ 鉢形城公園 と歩きます。
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駅前には、平成6年に竣工した立派な寄居町役場が・・・
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駅前からの通りの街路樹脇に土筆が顔を出しています・・・もう春なんですね。
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国道140号を渡って、山の方に進みます。
鐘撞堂山はここから約2キロ。 -
民家の庭や畑には、花が咲き揃っています。
これは、白木蓮。 -
これは、杏の花。
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ホトケノザとオオイヌノフグリ。
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鐘撞堂山には多くの登山ルートがありますが、今回選んだのは「大正池コース」。
途中の家に、 ” ししおどし ” の面白い仕掛けがありました。 -
ホースの水をポンプを使って上にあげ、いくつもあるししおどしを鳴らして下のカメに戻った水が循環する仕組みです・・・見ていても飽きません。
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民家もまばらになってくると、大正池に到着・・・大正池は、大正天皇の即位を賀して造られた灌漑用の人造池で、約4万トンの水をたたえています。
正面が鐘撞堂山で、頂上の展望台が僅かに見えます。 -
大正池にはトンボが多く、シオヤトンボ・カワトンボ・ハグロトンボ・オニヤンマ・アキアカネなどが季節に応じて飛び交います。
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「聞きなし」とは、鳥の鳴き声を人間の言葉に見立てたもの・・・センダイムシクイの ” 焼酎一杯グイッ ” というのを聞いてみたいですね。
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大正池の先で舗装道から林道へ進み、ほどなく北へ折れると山道になり、アオキの赤い実が沢山見られました。
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大正池に水を注ぐ天沼川の源流あたりに、竹炭をつくる素朴な工房があります。
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竹炭は、多孔質であることから、空気中の水分を吸着し、乾燥すれば吐き出す力があります。
800~1000℃で焼き上げ、脱臭・空気浄化などの効果は半永久的。 -
工房から山道を少し登ると竹林が広がり、竹のトンネルのような道が続きます。
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高根山との分岐点から鐘撞堂山を目指します。
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これはアカネスミレ。
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ここから急な階段道を頑張って登ると、鐘撞堂山の山頂はもうすぐ・・・
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10時20分に鐘撞堂山頂上に到着。
広い山頂には、平成14年に造られた東屋と展望台があり、この展望台からの見晴らしが抜群で、ほぼ360度のパノラマを満喫できます。
また、頂上周辺には桜の木が多く、満開の時は見事でしょう。 -
鐘撞堂山は、その名の通り、戦国時代に鉢形城の見張り台が置かれ、敵襲があると鐘を撞いて知らせたことから、この名があります。
関東平野を一望する頂上は、見張り台として、まさに絶好の場所。 -
標高は330mと低くても、その眺めは素晴らしく、奥武蔵・秩父の山々をはじめ、赤城山や榛名山、浅間山も望むことができます。
東側の深谷市方面を見ると、雪を頂いた赤城の山々が・・・ -
南側の寄居の街並。
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西側の正面に陣見山、その奥には冠雪した浅間山。
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鐘撞堂山から先程の合流点まで戻り、尾根道を下り、さらに沢沿いの道を下って行きます。
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農家の林には、可愛い椎茸が・・・
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ヘラブナ釣りで有名な円良田湖の近くにある案内板。
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ここから羅漢山に登ります。
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小さな山ですが、途中で一息入れたくなる程の傾斜があります。
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山道に咲いていた、可憐な乙女椿。
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羅漢山から麓の少林寺までの山道には、513体の五百羅漢がユーモラスな表情で並んでいます。
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どの像も特徴的な「福耳」をしております。
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沿道に並ぶ羅漢像は、天保年間に信徒から寄進されたもので、それぞれ表情やしぐさがユニーク。
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どれひとつとして同じ表情はありません。
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少林寺から山頂へ続く道ばたに佇む羅漢像。
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様々な表情を見せる羅漢像。
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あなたは羅漢像に何を祈りますか。
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ここは、川越の喜多院・目黒の五百羅漢寺と同様に、関東では五百羅漢の名所となっています。
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麓の少林寺に着きました。
このお寺は、永正8年(1511)に大洞和尚により開山されたと伝わる曹洞宗の禅寺です。 -
ここから続く裏山に五百羅漢が並んでいます。
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寄居の中心街の方に歩いていると、草むらの中に何やら動く物が・・・多分、これはニホンアナグマ。
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寄居の街に近づくと、赤い末野大橋(中央)と折原橋(左)が見えます。
末野大橋は、荒川に架かる国道140号・皆野寄居バイパスの橋で、折原橋は県道349号の橋。 -
12時半に京亭に到着・・・風情のある看板が迎えてくれます。
池波正太郎が、たびたび滞在したことで知られる割烹旅館「京亭」・・・関東で鮎料理といえば、ココと言われる素晴らしいお店です。 -
京亭は浅草オペラの創始者で作詞・作曲家の佐々紅華(さっさ こうか・明治19年~昭和36年)が、昭和6年に別荘にするつもりで造った建物です。
佐々紅華のヒット曲には、かの有名な「君恋し」「祇園小唄」などがあります。 -
庭園入口の門を入ると・・・
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竹林が広がり・・・
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カタクリも咲いていました。
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ここが玄関。
北側に面し、樹木に囲まれ、落ち着いた雰囲気が漂っています。 -
玄関をくぐると、雅な空間が・・・京亭は当初「虚羽(きょう)亭」と名づけられましたが、その後大ヒットした「祇園小唄」に因んで「京亭」に変わったそうです。
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渡り廊下を進むと中庭があります。
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座敷の目の前に広がる美しい日本庭園を鑑賞しながら食事を頂きます。
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埼玉県が認定した ” 埼玉S級ぐるめ ” の30店舗のうち、東上線と秩父鉄道の沿線にある8店舗が利用できる食事券と乗車券がセットになった「東武東上線埼玉S級グルメきっぷ」・・・S級ぐるめだけあって、川越の「いも膳」・小川町の「二葉」など、美味しそうな店ばかりですが、今回選んだのは「京亭」の「紅華弁当」。
メインの鮎飯は、ヒレ・頭・背骨を取って身をほぐし、あさつきと大葉を加えて、しゃもじで鮎の身をほぐしながら御飯を混ぜたものです。
ホカホカと鮎独特の、何ともいえない高貴な香り・・・鮎は「香魚」とも書く理由が分かった気がします。 -
庭園から見た京亭の母屋。
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これは、昭和23年の皇太后行幸記念の植樹。
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作家の池波正太郎(1923~1990)が旅をして泊まった宿の中から、特に印象に残ったところを記した『よい匂いのする一夜』には、小説の舞台の参考にしようと鉢形城を訪れた時に泊まった京亭のことが書かれています。
” もともと、旅館をするために建てたものではない。美しい庭から、真正面に鉢形の断崖をながめつつ、鮎でビールをのんでいると、旅館に泊まった気がしない。まるで、自分の別荘へ来ているような気分になる。 ” -
日本庭園を背景にした純和風の建物は、素晴らしい風情を持った旅館で、品格の高さを感じます。
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日本庭園からは、荒川の対岸にある鉢形城址や・・・
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秩父・長瀞から続いている荒川が望めます。
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美味しいビールと食事の後は、正喜(しょうき)橋を渡って鉢形城址に行ってみました。
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橋の上から見る岩畳は、長瀞を連想します。
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対岸の鉢形城址から、京亭が良く見えます。
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1476年に長尾景春が築城した鉢形城・・・1590年に落城するまで、北武蔵の拠点でした。
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高台にある鉢形城址からは北関東の雪山が見えます。
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土塁や空堀も残っています。
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その先に進むと、エドヒガンの巨木があります。
このエドヒガン桜は、樹齢150年を超えると推定されています。 -
根元付近から枝分かれをしており、大きく枝を広げて花を咲かせる姿がとても美しく、今が満開の見事な桜です。
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このエドヒガンは、2本の幹が一旦伐採され、その株元から12本の芽が成長したもので、樹高18m・全体の根回りは6.5mもある見事な枝ぶり。
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エドヒガン桜の近くに、カタクリの群生地がありました。
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春の訪れを告げるピンクの可憐な花・カタクリは、寄居の「町の花」になっています。
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鉢形城公園の広い園内には、いろんな花木が植えられています。
これは、寒緋桜。 -
鉢形城公園公園から駅に向かう途中、「藤崎総兵衛商店」へ立ち寄ってみました。
1728年創業の老舗の酒店・漬物店で、日本酒「白扇」や奈良漬などを製造・販売しています。 -
今日のお土産は、熟成焼酎「琥珀の響き」と奈良漬。
「東武東上線埼玉S級グルメきっぷ」で楽しんだ寄居町の一日でした。
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