2012/11/25 - 2012/11/28
278位(同エリア918件中)
極楽人さん
コルマールに三泊して、周辺の町や村を歩きました。
アルザス・ワインの故郷。いちめんの葡萄畑に点在する小さな町や村。今は収穫を終え、この地方がとても大切にしているクリスマスの準備に大忙しです。そんな町の情景をカメラで切り撮って来ました。
天候不順で、タイトルの冒頭に「雨の・・・」と付けたいくらいよく降られました。晴れてさえいれば、ずいぶんのどかな風景だったでしょう。持参した傘がこんなに活躍した旅は初めてです。頼りの路線バスが走らずに行けなかった場所があったり、レンズに水滴がついて写真にならなかったり、と苦労の多い行程でもありました。
一人旅になってからの行程は、以下の通りです。
コルマール(三泊)〜ハイデルベルク(二泊)〜コッヘム(二泊)〜フランクフルト(一泊)〜帰国(成田)へ。
- 同行者
- 一人旅
- 交通手段
- 鉄道 高速・路線バス 徒歩
- 航空会社
- スカンジナビア航空
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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-
シャルルドゴール空港で先に帰国する妻を見送って、
空港の鉄道駅からTGVでストラスブールまで。
そのまま地方電車に乗り換えて、コルマールにやってきました。
ここはフランス・アルザス地方の中心地。
電車の側面にはアルザスの路線図が大書きされています。 -
アルザスは、もともとゲルマン系の人たちが住む地域だったようです。
17世紀以降、産出される豊富な石炭や鉄鉱石をめぐってドイツとの戦争が絶えず、勝敗によって帰属が変遷してきました。今はフランス領です。
欧州中心部で長く続いた大国同士の対立は、第二次大戦後にようやく歴史的な和解へと進みます。これを機に生まれた平和への機運は、やがて欧州全体仁波及してEU統合の礎となりました。 -
コルマール中央駅。
かつての激戦地でありながら、このあたりには戦災をまぬがれた町や村も数多くあります。コルマールもそのひとつです。 -
駅前の大通りには立派な政府系建造物。
政治的にも重要な役割を負ってきた街だと知らされます。 -
19世紀の水道(給水)塔。
ライン川は街の東側を流れ、ドイツとの国境になっています。 -
駅から続く公園の木立の奥にも、瀟洒な建物が見え隠れしています。
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さて、15分ほど歩くと旧市街です。
この町の魅力は、特徴のある木組みの建物が立ち並ぶ旧市街の街並みにこそあります。フランスなのにどこかドイツ風。狭い水路が縦横に走る街は、ブルージュのコンパクト版のようでもあります。 -
この旅行記では、歴史的建造物やモニュメント・博物館などは横に置いて、
ひたすら街角の風景を紹介してゆきます。 -
正面は旧市街の中央に位置する聖マルタン協会。
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中心部の道は迷路のように入り組んで、
家並みも似通っているので、 -
同じ場所をぐるぐる廻っているだけかもしれません。
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でも、どこを曲がってもこんな街角、
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街角、
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♪角ばかり・・・
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広場の入口はクリスマス・モードであふれています。
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路地にはクラシックな民家も。
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「小ベニス(Petite Venise)」と呼ばれる一画です。
ベニスには見えず、やっぱり「小ブルージュ」でしょう。 -
形も色合いも、ちょっとごちゃごちゃし過ぎています。
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でも、日暮れになると無彩色になって、
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周囲には電飾がきらめきます。
コルマールのクリスマスマーケットはこれからが本番、各地からたくさんの観光客が押し寄せるそうです。 -
コルマールの宿は、ユースホステルです(国際YH連盟)。
鉄道駅からも旧市街からも徒歩15分程度、住宅地なのでスーパーや食堂にも困りません。朝食付きで1シングルルームが19ユーロ、と破格。内部は禁煙ですが、広いベランダには吸殻用の缶が置いてあって快適です。
問題は、朝10時から夕方5時まで締め出されること。雨降りでも、何処かへ出かけなくてはなりません。それと、ネット環境がありません。 -
それで、雨の中を近隣の村へ出かけることにしました。
駅前から各方面へのバスが出ていますが、本数は多くありません。
11:20 の106番で、リボーヴィレ(Ribeauville)へ行くことにしました。 -
所要40分、3.9ユーロは運転手に払います。
1時間後に戻るバスがあるのを確認してから、村に入ります。
小さな村なのでそのくらいで十分、と踏みました。
赤い衣のおじさんは、クリスマスのために現れたのかな? -
この村は、煙突にコウノトリが巣を作ることで有名です。
今は繁殖期ではないので見あたりませんが、初夏には家々の屋根で子育てする姿が見えるそうです。いきなりで写真は撮れなかったけれど、バスの窓からコウノトリの歩く姿を見かけました。近くに絶滅を救った繁殖施設もあるという話です。 -
メイン・ストリートは「グラン通り」という名の一本道。
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疎水のほとりに、カラフルな家並みが並びます。
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初夏から夏にかけては、
窓々が色とりどりの花で飾られるそうです。 -
冬は、この程度まで。
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その代わり、クリスマスの飾り付けが加わります。
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少し歩くと家並みは途絶えて、斜面のブドウ畑が顔を出します。
丘の上には廃城もありますが、濡れて足場が悪いので登れません。 -
帰りは大通りを外れて、村の隅っこをなぞるようにバス停まで戻りました。もともとの素朴な農村が顔を見せました。
付近にはオー・クニクスブール城という名高い古城もあります。
最寄り駅のセレスタ(Selestat)まで行きましたが、そこから先のバスが運行していません。今回は、縁がなかったようです。 -
リボーヴィレから106番バスで戻り、途中のリクヴィルで降りました。
ほんの10分ですが、運賃は2.3ユーロ。
小雨の中、写真の建物(役場)の中央に開いた門から村へ入ります。 -
ここも一本道。ゆるい登り坂の両側に童話のような家並みが続きます。
リクヴィルには「葡萄畑の真珠」の愛称があるそうです。
“畑のキャビア"は知っていますが“真珠”は初めてです。
ついでに、♪雨が小粒の真珠なら〜
一日じゅう、真珠に埋もれて過ごします。(涙) -
通りの両側には、レストラン、みやげ物、ワインの販売所・・・
クリスマスの出店も出ています。 -
300m程で終点の鐘楼へ。
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振り返ると、こんな景色です。
適当なレストランで昼食をとりました。
砕いたジャガイモとザウワークラウトの上に4種のソーセージが乗っているという、もう完全なドイツ料理でした。もちろん、特産の白ワインも。 -
そのあと路地をウロウロして、
偶然、畑の上へ登る道を見つけました。 -
リクヴィルも、葡萄畑の真ん中。
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屋根に屋根が重なり、
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反対側には、となりの村が見えます。
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青空が似合いそうな景色なんですが・・・
太陽と雨とが葡萄を育てます。
今日は「雨の番」だ、というだけです。
4時過ぎのバスで、コルマールに戻りました。3.6ユーロ。 -
ストラスブールは人口20万人の大都会です。
街の名はドイツ語のSTRASSBURG(「街道の街」の意)から。
スイス、ドイツ、ベネルクスへの交通の要衝として、今も重要な経済的役割を担っています。 -
駅を背に真直ぐ歩いて、橋を渡ると旧市街になります。
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イル川のほとりに、
パリを小振りにしたような街並みが続きます。 -
遊覧船は行き交ってもエッフェル塔はなく、
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パリにはなれない都。
つい比較してしまいますが、
天気がよければもっと華やかに見えたことでしょう。 -
中心地グーテンベルク広場は
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クリスマスイベントの最中です。
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アメニモマケズ、結構な人出です。
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この時期は、街はどこもクリスマスバージョンですね。
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狭い路地もこの通り。
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さて、いよいよ街のシンボル登場。
142mの尖塔を持つ、堂々たる大聖堂です。 -
地元で産出される赤茶けた砂岩で作られ、
「崩れやすいことから尖塔は一本だけになった」と何かで読みました。
ケルン大聖堂(157m)のライバルです。 -
雨が止まないので少し早めに切り上げて、次の目的地に向かうことにしました。
ストラスブール中央駅はシュールなドーム建築、 -
と思いきや、昔のままの駅舎がすっぽり包まれていました。
駅前広場はドームの中。
外観に風情がありませんが、雨の日には快適です。
アルザスから、ハイデルベルクに向かいます。
おわり
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