2012/11/28 - 2012/12/03
49位(同エリア65件中)
極楽人さん
ネッカー河畔のハイデルベルク(2泊)、モーゼル河畔のコッヘム(2泊)、コッへムから日帰りしたベルンカステルの三つの町で、それぞれの丘に聳える古城とその周辺の風景を撮ってきました。
ときおり陽射しがこぼれるものの、厚い雲に覆われた空からは小雨、ひょう、霜、粉雪まで落ちてきた4日間。天気の巡りあわせを呪いながらも、ゆったりした時の流れと黄金色のワインに気持ちが和んだ日々でもありました。
- 同行者
- 一人旅
- 交通手段
- 鉄道 高速・路線バス
- 航空会社
- スカンジナビア航空
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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-
雨のストラスブールを早めに切り上げて、ハイデルベルクに向かいました。今度こそ晴れていてくれよ、と祈りながら。
12:52 Strasbourg →13:22 Offenburg
13:30 Offenburug →14:22 Mannheim
14:36 Mannheim →14:50 Heidelberg
仏独の国境はライン川です。
両岸に、目立たないくらいの小さな旗が立っていました。 -
ハイデルベルク中央駅に到着した頃は、「してやったり」の青空。
しかし長くは持ちませんでした。 -
それでも雨ではないので、「良し」としました。
先ずは旧市街への入口となるビスマルク広場から。
ネッカー川の対岸へ橋を渡って、撮影開始です。 -
ずっと以前、
フランクフルト大学(Goethe Uni.)に通っていた頃に
休日のアルバイトでよく日本ツアーのガイドを頼まれました。
何度も何度も訪れた町ですが、立場上カメラを持ち歩きませんでした。それで、自分で撮った写真がありません。 -
今回はその写真を、自分のカメラで撮りに来たわけです。
ドイツ最古の大学町。学生牢や学生の居酒屋、郷愁をそそる街並など見どころも多いのですが、今回はお城にこだわっています。
アルテ・ブリュッケ(旧橋)が見えてきました。
専らこの呼び名で通っていますが、重厚な姿にふさわしい「カール・テオドール橋」という立派な名前もあります。 -
もともと、それほど日当たりのよい城ではありません。
特に冬場は、午前中の数時間だけ右手の山の切れ目から斜めに陽が射します。
だから、曇っていても実害はないのですが・・・
やっぱり写真には陽射しが欲しくなります。 -
橋を渡って旧市街に入る前に、
こんな看板の小道を、山の方に進みます。
「シュランゲンヴェック、哲学者の道に通じる歩行者の道」です。 -
急な坂を15分も登ると、
-
こんな景色が見えてきます。
-
ハイデルベルク最高のビューポイントとされ、
ゲーテやショパンを魅了した、
『哲学者の道』からの眺めです。 -
「・・・・・・」
-
今度は、アルテ・ブリュッケを渡って旧市街へ入ります。
-
町は後回し。さっそくお城に登ります。
ケーブルカーも出来ましたが、乗ってゆくほどの距離ではありません。
ケーブルカー駅の横から、昔ながらのお城への道が続いています。 -
入場料は5ユーロ。
城は13世紀に建立されて以来、
19世紀までに何度も改修されてさまざまな時代の建築様式が混在しています。 -
素材は、この地方特産の暗褐色の砂岩。
廃墟のままの建物もあって、
落ち着いた色合いがいっそう"夢のあと"の寂寥感をつのらせます。 -
そうは言っても人気の観光地。
ツアーの客足は絶えず、
何処かの団体さんがベランダに鈴なりになって見晴らしをたたえます。 -
大砲が対岸に睨みを利かせています。
ネッカー川が自然の要塞になっていました。 -
城内の大樽(割愛)など見学し、
ワインの試飲も済ませたので・・・ -
今度は、城の東側にある庭園に向かいます。
裏側でちょっと離れた場所なので、時間のないツアー客はあまり来ないところです。 -
ハイデルベルク旧市街が、こんな風に望めます。
-
「・・・・・・」
-
お城を下りたあたり、
市庁舎や教会前の広場には、クリスマスマーケットの露店が並んでいます。 -
旧市街を貫くメインストリートHauptstrasseは
ビスマルク広場まで続きます。 -
ハイデルベルクでの二泊は、ユースホステルに宿泊しました。
ちょっと遠いですが、鉄道駅から対岸のエリアに新しい大学キャンパスや病院、動物園などが集中しています。近くにスーパーなどはないため、食堂もバーも備わって格安メニューを提供しています。
1ベッドのつもりが「空いているので一人部屋はどうか?」
装飾がなく殺風景ですが、清潔で広く豪華朝食もついて37ユーロ也。ベッド料金にプラス10ユーロの贅沢です。 -
次の目的地は、モーゼル河畔のコッヘムです。
チケットは19ユーロ。
ネットの早割り価格(Sparegebote)で押さえたので、列車の変更は出来ません。
実はこの朝、ハイデルベルクは快晴でした。
急いでお城近くまで行き列車の発車間際まで粘りましたが、時間切れで「日差しの中の城」は撮れませんでした。 -
10:25 Heidelberg →12:11 Koblenz
12:22 Koblenz →12:56 Cochem
途中、マインツからコプレンツまではライン下りのハイライト区間。右の車窓にはローレライや猫城、鼠城などが次々現れますが、天気の急変で人に見せられる写真になっていません。また別な機会にチャレンジします。
それで、コッヘムの鉄道駅。 -
駅の正面をモーゼル川が流れ、右手方向に進むと旧市街があります。
逆光に、形のいいコッヘム城のシルエットが浮かんでいます。 -
旧市街の街並みとコッヘム城。
またの名を、ライヒスブルグ城(Reichsburg)と言うそうです。 -
宿に荷物を置いて、すぐお城をめざしました。
細い路地の先に「お城へ」の看板を見つけて、急な坂道を登ります。
裏側にはまだ日が当たっています。 -
葡萄畑の細道を登りつめて、15分ほどでお城に到着。
内部見学は出来ませんが、周囲は自由に見て廻れます。 -
下界のパノラマも。
雲の流れが速く、陽は一瞬に射しこみ、次の一瞬にまた翳ります。 -
これは夕暮れ。
-
夏の間は活躍した遊覧船も、この時期は閑散としています。
実は、別の日に乗ってみました。
一時間のクルーズが10ユーロ。
お客は三組だけで、中も外も寒かったです。 -
コッヘムの街の中心はマルクト広場。
華麗な広場にも、観光客の姿は数組だけ。 -
夜には質素なクリスマスマーケットも出ていましたが、
むしろ地元の人々で賑わっていました。 -
翌朝、葡萄畑に霜が下りていました。
宿のテラスにあった温度計では、マイナス2℃でした。 -
外に出てみると、お城は薄っすら雪景色。
これは、ちょっと得をした気分です。 -
コッヘムの宿は、"居酒屋の二階”という雰囲気。
朝食も美味しく、夕方からは地元の常連客が指定席を埋めます。オーナーご夫妻の計らいで仲間に入れてもらい、愉快な時間を過ごしました。
いい宿でした。 -
コッヘムには、「エルツ城(Burg Eltz)をたずねる」という目的でやってきました。最寄り駅(Moselkern)から片道90分の遊歩道を辿った山奥の城。学生時代に訪れ、その荘厳な姿に見とれたものです。
しかし連日の雨で道が途絶え、インフォメーションで「絶対、無理!」と言われて断念しました。アルザスで行けなかったオークニクス城(Koenigsburg)といい、縁がないものはしょうがありません。 -
それで急遽、ベルンカステルの町を訪ねることにしました。やはりモーゼル河畔にある人気の町です。
ドイツ鉄道のサイトで調べると、コッヘムからは鉄道でヴィットリッヒへ、そこでバスに乗り継いで1時間ほどで行けます。運賃は往復11ユーロとありました。
このチケット買うとき、ちょっと失敗をしてしまいました。
(写真は乗換駅のビットリッヒ駅です。) -
本来はバスを含めたベルンカステルまでの券を買うべきところを、鉄道の自販機だからと、電車区間のCohem⇔Wittlichだけの往復券を買ってしまったのです。これだけで11ユーロ。Wittlich-Bernkastel間のバスも往復11ユーロなので、2倍の運賃を払う結果になってしまいました。バスはDB(ドイツ鉄道)バスなので、電車と同じように自販機で買えたんです。
そんな失敗もあって、いや、それがなくても、とても寒い日です。草も木も、みな凍っています。 -
これって、霧氷でしょうか。
♪霧氷、霧氷、思い出はかえらない・・・
払いすぎた運賃もかえらない。 -
ヴィットリッヒを出発したバスは客を一人だけ乗せて、
凍りついた葡萄畑を30分ほど突っ走り、 -
ベルンカステル-クース(Bernkastel-Kues)の町に到着します。
長い町の名ですが、ふたつの町が合併してこうなったようです。
バスは、クース側のバスターミナルに停車します。
ターミナル横の建物の上から、お城が。 -
ふたつの町はモーゼル川で隔てられています。
橋の袂から、雲が垂れ込めたベルンカステルが見えてきました。 -
橋を渡り、先ず城に登ってみます。
橋の向こう側がキュスの町、こちら側がベルンカステルです。 -
つづら折れの道は段々畑を右に左に丘の上まで続き、
-
20分ほどで廃城のすぐ下に出ます。
-
城は一部で改修の工事が進んでいますが、
今のところは何にも使われていないようです。
テラスからは見事なパノラマが見渡せます。 -
町に下りました。
古くからの、モーゼルワインの集積地。 -
今も多くの蔵元がここを本拠地にしており、
観光地としても地域一帯で一番の賑わいを集めるようです。 -
クリスマス飾りに花を添えて、
小学生の楽団がムードを盛り上げます。 -
しばらく散策をしたり、食事をしたり。
三時間ほど過ごして、帰路につくことにしました。 -
キュスのバスターミナルに戻る橋の上から、遊覧船が見えました。
-
これで、
今回の旅のすべての行程が終わりました。 -
この後は、帰国便が出るフランクフルトに移動して前泊します。
13:58 Cochem →14:38 Koblenz
14:48 Koblenz →16:13 Frankfurt/M
このチケットも早割り19ユーロでした。
列車は込み合っていました。欧州の鉄道ではふつう、指定席以外の席は自由席です。席を確保しても、次の駅で指定席の客が来るとまた別の席を探すことになります。それで、走り出してもしばらくは車内がざわつきます。
ネット購入したチケットも自由席です。席でゴタゴタするのは嫌なのでずっと立ったまま行くことにしましたが、定刻どおり到着してくれてホッとしました。 -
フランクフルトはクリスマスマーケットの真っ盛り。
ちょっとだけ覗きに行きましたが、街の中心からマイン川の岸辺まで続く規模の大きさに驚きました。人出も半端じゃなく、ずっと押されながら歩く状態でした。
帰りがけ、道に迷いました。
昔、ここに住んでいたというのに・・・
夜が悪いのか、クリスマスが悪いのか、発展し変化し続ける街が悪いのか・・・ -
宿は中央駅のすぐ横にある有名シティーホテル。
もちろん、"特値"で宿泊です。
朝食時、日本の客が8割以上占めていてビックリしました。
皮肉なことに、この朝はよく晴れました。
飛行場に向かう前、岸辺まで歩いて"最後の一枚"を撮って来ました。味気ない風景ですが、雨にたたられ続けた旅の貴重な青空写真になりました。
2012年晩秋の旅が終わりました。
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