思い残しのある場所

1996/04/02 - 1996/04/04

　若かりし頃は一度行った場所はもう行かなくていいと僕は考えていた。
　今は違った考えでいる。ある場所は地理的に存在しているだけではなく、時間の中に存在しているのだということを意識するようになった。街は変わっていく。古い歴史のあるヨーロッパだって変わる。あるいはたいして変わらなくても、自分の方が変わる。昔感心しなかった場所が今も感心しないとは限らないし、その逆もそうだ。
　これまでに行った場所でもう一度行きたい場所は何個だってある。その筆頭は、ブダペストかな。グヤーシュ食べてないし、ゲレルト温泉にも浸かっていないのだから。英雄広場も面倒臭くて行かなかったっけ。そもそも、まともな写真がほんの数枚しかないし。あの頃はコンパクトフィルムカメラで構図なんて意識せずにパシャパシャやるだけだった。
　しょせん個人が２日ほど歩き回ったところで、街という巨大なものを飲み込むことなんてできるはずがない。いつかまたブダペストと出会うことができれば、そこはまた新しい街としての顔を見せてくれるだろう。再開がなければ、それはそれ。何事も未完のまま、人生が先に終わるものだしね。

1996年の滞在で見たもの→王宮、漁夫の砦、マーチャーシ教会、セーチェニー鎖橋、国会議事堂、聖イシュトヴァーン・バジリカ、シナゴーグ

個人ブログの旅行記↓
http://kingputon.web.fc2.com/vienna.htm

エリア ブダペスト(ハンガリー)

• 旅行の満足度: 4.5
• 観光: 4.5
• ホテル: 4.0
• グルメ: 3.0

• 同行者: 友人
• 交通手段: 鉄道
• 旅行の手配内容: 個別手配

　国会議事堂。

国会議事堂 (ブダペスト) 現代・近代建築

　セーチェニー鎖橋と王宮。

　夜のセーチェニー鎖橋。当時としては、まともに（絵葉書的に）撮れた写真。

セーチェニー鎖橋 建造物

　門番みたいなライオン。

　漁夫の砦。

漁夫の砦 建造物

　王宮。

この旅行記へのコメント （2）

• ウェンディさん 2013/07/07 07:45:19

  時間の中に存在する場所

  asikaponさん　はじめまして。
  
  旅行記の巻頭句。
  私も同感です。
  
  時はうつろう。そして、時間の中に存在する旅の記憶・匂いもまた然り。
  再度、同じ地を訪ねても、同じ時は再生されない。
  
  ウェンディ
  

  インコマンさん からの返信 2013/07/07 22:27:05

  RE: 時間の中に存在する場所

  　ウェンディさん、はじめまして。
  
  　しょっちゅう旅行に行きたがる自分に、友人からは「○○○（地名）は逃げないよ」などと言われたものですが、違います、逃げるんです。
  
  　バーミヤンは爆破されてしまったし。
  　ヴェネチアは海に沈みつつあるし。
  　そして、何よりも自分の時間が終わってしまうかも。
  
  　人と人は一期一会ですが、人と場所も同じなのでしょう。街も変わるし、自分も変わっていく。その時の出会いを大切にしたいですね。
  
  asikapon
  
  P.S
  　南米に行かれたのですね。とっても羨ましいです。
  　クスコ見たい〜。
  
  
  
  > asikaponさん　はじめまして。
  >
  > 旅行記の巻頭句。
  > 私も同感です。
  >
  > 時はうつろう。そして、時間の中に存在する旅の記憶・匂いもまた然り。
  > 再度、同じ地を訪ねても、同じ時は再生されない。
  >
  > ウェンディ
  >