2014/07/16 - 2014/07/16
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ペコちゃんさん
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梅雨明け前の一日を、地元公民館主催のバスツアーに参加しました。
今回は《忍野八海 ⇒ 鳴沢氷穴 ⇒ リニア見学センター》というコースで、この4月にリニューアル・オープンしたばかりの「山梨県立リニア見学センター」の見学がメインです。
富士山の周辺は、参加者の皆さんも何回か来たことがあると思いますが、リニアモーターカーを見るのは初めてなので、楽しみでした。
今回のツアーは寿大学(老人大学)の行事なので、2045年予定の全線開業(東京 - 大阪)は、ツアー参加者の全員が、多分ムリ・・・2027年の先行開業(東京 - 名古屋間)には、運が良ければ間に合うかもしれません。
でも、元気なうちに時速500キロのリニア新幹線を見ておきたい、という期待を胸に、バスは出発しました。
天気にも恵まれ、皆さん、満足げでした。
写真は、東京方面から大阪方面に疾走するリニアモーターカー。
- 旅行の満足度
- 4.5
- 観光
- 4.5
- グルメ
- 4.0
- 同行者
- 友人
- 一人あたり費用
- 1万円未満
- 交通手段
- 観光バス
- 旅行の手配内容
- ツアー(添乗員同行あり)
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8時に地元を出発して圏央道から中央高速を走り、1時間ほどで談合坂SAに到着。
修学旅行の女子高生に人気なのは、スタバのコーヒー。談合坂SA(上り) 道の駅
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奥に座っている方は、今回の最高齢者・・・91歳ですが、まだまだ元気。
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大月から都留に入ると、午後から訪れるリニア見学センターが車窓から見えます。
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リニアのアーチの橋が、高速を横切ります。
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「道の駅・富士吉田」に到着。
女性の参加者が多いので、先ずは農産物などのお買い物タイム。 -
駐車所の周りには、赤い実をつけた桑の木が・・・
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梅雨明けは未だですが今日は快晴で、富士山もクッキリ!
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所々に残雪があります。
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駐車場の向かいに、富士山レーダードーム館があったので、行ってみました。
富士山レーダードーム館 美術館・博物館
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建物前の広場に、直木賞作家・新田次郎(1912~1980)の文学碑があります。
20~54歳まで気象庁に勤務していた新田は、5年間も冬の富士山測候所交代勤務員として過ごしました。
富士山気象レーダー建設責任者だった彼は、小説「富士山頂」で富士山レーダーの建設を書き、「八甲田山死の彷徨」などと共に代表作になっています。
役割を終えたレーダーが、平成11年に移設されたのを機に、上吉田にあったこの文学碑も、平成18年にここに移されました。
高さ:1.8m、重さ:5.5トンの文学碑には、著書「富士山頂」より ” 富士山の白い全容が見えた 朝日を受けて浮き出すように 輝いていた ” の一節が刻まれています。 -
富士山レーダーは、気象庁が昭和39年に富士山頂の富士山測候所に設置した気象レーダーとその運用システム。
昭和34年の伊勢湾台風は、死者・行方不明者5,000名という大災害となり、日本に近づくおそれのある台風の位置を早期に探知することが急務でした。
気象レーダーの設置場所は、全方向にわたってレーダーの電波が山岳で遮られることがないということから、富士山頂に決定・・・従来からの富士山測候所にレーダー棟を増設することが決まりました。
世界で一番の高所に造る気象用レーダーの発注先は三菱電機と大成建設で、設置費用は2億4千万円。 -
その後、気象衛星で台風の接近を観測できるようになったことと、代替レーダーが静岡・牧之原と長野県・車山に設置されたため、平成11年に富士山レーダーはその役割を終えました。
その後、平成13年に富士山頂から富士吉田市に移設され、富士吉田市立富士山レーダードーム館として公開されています。 -
観測エリアを広範囲にわたって確保し、電波減衰を防ぐため、レーダーの波長を長くし、ドームに収めるアンテナも直径5mに大型化された富士山レーダー。
かつて、下界からボールのように見えていたのは、直径9mのレーダードームでした。 -
氷点下20℃、最大風速100mの突風が吹き荒れる富士山頂。
このアンテナは、富士山頂と東京・大手町の気象庁の間で情報のやり取りをするために設置されたレーダーリレーアンテナ。 -
時間がなかったので、館内見学は出来ませんでしたが、入り口をチョット覗いてみました。
1階は「富士山レーダーの軌跡」・・・NHKの番組「プロジェクトX・挑戦者たち」の放映や、新田次郎コーナーがあります。
2階は「富士山からの気象観測」・・・富士山の自然環境や気象観測に実際に使われた機材等を展示。
3階は「35年の役割を終えて」・・・富士山レーダーの実物を、天井吹き抜けで公開しています。速さは1分間に2回転。 -
富士山レーダーの建物・設備を作るために、延べ9000人の男たちが命を懸けた、壮大なプロジェクト・・・一度、館内を見学して見たいと思いながら道の駅に戻ります。
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買い物の後は「忍野八海」の散策。
忍野八海は、山梨県忍野村にある湧泉群・・・富士山の雪解け水が地下の溶岩の間で、約20年の歳月をかけて濾過され、湧水となって8か所の泉を作っています。
国指定の天然記念物で名水百選にも指定されており、世界文化遺産・富士山の構成資産の一部としても登録されていますが、周囲は観光用の商店や施設などで観光地化が進み、水質の悪化や湧水が枯渇する可能性も指摘されています。忍野八海 自然・景勝地
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駐車場から歩いて行くと、最初にあるのが「湧池」。
湧池は、忍野八海の中で最大の湧水量を誇り、水中洞窟は池の底から最奥部まで約55mあることが確認されています。
景観も良く、周辺住民の飲用水としても利用されています。忍野八海 自然・景勝地
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いつ来ても、この清らかな湧水には心が洗われます。
透き通る水で、水面は鏡の様になっており、底の砂から湧水が噴出しているのがよく見えます。 -
忍野八海にはニジマス、イワナ、ハラアカ、鮎など渓流の魚が多く生息し、中には鯉も混じっています。
忍野八海 自然・景勝地
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湧池に流れこんでいる「富士山の雪どけ水」。
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前回来た時は、中国人だらけでしたが、今は台湾人が多い・・・この女性も台湾人。
添乗員に聞いたら、台湾・高雄から来たツアーの人達です。 -
一緒に参加した友達と・・・
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この「中池」は人工池・・・忍野八海の中心にあり、目立って大きい為、これも忍野八海のひとつであると思いこんでしまう人が多いのです。
忍野八海 自然・景勝地
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昔は、写真の左側にある旅館『池本荘』のテニスコートであった土地を、池に造成しました。
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深さ10m、透明度の非常に高い池。
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太陽の日射しが差し込むと、コバルトブルーに輝き、神秘的です。
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湧水を使って、石臼で蕎麦粉を挽く水車小屋。
「湧池」横の池本茶屋で、挽きたて・打ちたての名水蕎麦が食べられます。
しかし、水車小屋の水は、湧池内部より汲み上げられているため、湧池の湧水量は激減し、平成15年に池の縁が一部崩落したそうです。 -
甲府の昼食と言えば、ホウトウ・・・きょうの昼食は、昨秋の仲間との旅行の時にも立ち寄った「小作・河口湖店」。
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お昼なので、広い店内はほぼ満席。
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” 美味しくない ” と、ブツブツ言っている女性軍もいましたが、生ビールとホウトウで、大満足!
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午後は「鳴沢氷穴」の見学に・・・鳴沢氷穴は、青木ヶ原樹海の東の入り口にあります。
鳴沢氷穴 自然・景勝地
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鳴沢氷穴は、平安時代の貞観6年(864年)、富士山の北西山麓に発生した大規模な噴火活動で噴出した膨大な溶岩が、徐々に冷え固まる際に、内部の高熱ガスや冷え切らない溶岩が抜け出すことで形成された洞窟です。
鳴沢氷穴 自然・景勝地
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鳴沢氷穴の総延長は153m、幅1.5~11m、高さ1~3.6m。
昭和4年に天然記念物に指定されました。鳴沢氷穴 自然・景勝地
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入口の管理事務所で、係員がこの絵で面白く説明してくれました。
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ここが、鳴沢氷穴の入口。
内部は非常に低温で、年間の平均温度は摂氏3度ですが、今日は0℃。鳴沢氷穴 自然・景勝地
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階段を少し下りただけで、ヒンヤリとした空気に包まれます。
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暫くは立って歩けますが・・・
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溶岩トンネルは、天井高91cmなので、横歩きで通過。
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地獄穴は竪穴で、一歩足場を失うと、二度と帰ることができない危険な穴です。
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洞窟内階段。
ブロック状に積み上げた氷の壁は、冷蔵庫の無かった時代に使用されていました。
鳴沢氷穴の氷は、江戸時代に江戸に献上していたと言われています。鳴沢氷穴 自然・景勝地
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冬の間に天井からしみ出た水滴が氷柱となり、床まで繋がってしまいます。
周りは、滑りやすいので、要、注意!
約15分のアドベンチャー・・・涼しいひと時でした。 -
最後は、楽しみにしていたリニア見学センター。
「リニア中央新幹線」は、東京から甲府市付近・名古屋市付近・奈良市付近を経由して大阪までを結ぶ新幹線・・・超電導リニアモーターカーで、東京~大阪間を約1時間で結ぶ計画です。
昭和37年から始まったリニアモーターカーの開発は、10年後に初めて浮上走行に成功しました。
昭和52年には、「浮上式鉄道宮崎実験センター」を開設し、その後、平成9年から山梨リニア実験線で技術開発と走行実験を開始。
平成25年に山梨リニア実験線の延伸工事が終了し、それに合わせて今年の4月には、実験線の軌道脇にあった見学センターをリニューアルし、開館したのが『山梨県立リニア見学センター』・・・リニアの仕組みや開発の歴史を学べるだけでなく、試験走行のある日には、間近で時速500kmの世界を体感できる施設です。山梨県立リニア見学センター 美術館・博物館
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施設は3階建て。
1階には、平成15年に、鉄道としては世界最高速度の時速581キロを記録した車両「MLX01ー2」がシンボル展示されています。 -
館内に入ると、まず目に飛び込んでくるのが、本物の超電導リニア車両・・・この車両が、時速581キロを記録し、平成23年まで活躍したリニア試験車両です。
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流れるようなフォルム。
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車両の中に入ってみました。
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そのほか、1階には、リニア開発の歴史や・・・
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実験線で使用した歴代車両のミニモデルが展示されています。
2027年に東京(品川)~名古屋間の開業を目指しているリニア中央新幹線・・・その路線の一部となる山梨県のリニア実験線は、区間が42.8kmに延び、車両もL0(エルゼロ)系の長い編成となり、試運転も本格的になりました。 -
2階には、超電導リニアの実験装置や浮上走行を体験できるミニ・リニアなどがあります。
施設はリニア実験線に隣接しており、2階と3階からは、時速500キロで走行する車両と音などを間近に感じられます・・・でも、アッという間です。 -
リニアモーターとは、回転式のモーターを、直線状に引き延ばしたものです。
山梨リニア実験線では、このモーターの内側の回転する部分が車両に搭載される超電導磁石、外側の固定部分が地上に設置される推進コイルに相当します。
車両の超電導磁石は、N極・S極が交互に配置され、地上の推進コイルに電流を流すことにより発生する磁界(N極・S極)との間で、N極とS極の引き合う力と、N極対N極・S極対S極の反発する力により車両が前進します。 -
車両の超電導磁石が高速で通過すると、地上の浮上・案内コイルに電流が流れ電磁石となり、車両を押し上げる力(反発力)と引き上げる力(吸引力)が発生し、車両が浮上します。
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コイルが発する磁力で車体が浮上する仕組みを、見学者自身がハンドルを回すことなどで体験できる装置です・・・時速200キロ前後で、車両が浮いた?!
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3階には、ジオラマやシアターがあります。
大型ジオラマは、富士山とリニア中央新幹線をメインに将来の山梨の様子を表現したもので、中央線や富士急の電車も走っており、見ていても飽きません。 -
今日は走行試験の日・・・館内放送の後、やがて走行音が聞こえ始め、音が大きくなって来たかと思うと、あっと言う間に目の前を通過して行きます。
今までに見たことの無い、新幹線をよりシャープにしたようなフォルムと、そのスピードに、誰もが思わず「すごい!」「うわっ?、速い!」と口にしてしまいます。 -
この日は、5分間隔で往復走行をしていました。
さっきは東京方面からだったので、今度は名古屋方面から来ます。
待つことしばし、リニアは轟音とともに、今回もあっという間に、文字通り矢のように走り去って行きました。 -
山梨リニア実験線では、超電導リニアの車両開発、複線・カーブ・勾配・トンネルなどの条件下における走行実験、電力供給装置や列車のコントロール装置、安全管理システムなどの開発が、日本特有の起伏に富んだ地形、環境の中で行われています。
都留市のこの施設だけでなく、現在、笛吹市内でもリニアの実験線路が見えるポイントが4ヶ所あります。 -
新館オープンにより、この見学センター旧館は「わくわくやまなし館」として、山梨の観光物産情報を発信しています。
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1階には売店があり、リニア関係のオリジナルグッズやお土産を入手することが出来、この3階の展望室からは、新館同様、リニアの走行を間近で見学できます。
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現在は実用化への最終段階の試験が繰り返し行われていて、その様子をこの目で見ることが出来ました。
東京~名古屋間が開通予定の13年後まで、頑張りましょう!
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