2012/07/08 - 2012/07/08
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りょしゅうさん
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美しい里山と豊かな森に抱かれた中国山地の町「飯南町」。
飯南町は、かつての出雲国・石見国・備後国の3国にまたがる、いわゆる国境の地であり、現在も出雲街道(出雲神話街道、国道54号)と石見銀山街道が通っている歴史ある町である。
その飯南町の旧頓原町民体育館で、来年の出雲大社の「平成の大遷宮」に向けて、新たなしめ縄が作られていると聞き、その最終段階のクライマックスとも言える大しめ縄を「綯(な)う」現場に行って来た。慎重に作られてきた巨大な2本の縄を、クレーンと人力で撚り合わせる最後の大仕事の様子をブログアップすることにより、訪問して下さった皆様方に、神聖なしめ縄のご利益をちょっぴりおすそわけします。
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飯南町は出雲大社から南に最短距離で約50km。 -
10時の開始時間にはギリギリ間に合ったのに、作業はもう始まっていました。
急ぎ足で駆けつけると模擬神社?が出迎えてくださいました。 -
ご神体は飯南(いいなん)を捩って「いーにゃん」ちゃん。 -
会場にはこのような店も・・・。 -
浴衣姿の女の子も・・・。
そうです!
これは“過疎地”飯南町の官民あげてのイベントなのです。 -
それにしては意外に少ない祝い酒。 -
作業場である旧町民体育館内に貼ってあった“設計図”。 -
こんな簡単なものなのです。
「素朴!!」 -
しめ縄の仕様表。
いかにも昔ながらの・・・職人気質!? -
稲わらをチップ状に裁断したもの。
乾燥させた稲わらを使って『こも』が編まれます。
大しめ縄を作るためには、『こも』を約100枚編み、この裁断した稲わらを詰め込み1本の巨大な束を造ります。
それを2本より合わせて大しめ縄を造ります。
体育館にはもう1組作られるくらいの量がまだ残っていました。 -
出雲大社に参拝された殆どの方は、神楽殿に飾られた大注連縄を見てビックリなさいます。
そしてここはその作成現場です。 -
巨大な2本の藁束を束ねた「綯い元」 -
右側の束の中心に太いロープの端が見えます。
このロープを芯にして造られるのです。 -
2本の注連(しめ)の間に木の棒を差し込んでいます。 -
この木は撚ったり合わせたりするときの支点となります。 -
注連(しめ)を人力で左に撚っているところです。 -
もう1本の注連(しめ)をクレーンで吊り上げ交叉させます。
しめ縄の材料は、専用に植えつけた丈の長い稲を、本来の収穫時期より早い8月初旬に刈り取り、その干した稲藁を使う。 -
TVカメラはしめ縄の中に潜り込んでの撮影です。 -
左ひねりのらせん状に綯う「大黒締め」。 -
2つの交差するしめ縄の中心部が3m位の木の棒です。 -
棒にロープを付け引っ張る人もいます。 -
1つ撚ったところで仮固定します。 -
注連(しめ)の右に重心がかかるようにロープを付け -
クレーンでの吊り上げと人力で・・・。
少しづつ、左に捻っていきます。 -
1本の長さ16m、2トンの重さの注連(しめ)を綯っているところです。
その上に立って差配していらっしゃる方が棟梁(工長)です。 -
近頃はこのようなクレーンがあるから便利ですね。 -
ここからが棟梁の見せ場! -
クレーンで吊り上げているところが1番見応えがあります。 -
この棟梁には、明日の出雲大社でのしめ縄取付の時、とてもご利益がありそうな素敵なプレゼントをいただきました。 -
しめ縄は蛇の和合を表現しているという人もいます。 -
また、一連のしめ縄を綯う作業を見ていると、“ヤマタノオロチ”がのたうち回っているようにも思えるから、不思議です。 -
「注連の子(しめのこ)」
これはさしずめ“オロチ”の子供ですね(笑)。高さ約2mもあります。 -
ここまでで昼食時間。
あとの行程は来賓がいらっしゃるまでとっておきます -
出雲らしく抹茶の模擬店も・・。 -
僕の隣で盛んにシャッターを押していらっしゃった方。
カメラメーカーのコンテストで準特選に入賞したというからたいしたものです。
僕とはウデが違いますね、まあ・・カメラもですが(笑)。
「一服300円、なかなか美味しいですよ!」とおっしゃっていました。 -
体育館に隣接する頓原農村環境改善センター「ふれあいホールみせん」で昼食中の作業員の方達。
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このようなお弁当を食べて力をつけていらっしゃいます。 -
因みに僕の粗末な弁当。
袖すり合うも他生の縁。
ここら辺りはお食事処はありません。
先ほどの方に半分分けてあげました。 -
午後1時過ぎ休息時間も終わり、ご来賓もおいでになりました。
しめ縄クラブの会長さんから挨拶が始まります。 -
来賓の「島根県知事」溝口善兵衛氏。 -
来賓の「出雲大社権宮司」千家和彦(よしひこ)様。 -
ご三方の長いご挨拶の後、会長・町長・知事・権宮司のご四方による鏡開き。
菰樽は地元の飯南町赤名酒造の「絹の峰」。
ここの奥様がセレモニーの司会をなさっていました。 -
作業する注連縄クラブの皆様方には、乾杯用のお酒が配られました。 -
来賓等に取っておいた最後の行程。
しめ縄のしっぽを綯っています。
綱引きのロープのようなものは、しめ縄の芯です。 -
仕上げの剪定?
いや散髪といったほうが良いでしょう(笑)
ささくれた藁をちょん切っています。 -
綯い終わったしめ縄に桧の吊り木を取り付けます。 -
太いロープで締め付けます。 -
こんな感じです。
締まったら、仮の赤いロープを取り外します。 -
インタビューを受ける溝口善兵衛 島根県知事。
奥様同伴で来ていらっしゃってました。 -
午後3時過ぎ完成!!
飯南町注連縄クラブの皆様(20名)が紹介されました。
「盛大な拍手を!!」
思えば、旧頓原町民体育館を作業場に借り受け、3月中旬に着手。
1町5反の田んぼから稲わらを集め、手作業で芯のロープに巻き付け、5月末に長さ16m、中央部の直径1.3m、重量2トンの束2本が出来上がり、それらを綯い上げ本日7月8日大注連縄として完成した。
完成後の長さは13,5m、重量5,5トンと発表された。
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この旅行記へのコメント (4)
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- はくさんちどりさん 2014/12/19 12:42:25
- 神楽殿の注連縄、なるほどザワールドでした!
- りょしゅうさん、こんにちは!
出雲大社と古代出雲歴史博物館の拙い旅行記にご投票を賜り、ありがとうございます。かなりハードスケジュールだったので、ほんのさわりしか拝観できませんでしたが、神話の世界の一端を感じることができました。
神楽殿の注連縄のできる様子、すごいですね。農家をはじめとして、多くの人たちが携わって、あのような巨大注連縄ができる過程がよくわかりました。
そのほかの旅行記も順次拝見させていただきたいと思います。
はくさんちどり
- りょしゅうさん からの返信 2014/12/23 15:05:33
- RE: 神楽殿の注連縄、なるほどザワールドでした!
- はくさんちどりさん こんにちは!
書き込みありがとうございました。
また、返信が送れて申し訳ありませんでした。
> かなりハードスケジュールだったので、ほんのさわりしか拝観できませんでしたが、神話の世界の一端を感じることができました。
ハードスケジュールでの旅行でもあれだけ詳しく旅行記が書けるからたいしたしたものです。
これから出雲大社にいらっしゃる方にも参考になると思います。
> 神楽殿の注連縄のできる様子、すごいですね。農家をはじめとして、多くの人たちが携わって、あのような巨大注連縄ができる過程がよくわかりました。
大注連縄が製作された島根県の飯南町には、3ヶ月前に「大しめなわ創作館」という施設ができ「町 おこし」をしています。
最近は年末で、正月飾りの注連縄つくりで大忙しでしょう。
今回の旅行で、きっと出雲の大神様の「ご幸縁」を授かられたと思います。
今度は「お礼参り」にいらっしゃってください。
りょしゅう
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- 前日光さん 2012/07/14 22:15:19
- 貴重な大注連縄作り
- りょしゅうさん、こんばんは。
今回はまた滅多に外来者には分からない大注連縄作りを拝見できて、とても参考になりました。
頓原町民体育館で作成していたとは知りませんでした。
「道の駅頓原」には、立ち寄ったことがあります。
雪深い季節でした。
神楽殿の大注連縄、本日BSTBSで「健美 神話の国出雲」というのを見たばかり。
神楽殿の大注連縄は、普通の注連縄とは違って、左から右に巻き込まれていると言っていました。
左を重んじた昔の考えが方が基本にあるのではないかと、案内役の江角さんという方が説明されていました。
ひょっとしたら、りょしゅうさんもこのような案内ボランティアをなさっているのではないですか?
神西湖のしじみ漁や平田市の酒屋さん、蕎麦処等を見た後、4トラりょしゅうさんの旅行記を拝見したところ、大注連縄作りというタイミングで、すっかりうれしくなってしまいました。
貴重な映像、ありがとうございました<(_ _)>
前日光
- りょしゅうさん からの返信 2012/07/15 15:19:36
- RE: 貴重な大注連縄作り
- 前日光さん書き込み有難うございました。
「健美 神話の国出雲」というTV番組でガイドをされた方知っていますよ。
先ほど確かめました。「出雲大社観光ガイドの会」の副会長さんです。
この会は島根県のガイドの会では老舗で、今月の21日から開催される“神話博しまね”では、県内各地のガイドの会が招集された出雲大社の定時ガイドが設定されていますが、その指導的役割を果たされているようです。 http://www.shinwahaku.jp/main-stage/special/#guide (定時ガイド案内)
勿論、出雲観光協会(0853-53-2112)を通せば、個人やグループの専属ガイドとして依頼もできます。
頓原町での“大注連縄”作成のあくる日、出雲大社神楽殿において取付作業が行われましたが、これもなかなか見応えがあるものでした。
できるだけ早い時期にアップしたいと思っていますが、ここの所けわしい日が続き儘なりません。
大社町はこのあとも、日御碕神社の「夕日の神事」などご紹介したい行事が続きます。
これらもできるだけアップできたらと考えています。
これからもよろしくお願い致します。
りょしゅう
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